tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

NOと言える勇気(3)

2008-12-19 23:28:45 | プチ放浪 海沿い編

 

タンクを受け取り、手に持つと、・・・軽い。軽いタンクなんだ。ひょっとして、アルミ製?なにしろ初心者だったので、深くは考えなかった。たぶん、本で読んではいたが、アルミ製のタンクを見るのは初めてだったと思う。
ボートボーイが選り分けてくれた軽いきれいなタンク。セッティングを終えて残圧をチェックすると、200kg/cm^2オーバー。フルに空気が入っている。バルブを開けてチェックするも、モルジブの海の香りがして美味しそうな空気だった。

いよいよ、エントリー。ダイバーが一斉に、ぼちゃんと水面に落ちる。BCの空気を抜いて、潜降開始。普段なら、すーっと沈んでいくところだが、興奮しているせいか、沈まない。っていうか、・・・浮く。ここで、ジタバタするとかえって浮力が増して沈まないから、体の力を抜く。
と、体が横になる。この時に、今まで経験したことのない、海水がまるで意思を持ってぼくを押し上げているような浮力を体で感じていた。
しまった。アルミタンク。手渡されたときに深く考えていなかったけど、スチールタンクより2kgほど軽い。したがって、スチールタンクでウェートを合わせたら、ウェートが軽すぎてしまう。なので、スクランブル。ヘッドファーストのエントリーに切り替えようとして、イントラからエントリー中止の声。
「タンクを間違えました!」
「ばーか」
この時の会話が実際にこうだったか記憶は定かではないのだが、みんなでボートに戻って、ぼくはウェートを2kg余分にもらって再エントリー。
今考えれば、当時はオーバーウェート気味の浮力調整だった。しかも、現在はその2kg減のウェートでいつも潜っている。極端な話、ウェート着けるのを忘れて潜っても、海底の石などを拾って、ウェート代わりにしたりする。・・・経験を積みさえすればなんでもないこと。そして、ぼくの代わりにスチールタンクを受け取ったダイバーがいたはず。沈降などの事故は起こらなかったから、そのダイバーは自力でどうにかしたんだろう。「タンクが違う」と言えたのだろうか・・・・・・。

あの時、澄んだ目をしたボートボーイからきれいなタンクを手渡されたとき、「ノー」とは言えなかったなあ。日本人インストラクターがヤツをクビにしちゃいそうで・・・。。


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