彦四郎の中国生活

中国滞在記

途方に暮れた出来事―もうこの身一つで、なにもかも置いて、すぐ日本に戻りたくなった❷

2017-09-22 03:44:56 | 滞在記

 「途方に暮れた出来事」は、9月12日(火)の深夜に起きた。午後8時ころに眠りについたのだが、夜中の12時ころに目が覚めてしまう。少し足の汚れに気が付いたので、トイレの中にある「洗面台」(かなり大きい)に軽く右足を置いて、左足で立ちながら そっと足を置いて洗おうとした瞬間だった。突然に洗面台が崩壊し下に落ち、こなごなになってしまったのだ。かなり古くなっていたのだろうか、あまりのあっけない崩壊のしかたに一瞬「何が起きたのか」理解できなかった。

 そして、すざましい水が噴き出してきた。洗面台が崩壊落下したため、洗面台の下に繋がっていた水やお湯の金属製給水パイプも一緒に壊れて、穴から噴水のように吹き出してきて停まらない。トイレ全体に水が噴き出し廊下まで水が飛び出していた。洗面台が崩壊落下した時に、立っていた左足に大きな破片は直撃したかったのは幸いだが、破片が手や足の上に飛んできたようで、血が出ていた。傷はたいしたことはないが、最も困ったのは、穴から「噴水のように吹き出してくる」水だった。

 昨年のアパートに入居して間もない頃の1年前の9月下旬、福建師範大学教員の亀山さんがアパートに泊まった際に、彼が深夜にトイレに行った際、洗面台の蛇口の閉め方があまかったようで(※この蛇口も老朽化がかなりすすんでいたので、完全に閉めるのにコツがいった)、水が溢れて階下に漏れ出し、、階下(7階)の部屋の住民からとても怒られ、平謝りにあやまったことがあった。今回の水の吹き出しは昨年の比ではない大量の水の吹き出しだ。「どうしよう、水を早く停めなければ!!」と思いながら、手で水が噴き出してくる穴を押さえ続けた。全身がずぶ濡れになっていて、手や足から血が流れてきていた。手を離すと、水が噴き出してくる。「これ以上水が溜まって階下の住民の部屋に流れていったらどうしょう」と思いながら、20分間ぐらい頑張って穴を塞いでいたが限界だった。もうこの身一つで、なにもかも置いて、日本に帰りたくなった。

 何か穴を塞げるものはないかと思いアパート内をうろうろ探した。「包帯の布」があったので、固く固く丸めて穴に押し込めたが、水の勢いで簡単に吹き出されてきた。途方に暮れる。しばらくしてフラフラ台所に行き、なんのあてもなく「水回り」関連の銓やバブルを軒並み回し始めてみたら、なんと「トイレの水の吹き出し」が突然停まってくれた。台所のあるバブルがこのアパート全体の水道の元栓だということが初めてわかった。時刻は、深夜12時40分ころになっていた。水が停まってくれたので少し人心地がついてずぶ濡れの衣服を着替えた。階下の住民からの「怒りの苦情は今のところない」ことに少しほっとしたが、眠りについていて気が付かないだけかもしれず、翌朝にドアを「ドンドンドン」と激しくドアを叩かれて苦情を言われるのを半ば覚悟した。

 大学の外事所(外国人教員担当所)の鄭さんに、それからしばらくして事態報告の緊急の電話をしたが、真夜中の1時とあって出てもらうことはかなわなかった。もうどうしょうもないので、眠りにつくことにしたが、興奮のためが心配のためか朝まで眠ることができなかった。「これから先どうなるんだろう」「水は完全に何も使えないので、トイレもできないし、この毎日35度以上の猛烈な暑さと湿気の日々が続く中、シャワーもできないし……」「洗面所の水回りを直してくれるのはお金も日数もかなりかかるだろうな……この中国のこと、下手をすれば2〜3週間かかるかもしれない。困ったぞ!!」

 翌日の13日(水)は授業がない日だったのは幸いだった。まあ、なんとかなるしかないかと思いながら夜明けを迎えた。

 

 


1 コメント

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Unknown (宮本明人)
2017-09-22 11:56:49
いったい何事があったのかと気になっておりましたが、大変な目に遭われたのですね。どう乗り切られたのか…
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