夕方、帰宅途中の電車でのこと。電車の座席で隣に座った女の子と、その前のつり革に発つ女の子。2人は同じ制服だ。同じがクラスの友達なのかもしれない。もうすぐ試験が近いのか、お互いに問題集を手にして読んでいる。
座席に座っている女の子が、立っている女の子に話しかけた。
「檻に触れて湧き出す勘定ってなに?」・・・・・・って違った。もとい
「降りに降れて沸き出す艦上ってなに?」・・・・・・って違うちゅうに。もとい
「折に触れて湧きだす感情ってなんていう?」
と問題を出した。
聞かれた女の子は、なんだっけ・・・・・・じーっと考えている。
<即答しろよ。気になるじゃねーか>横で話を聞いていたぼく。
言葉の奇術師を謳っているぼくとしては、”ぢょしこうせい”ごときに日本語で負けるわけには行かない。
<折に触れて湧きだす感情かあ>・・・・・・なんだろう?
問題を出した女子高生のケータイがなって、しばらく解答はおあずけ。
<はやく答えを言えよ、電車が駅についちゃうだろう>
友達からの電話なのだろうか、電車の中の位置を確かめ合って、同じ電車に乗っていることを確認したみたい。
それで、答えは?
「えーと。じ ょ う ち ょ?」
「そう」
今の教育は、こんなことを教えてるんだ。ここ数年で「情緒」って言葉を使ったことのある大人は何人いるのだろう。学校関係者以外は、めったに使う言葉じゃないだろう。社会に出ても使うことのない言葉を学校では教えているんだ。恐らく1年後、彼女達は同じ問題を出されても、正解を答えられないだろう。<折に触れて湧きだす感情>と<情緒>という言葉は結びつかない。情緒を説明するのなら、<怒ったり、笑ったりする感情>のことと説明する方が自然だ。かわいそうだけど、彼女達の勉強はまるで無駄だと言わざるを得ない。
ところで、言葉に自信のある方、ぼくとゲームしませんか?最初にぼくから問題を出しますね。漢字2文字の熟語ですよ。
「研究・論議して解決すべき事柄は?」
調子に乗って第2問。
「こみいっていないことは?」
簡単ですよね?
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