tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

屋久島 森の木霊(1)

2009-11-18 22:38:17 | プチ放浪 山道編

 
 
 
 

【撮影地】鹿児島県熊毛郡上屋久町白谷(屋久島自然休養林)(2009.11月撮影)
Copyrights© 2005-2009 TETUJIN
all rights reserved.

もののけ姫にでてくる森の木霊こだま。それにそっくりな写真が撮れる。カメラのレンズについた雨粒のいたずらだ。もののけの姫の森では、レインウエアーの懐に中にいれて雨から守っていたカメラのレンズが曇り、そのソフトフォーカスで一見、幻想的な写真が撮れたりした。
きっと、多くの人が同じように雨の中の撮影で、こうした幻想的な写真を得ているのだろう。
残念なのは、こんな写真が「屋久島の木霊」としてチェーンメール化していること。
屋久島の大自然のエネルギーに触れて、なにかスピリチャルなものを感じたのかもしれないが、森も含めて大自然は畏怖すべきところである。
間違ってもアニメのイメージそのままま、「木霊ちゃんがいる森」などと中に踏み込んだりと、屋久島の森を軽視するのはあぶない。

人類学や民俗学の手を借りるまでもなく、一般に森は人の立ち入る場所ではない。実際、毎年のようにきのこ狩りや山菜採りで何人もの人が、熊に遭遇したり道に迷ったりしてなくなっている。ある年齢の男子にとっては、森は通過儀礼の役割を果たすこともあるが、狩猟が目的でもない都会の人にとっては厳しい禁忌の対象でしかない。
東北のマタギの話を持ち出すまでもない。自然の声に耳を傾けながらも、山は神聖なものとして畏れるべきものである。人間と自然との交わり。山や森に入ること自体が神聖なことなのだ。決して欲のままに山に入ってはならない、というマタギの掟。
屋久島には熊がいないので襲われる心配はないのだが、山道の向こうは原生林。1歩間違えれば遭難もありうる深い深い森だ。


気に入った写真や記事がありましたら応援のクリックよろしくお願いします。

にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村