彦四郎の中国生活

中国滞在記

10月としては異例な気温の低さの火釜「福州」—「堅打撃黒悪勢力(暴力団)」キャンペーンのすごさ

2018-10-28 13:19:09 | 滞在記

 今、中国全土の街や村の、人が住むところの隅々まで、「堅打撃黒悪勢力〇〇〇〇」という横断幕が津々浦々に貼られたり掲示されたりしている。これは「暴力団追放キャンペーン」で、2018年の春ごろから始まったことだ。その横断幕の数が半端ではない。ざっと見たところ、車がすれ違うことができる街や村の道路ならば50mおきに全国的に掲げられているというものすごさ。

 2013年に初めて中国に赴任した当時は、「堅打撃追放邪教〇〇〇〇」が始まって、このキャンペーンは4年〜5年間続き、2017年の冬ごろに終わったように思う(※邪教とは、中国国家が認可している4つあまりの宗教以外の新興宗教などや伝統的な気功集団なども含む) 現在の「暴力組織追放キャンペーン」も数年間は続くのだろう。私が住む福建省には、日本人もけっこう知っている密航組織「蛇頭(じゃとう)」などの闇組織もあったが、今はどうなっているのだろうか。

 中国は、国土も広く、政治的混乱で「権力の空白」が生まれる時代や地方も多かった歴史を日本以上にもつ国。「政治的汚職」だけにとどまらず、このような闇組織である「暴力組織」追放の国家の強力な取り組みは、やはりすごいというか、すざましいというか、さすが中国ならではというか‥‥。日本も中国に見習って、山口組をはじめとした「暴力団」解体に向けての問題は、もっと強権的に取り組んだ方がいいとは思うが‥。

 中国で最も暑い日が多く、中国の省都・第一火釜とも言われる福建省の福州市。5月上旬から10月下旬まで30度以上の「夏日」が半年間続く。中国福州に赴任して6年目になるが、10月でも下旬まで30度から35度の気温には閉口する。しかし、今年の福州の10月は30度以上の気温となる日は少なく25度前後の曇天の日が多く過ごしやすい。異常気象ともいえるが、10月がやや涼しいとは嬉しいことだった。

 今、台風26号がフィリピンのルソン島北部から中国大陸の広東省か海南省、又は福建省に向かっている。今年の日本列島を含む東アジア最強の台風のようで、915HPもある。11月2日には中国大陸に上陸予定。今年の日本は、台風襲来がとても多く、豪雨災害もすざましかった。また、7月・8月の2カ月間は異常な高温。これは中国でも同じで、例年にない高温現象が7・8月だったし、中国南部への台風も多く上陸するという異常気象だった。

 変わらないものは、福州の交通マナーのすごさ。緑信号で人が横断歩道を渡っていてもビンビンビンビンと電動バイクが走っている。横断歩道を渡るのは命がけ。こんなルール違反も、中国福建省福州市共産党委員会の強権力で取り締まったらいいのにとつくづく思う日々。

 先週の日曜日(10月21日)、早朝の7時ころから「葬式の楽隊」の演奏が突如、アパートの部屋の下から大きく聞こえてきた。この演奏は出棺する午前11時ころまで間断なく続いていた。出棺の後には、突然の猛烈な爆撃のような「爆竹」の音が響き渡った。演奏の中には日本の「北国の春」の曲もあった。

 そして、この日は、8階の部屋の眼下に見える「趙氏祖祠」の建物の外で一族の「定例宴会」の準備が午前8時頃から始まっていた。40〜50人ほどの一族による宴会が昼ごろから始まり、夕闇につつまれた午後8時ころまで、延々と続き、大きな宴席の声が私の部屋まで届いてきていた。宴会の終了を告げるのか、「爆竹」強烈に鳴らされて、この日が終わった。

 翌日の22日(月)、大学の授業のためにアパートを出て、アパート近くを通る。時刻は午前8時半頃。「2018 倉山区社会科学普及宣伝周—主催:中国共産党福州倉山区委員会宣伝部」というイベントが行われていた。古代の漢服をまとったおばさんたちの伝統楽器の演奏や雲南省あたりの少数民族の衣装を着た人たちの踊りなどが行われていたので、しばらく眺めていた。

 上記写真—左より、①アパート近くに開店した「持ち帰り肉料理店」。買って帰って夕食に食べるものがないかと探すが、「日本人としては食べるのが怖くなる」ような肉料理がほとんど。例えば、鶏の足指や爪を甘く煮たもの。これは、中国人は大好物のようだ。②市内中心の「茶亭公園」には、黄色いハイビスカスが咲いていた。③閩江大学近くのムラ(村落)の寺院と塔。

 

 

 

 

 

 


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