彦四郎の中国生活

中国滞在記

中国、「中秋節」―中秋の月と月餅—学生が会食に誘ってくれもした中秋節3連休

2024-09-18 21:30:03 | 滞在記

 今年の中国、9月17日(火)が「中秋節」(祝祭日)となった。そして、9月15日(日)、16日(月)、17日(火)は3連休休みとなったが、14日(土)は16日(月)の振替出勤日なので、会社も学校(小・中・高・大学)も仕事や授業があった。今年の中秋の名月となる9月17日の「中秋節」には、中国では日本のお盆のように、故郷の墓に家族そろって墓参に行く人が多い。そして人々は「月餅(げっぺい)」を食べる習わしがある。(※中国の四大伝統的行事として、他に「1月~2月の春節」、「4月の清明節」、「6月の端午節」がある。)

 9月上旬頃から、いつも朝食用の食パンなどを買っている「華豊賀氏」という店でも月餅を売るコーナーが設けられていた。10日頃に閩江大学の外事科(処)から連絡が入った。私たち外国人教員に「moon cake」(月餅)を渡したいので外事処事務室まで受け取りに来てほしいとの連絡だった。受け取りに行き、アパートに戻って開けると色とりどりの月餅が6個入っていた。

 振替で14日(土)に4回生の「日本文学作品選読」の授業を行ったのだが、休み時間に4回生の康さん(※3回生時に1年間、日本の広島大学に交換留学生として来日していた。)から、「この3連休中に先生と一緒に乾杯・会食したいです。3回生の師さんも誘います」との申し出があったので、「では16日の月曜日の夜にしましょうか」と話が決まった。

 16日の午後5時頃に康さんも師さんも、大学から私のアパートに来たのだが、「日本人も二人、一緒に来ました」とその時に告げられた。アパートのドアを開けると、この9月から日本の神戸の女子大学(閩江大学と提携関係にある)から来ている留学生(2回生の上田さんと、今年3月の卒業生の新林さん)が立っていた。4人にアパートに入ってもらい30分ほどを過ごし、アパート近くから2台のタクシーに分乗し福州市内の中心部付近に向かう。

 康さんが予約していた店のあるショッピングモールの建物の前では、「中秋節」関連のイベント(催し)が行われていた。「盛唐明月 詩意中秋」と書かれた催し。大きな満月🌕が配された舞台では、唐時代の衣装をまとった女性たちの舞踊、琵琶の演奏などが行われていた。空を見上げるとほぼ満月の月が見える。

 康さんが日本に留学中の今年の2月、彼は故郷の四川省の同郷の友人(四川省重慶市の航空大学の学生)と共に京都に遊びにきた。その時、私は彼らを京都の祇園の赤提灯🏮居酒屋「侘助(わびすけ)」で乾杯し、次に鴨川を渡り先斗町のカラオケ居酒屋「みちのく」に行ったことがあった。そのこともあってか、康さんは「今日は、私にお金を出させてください」とのこと。乾杯して、2時間ほど美味しい鍋料理(※「海南文昌椰子鳥鍋」)を堪能した。

 タクシーでアパートに午後9時30分頃に戻り、すぐに眠りについた。

 翌日17日(火)、中秋の月となる「中秋節」の日となった。18日(水)の早朝午前2時にアパートの部屋から空を見上げると、雲に見え隠れしながらも満月🌕が見えた。中秋の月‥。

 インターネットのYahoo Japanを検索閲覧すると、昨日17日の夜の日本での「中秋の名月」の写真が掲載されていた。妻からは携帯電話アプリに3枚の写真が送信されてきていた。銀閣寺近くに暮らす娘の家の前の道から、東山三十六峰の一つ大文字山(如意ケ岳)の上にかかる中秋の月の写真、孫の寛太が幼稚園で月見団子を作っている写真などだった。

 この「中秋節」関連の3連休も今日で終わる。振り返ると、ほぼ、膨大な時間を要する授業準備をしたり、アパート内のある長年の不要物の整理・ゴミ出しばかりしていた3日間だった。康さんが会食に誘ってくれて、この3連休の一人孤独から少し救われもした。

 

 


大学の前期開始、そして新入学生たち—台風の襲来が多すぎる、中国東シナ海沿岸部への上陸

2024-09-18 11:32:27 | 滞在記

 中国国内の大学の多くは、9月2日(月)から在学生(2回生〜4回生、大学院)の授業が始まった。新学年・新学期・前期授業の始まりだ。小学・中学・高校もこの日から始まったようだ。そして、閩江大学の新入学生(1回生)たち約6000人は、9月6日(金)~8日(日)の間に大学に来て全員が入寮し、9日(月)に入学式が行われた。その後、2・3日の大学のオリエンテーリング、新入生たちの授業開始は12日(木)だった。

 大学構内の水辺に百日紅(サルスベリ)やハイビスカスの花々が咲く9月上旬。

 日本で最も広大なキャンパス面積をもつ北海道大学札幌構内とほぼ同じくらいの大学の広さがある閩江大学。在校生たちによる新入生のキャンパス案内の光景もいたるところで見られた。

 亜熱帯樹木のデェイゴの花もまだ咲き残っている。

 中国各地から来ている新入生たち。父や母とともに布団や洗面具などを車に乗せてきている人もけっこう多い。遠方の省から来ている新入生たちは、父母とともに布団や洗面具などの生活用品を、大学構内のスーパーなどで買っている光景も多い。大学構内に4つある食堂には、父母とともに食事をとる人たちで、賑わってもいた。

 大学への通勤途中にはたくさんの大学の正門の光景を見る。どこの大学でも2024年級新入生歓迎のバルーンや横断幕が。

 通勤バス(市営バス)が、バス停でもないところで突然に停まることがよくある。そして運転手は外に出ていく。朝食を買うために出て行って、また、戻ってきてバスが発車する。日本ではありえないが、中国ならではの光景だ。そして、日常茶飯事なのが、バス内での大声での会話。この日は、5人くらいの50歳~65歳くらいのおばさんたちが乗り込んできたと思ったら、バスの前の方の席のおばさんと、後方の席のおばさんたちとの、車内に響き渡る大声での会話が始まった。これも中国ならではの光景。だれも文句など言わないのもあたりまえ‥。

 経済的な不況が深刻な中国社会だが、高齢者たちも少しでもお金を稼ぐため、いろいろなことをして生きているのには敬意を感じる毎日。露店、廃品回収などなど、いろいろなことをしている。そして、50歳・60歳代のおばさん・おじさんたちは、孫たちの孫育てにも忙しい。

 中国の交通マナーは最近は少しは良くなったとは思うが、歩道をふさぐ駐車は相変わらずか‥。まあ、これも中国の駐車事情ならではのものがある。

 中国の果物は種類も豊富で安い。今の季節、私は熟した柿と棗(なつめ)[日本の棗とは違って実が大きい]をよく買って食べている。中国式軽トラに陶器を載せて売っている露店販売。

 まあ、なんと台風の多いこと。今年の9月の中国の東シナ海沿岸地方は、台風11号から始まって、12号・13号・14号、そして15号(昨日発生)と、全て中国大陸に向かって上陸。(9月に入ってからの20日間余りで4つの台風が上陸した。5日に1つの台風上陸となった。)

 私が暮らす福建省は、幸いこの4つの台風の中心から少し離れているので、いまのところ大きな被害や混乱はないが‥。南隣の広東省や海南省、広西チワン族自治区、北隣の浙江省や上海などでは繰り返し来る台風襲来に甚大な被害が出ている。