tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

SAKURA

2009-04-28 23:15:31 | プチ放浪 都会編

 

【撮影地】 千葉県市原市月崎539(小湊鉄道線月崎駅) (2009.4月撮影)
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平安時代以降、日本人に愛されて生きたさくら。しかし、さくらの名所といわれる9割がたはソメイヨシノだ。だが、もともとの桜の種としては、東北、北海道ではオオヤマザクラが、本州、および、韓国ではヤマザクラやエドヒガンが、沖縄、台湾、および中国の東シナ海沿岸にはカンザクラが分布する。さらに、西に向かえば、中国の雲南ではシナノミザクラ系の桜の種が、ミヤンマーの奥地からネパール地方にかけてはヒマラヤヒザクラ、ヒマラヤタカネザクラなどが分布するらしい。

日本のサクラのルーツはヒマラヤヒザクラではないかとする説を、元東京農業大学教授の染郷正孝氏が唱えている。ヒマラヤの首都、カトマンドウの周辺には秋咲きのヒマラヤザクラが咲くという。カトマンドウ周辺の気象は、沖縄と同程度の亜熱帯に属するため、年間の平均気温が20℃という。一方、ネパールの標高3000~4000m付近の積雪のある地帯では平均気温が1℃低度で、春咲きのヒマラヤヒザクラ、ヒマラヤタカネザクラが存在するらしい。
氏の説によれば、秋の日照時間の短くなる光周期に反応して開花する短日性の習性を持つカトマンドウ周辺のサクラが世界のサクラのルーツであるとし、秋に咲いていたサクラの祖先は、その生育範囲を広げるときに冬の厳しい寒さや乾燥に適応するために、一時葉を落として生育活動を止める「休眠(donmancy)という性質を獲得した結果、春に咲く種に分化していったとしている。
この説が正しいとして、日本列島が大陸と地続きであった頃、温暖な気候のネパール地方のサクラのタネは、鳥によってヒマラヤの東側運ばれて分布を広げながら長い進化の道のりを経て今日のサクラになったということになる。
日本に根付いたサクラは、日本列島の南北に細長く四季のはっきりとした気候のもとで、日本特有のヤマザクラ、エドヒガン、オオシマザクラ、マメザクラ、タカネザクラ、カスミザクラ、チュウジザクラ、ミヤマザクラ、および、オオヤマザクラの9種に分化した。さらに日本人は、250もの品種を育てあげたのだ。


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