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tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

夢の後

2019-10-07 21:49:28 | プチ放浪 都会編

白地に青の色調の美しさからブルーモスクとも呼ばれる、トルコのビジュアルの代表のひとつ、スルタンアフメト・モスク。
500年前にオスマン帝国の第14代スルタン・アフメト1世によって7年の歳月をかけて建造された世界で最も美しいモスクだ。 6本のミナレットと直径27.5mの大ドーム。内部は数万枚のイズニク製の青い装飾タイルやステンドグラスで彩られる。

約21,000枚イズニックタイルがモスクの壁に使われている。当時、タイル工房で1日に作ることができるタイルの数はわずか1枚か2枚だったという。
スルタンは多くのイズニックの町のタイル工房を独占。そのため、従前の顧客を失ったイズニックの工房は衰退した。

イズニックタイルの特徴は、胎土の表面に白土の化粧土を施し、下絵を着彩したうえに透明の釉薬を塗り焼成することでタイル表面の色が鮮やかなこと、強度が強いこと。
模様はモンゴル帝国から輸入されるようになった中国の染付の影響を受け、白地の美しさを生かしたターコイズブルーや緑、紫、赤などの多色着彩による。

 

 

 


あの町

2019-10-04 23:45:22 | プチ放浪 都会編

「あの町をください」とトルコの若き王は言った。ぼくもまた、この街を思う存分写真に収めたいと思った。スケールにはけた外れに違いがあるものの、イスタンブール(旧 コンスタンティノープル)には、心を惑わせる何かがあるような気がしてならない。

「あなたの持つ富は、わたしにはもう必要ではない。(中略)わたしがあなたから欲しいと思うものは、ただひとつ。
あの町をください」 塩野七生 コンスタンティノーブルの陥落

うまくいっても父スルタンが残した領土を維持するのが限度だと言われてたマホメッド二世。21歳の彼を駆り立てたものは、アレキサンドリアの野望だったのだろうか。だれもが成し遂げなかったことへの挑戦。あの町はその鍵となる。


仏教と回教

2019-10-03 22:24:44 | プチ放浪 都会編

イスラム原理主義からすれば最も忌み嫌われる信仰は仏教やヒンドゥー教などの多神教。イスラムの聖典クルアーンには、多神教に対する明確な敵意が記述されており、彼等に対するジハードが説かれている。しかし、多神教の教徒が和平を望み、イスラム教徒に害を及ぼさない場合、平和的関係を結んでも良いとされている・・・ようだ。

キリスト教徒とユダヤ教徒は古くから寛容な取り扱いがなされてきた。これに対し、欧州キリスト教国ではイスラム教徒への敵意は根強く近世にまで至る。その直接の原因は、東ローマ(ビザンツ)帝国の首都コンスタンティノープルがオスマン・トルコにより陥落されたことによるものなのかもしれない。古代から続いてきたローマ共和国・ローマ帝国の伝統を受け継ぐ国は滅び去ったことになる。

勇猛果敢なオスマン帝国の兵士たち。だが、彼らがあまり好意的に書かれる場面は少ない。これは世界の宗教別人口は現在キリスト教徒が最大勢力のためかもしれない。しかし、2070年にはイスラム教徒とキリスト教徒がほぼ同数になり、2100年になるとイスラム教徒が最大勢力になるという見通しもある。そうなれば、オスマン帝国の評価も変わってくるのかもしれない。歴史的な評価は、時代と語る人によって変化するものだから


綿の城

2019-10-02 23:19:57 | 自然遺産

トルコの西部、デニズリ県にある世界遺産としても登録されているパムッカレの石灰棚。パムッカレ(綿の城)は古くから綿の名産地だったことから。トルコの地域の名前は意味があるものが多い。

100以上の石灰の棚は、炭酸カルシウムを含んだ温泉が山肌を流れ落ち、長い年月をかけて沈積してできた。昼間は空の色を反射して青く輝き、落日の頃には茜色に染まる。天候・時間に恵まれれば本当にきれい。
以前はこの石灰棚で入浴できたらしい。だが、今は自然遺産なので景観を保護するため入浴禁止・・・らしい。( ^ω^)・・・
それでも裸足になって石灰棚の足湯。決して暖かくはない。

真っ白な石灰棚。 自然が織りなす芸術。 世界にはほんと、不思議な風景がある。


風任せ・運次第

2019-10-01 22:30:27 | プチ放浪 都会編


トルコの中央、アンカラの南東にあるアナトリア高原の火山によってできた大地。カッパドキア。古代ペルシア語で美しい馬の地を意味するらしい。
初期キリスト教徒によって、隠れ場所として使用された地下都市を有することで有名だ。

6000万年前のハサン山とエイジェスの噴火によって降り積もった火山灰や玄武岩が、100mもの厚さの凝灰岩となってカッパドキアの大地に堆積した。これが、風雨の浸食で柔らかい部分だけが削られ、"妖精の煙突"と呼ばれる奇岩が並び立つ奇妙な地形となった。ギョレメ国立公園とカッパドキア岩窟群は世界複合遺産登録されている。

この妖精の煙突の上空をふわりと空中散歩。進む方向は全て風任せ。気球も恋も、風まかせ。
気球もまた強風や、雨など、テイクオフ出来る条件が色々とある繊細な乗り物。運しだいだ。無事に飛べたらとっても穏やかな気持ちになれる。