彦四郎の中国生活

中国滞在記

七年ごしの願いだった新しいエアコンの設置、室外機設置は命綱をつけての作業光景—今年最強の台風11号(ヤギ)、中国南部では甚大な大災害になった

2024-09-11 09:07:33 | 滞在記

 日本から中国に戻って今日で2週間余りとなる。でも、もう1か月間が経ったような感がある。8月30日(金)、台風10号の襲来により関西国際空港➡中国福州空港の厦門航空便が飛ぶかどうか心配したが、定刻通り関空を離陸した。福州空港に着陸し、入国検査を受け、空港の外に出たら、その湿気のものすごさと暑さ。再び始まる中国での暮らしが思いやられた。

 2000年頃に設置されたアパートに二台ある旧・旧式のエアコン。気温が33度を超えるとエアコンの機能がほとんど機能しなくなる。この日の午後6時過ぎに、二カ月余りぶりにアパートに戻り、すぐにエアコンを稼働する。この日の福州の最高気温は39度。そして半端ない湿気のすごさ。アパート内の気温計は36度を指している蒸し風呂。「16℃、最強風」の設定でエアコン2台稼働開始3時間後の午後9時頃の室温は、34度までしか下がらない。

 午後9時頃にベットに横になり眠ろうとするがあまりの室内の蒸し暑さに、なかなか眠れない。室内にある1台の大型扇風機を最強にして首振りなしで体に当てながら、ようやく眠りにつけた。深夜0時頃に目覚め、気温計を見るとまだ33度。再び眠りにつく。

 翌朝31日午前5時頃に起床した。外気温が30度くらいまで下がっていたためか、室内気温は28度まで下がっていた。扇風機の風を首振りなしで寝ている時に当て続けたためか、体が冷えて下痢の症状。こんな日々が連日続くようになった。そして、24時間、2台のクーラーを稼働しっぱなしにしていても、日中の午後はアパートにいると、薄っすらと汗ばむ辛い日々。旧式エアコンが付けっぱなしのため壊れるのではとの心配は、いつものこと。

 今年の中国は、日本と同じように昨年よりも気温の高い夏。最高気温が40度を超えて42度になることも珍しくなくない。72歳になった私の体には、旧・旧式のエアコンを新しい新式のエアコンに取り換えることが、絶対に必要になったようだ。7年間余りこのアパートに暮らしているが、もう我慢の限界か‥。亜熱帯地方で周囲を山々に囲まれた盆地、そして市内を閩江(びんこう)の大河が流れている福州市内。高温と湿気の世界が、5月上旬から10月下旬までの約半年間続く。つまり夏の季節が6カ月間もある亜熱帯の気候での暮らし。

 9月1日(日)、新たにフィリピンの東で発生した台風11号(名称は山羊・ヤギ)。進路予想は、台湾や福建省に上陸する可能性が高いとの予報。昨年、9月上旬には台風が福建省南部の泉州市に上陸し、私が暮らす福建省福州市も大きな影響を受けた。私の暮らすアパートも3日間停電し、エレベーターも停止。市内は冠水しバスも運休、大学の授業も臨時休校となった時のことを思うと、「昨年の再来か、またか‥」と思いやられる。

 しかし、この台風11号(ヤギ)は、進路を急に西に取り始め、福建省に向かわず、中国南部の海南省や広東省に上陸する予想へと変更となった。(9月3日)  

 そして9月6日(土)に、海南省(島)に上陸。上陸時の台風勢力は、なんと915HP(ヘクトパスカル)、最大風力65m/s(秒速)というもので、今年の世界の台風としては最強台風と報道される。被害は相当なもので、あまりの台風のすごさに、いつ自分が暮らすマンションが崩壊するかと人々を恐怖に陥れた。市街の街路樹の3分の1が倒木ともなった。この台風で、海南省、広東省、広西チワン族自治区の中国3省・自治区で大きな被害となった。おそらく今年の台風では、世界的に最大の被害になるのかと思われる。

 この台風11号が終わったあとにも、東シナ海や日本列島の近海の太平洋で、熱帯低気圧(台風の卵)が発生し続けていて台風12号も発生。

 さて、今暮らすアパートはもう8年目となるが、この7年間、旧旧式のクーラーには悩まされ続けてきた。扇風機をかけて眠ると下痢症状も出るので、我慢の限界と、アパートの大家に「クーラーを1台、新しいものと交換してほしい」と大学卒業生の王さんを通じて交渉してもらうことになった。中国では、アパートを借りる場合、「冷蔵庫・洗濯機・クーラー」などの設置や取り換えは大家の責任となっている。

 大家から取り換えOKの連絡があり、さっそく大学の授業がない9月の3日(火曜日)と4日(水曜日)に、大家は作業員とともにアパートに来てくれた。まず3日は古いクーラーや室外機の取り外し作業、そして、4日の午前中に新しいクーラーが配達され、昼頃から設置作業が始められた。

 初めて中国でのクーラーや室外機の取り外し、設置の作業員たちのようすを見て驚いたことがあった。それは室外機の取り外し、取り付け作業での光景。中国は高層住宅がとても多いが、室外機は廊下やベランダなどに置かれていない場合がとても多い。私の部屋の室外機もかなり危険な、外壁に設置場所がある。

 窓の鉄格子の鍵を開けて、そこから室外機を出し入れし外壁に設置する。室外機を外で取り付ける作業員は、命綱(いのちづな)をつけて外に出て作業をしていた。もちろん二人組での作業となる。

 私が暮らす蘭庭新天地の住宅団地でも、その多くが命綱を使っての作業が必要な場所に室外機が置かれていた。

 1台が新しいクーラーになってから、アパートに帰りクーラーを稼働させると、15分から20分くらいで蒸し風呂の室温は35度から26度くらいまで急速に下げることができた。別天地の私のアパート環境となった。そして7年来の我慢が解消されることとなった。

 9月1日(日)に、いつもの通勤の始発バス停で、露店の植木鉢を買って帰った。ジャスミンの花の植木鉢。1週間余りたった9月7日頃、すべて蕾だったものが開花し満開となった。朝起きると、ベットまでジャスミンの微かな、上品な香りが届いてきた。9月上旬の中国生活での小さな楽しみとなった。今日11日、咲き終わったジャスミンの花は散り、数輪が咲くだけとなったが、こんどは緑の葉を大切に眺めることとなるだろう。

 2日間にわたり、エアコン設置に伴いアパートにきてくれていた大家さん(40代後半の女性)。彼女はこの機会に、台所の頑固な壁面タイルの汚れを2時間余りをかけて綺麗にふき取ってくれていた。

 今朝、台風13号が新たに、今週末から来週初めにかけて、福建省から上海にかけての中国東シナ海沿岸部に上陸するとの予報が出た。中国は17日(火曜日)が「中秋節」の祝祭日となるため、15日(日)〜17日(火)は三連休となる。14日(土)は16日(月)の振替出勤や振替授業日(小中高、大学)となる。

 

 


コメントを投稿