前漢の時代、
呉の朱買臣は学問は好きでしたが
家は貧しく薪を売り歩いて
生活していました。
彼は薪を背負いながら
「薪はいりませんか」
と呼び売りをしながら
手には本を持ち、
それを読みつつ歩きます。
妻も薪を背負い、
夫の後について売り歩いていました。
疲れるし、体裁は悪いし、
いつまでこんな生活を
続けなければならないかと思うと、
こんなつまらない男と結婚したのが
恥ずかしく思えてきて
離婚を申し出ました。
そして妻は
「あなたみたいな人に
出世などできるものですか」
と言って、とうとう別れてしまいました。
幾年かの後、
買臣は呉の会稽の太守に任じられました。
会稽は買臣の故郷です。
太守着任の日、
沿道には出迎えの民衆が
たくさん出て買臣を迎えました。
買臣がふと目をやると、
かつて別れた妻が…!
「老いる技術」 七田 真 著
内助の功という
日本人女性にふさわしい言葉がある
旦那様を支え敬う尊い奥方の姿
この買臣の別れた妻は
目先のことしか見えない稚拙な人
新しい夫とはその後も道路人夫
全くの変わり映えのしない人生
別れた前の夫の
故郷へ錦を飾る晴れ姿を
どんな気持ちで観ていたことか
妻に馬鹿にされながらも
必死に学問を追求して志を貫いた
この買臣の生き様が素晴らしい
そして別れた妻が
彼の成功にとって
「なにくそ…!」
と奮起の花を
添えてくれたのかもしれない
早起き鳥
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