彦四郎の中国生活

中国滞在記

BSプレミアムで再放送「おしん」、初めてこの朝ドラを見たが、見逃せなくなった—日本のテレビドラマより❸

2019-04-24 21:01:40 | 滞在記

 NHK連続小説と聞けば、今なら多くの人が「なつぞら」を思い浮かべるだろう。ところが、急速に注目を集めている"裏朝ドラ"がある。4月1日(月)より、NHK・BSプレミアムで毎朝7時15分より朝ドラ名作といわれる「おしん」の再放送が始まった。「なつぞら」は連続テレビ小説の100作目にあたり、これを記念して「おしん」が再放送されたているという。

 テレビ担当者が解説する。「『なつぞら』の本放送はNHK総合で8時から15分間です。一方、BSプレミアムは7時半から地上波に先駆けて『なつぞら』を先行オンエアします。熱心なファンはBSで視聴するのですが、その時に7時15分から始まる『おしん』も一緒に見るようになったんです。そして『おしん』をリアルタイムで見たことがない40代以下の世代が、この再放送で衝撃を受け、静かなブームになりつつあるんです」

 「おしん」と検索すると、これらの若い層のファンが熱心にツイートしている。「朝から号泣」のツイートも多い。出演陣の絶賛も多い。第一部ヒロイン・おしん役の小林綾子、母親役の泉ピン子、父親役の伊東四朗の演技。平泉成や三石研が脇役で出演していたことも"発見"され、これも話題をよんでいる。

 <今のところ「おしん」の方が面白い!めっちゃ引き込まれる。こりゃ伝説の視聴率も納得だわ><「BSでさ『おしん』を見たあとに『なつぞら』をみると、『おしん』のインパクトが強すぎて『なつぞら』が霞むよね>など。

  伝説の名場面となった「雪がちらつく中を筏(いかだ)」で奉公先に向かうおしん。それを見送る母親やおばあさん。「俺(おれ)、平気だ」とけなげに奉公に向かうおしん。奉公先の主人や奥さんはそれなりに優しいのだが、女中がおんしに厳しくあたる。この物語どうなるんだろうとハラハラさせられる。

 1904年(明治34年)生まれという設定のヒロイン。山形県の"五反百姓"と呼ばれる貧しい農家。数え年で僅か7歳の少女が、米一俵と引き換えに年季奉公に出されるというのが物語の発端だ。白米を食べる、小学校で学ぶ、字を書く―現代人では極めて当たり前のことが、明治の人々にはどれほど大変だったことかが丁寧に描かれていく。私の実母は早くにして33才で亡くなったので、母親がわりに私達兄弟を育ててくれた祖母(おばあさん・「なを」さん)も、子守奉公に小さい時にだされ、小学校にもいっていなかった。

 「おしん」は連続テレビ小説(朝ドラ)30回目を記念して1年間にわたって放映された。脚本は橋田寿賀子。第一部の舞台となった山形県には観光客がつめかけ、地元の食堂は「大根飯」をメニューに載せたという。第二部は佐賀県を舞台に姑の厳しい「おしんいびり」が描かれたため、NHK佐賀放送局には「佐賀県のイメージダウンをなんとかしろ」と抗議の電話が殺到。小林綾子や泉ピン子の元には多くの米が送られ、伊東四朗の自宅には「少し娘に厳しすぎる」と視聴者が押しかけて来たという。

 国内にとどまらず、海外でも高い人気を獲得したドラマとしても知られている。中国・台湾・シンガポール・イランなど、世界68の国や地域で放送。特にシンガポールでは視聴率が80%に達したとも言われている。「世界で最もヒットした日本のドラマ」とも呼ばれる。

 今年3月末までの「歴代朝ドラ最高視聴率のベスト5&ワースト5」をみると、1位「おしん」(1983年放映)62.9%、3位「おはなはん」(1966年放映)56.4%。「歴代朝ドラ平均視聴率ベスト5&ワースト5」をみると、1位「おしん」52.6%。平均視聴率が50%をこえたテレビドラマは他にはない。(※おはなはんは、私の実家が1964年にテレビを初めて買っていたので見ることができた。)
 
 私はこの伝説の朝ドラを今まで見たことがなかった。15歳の高校生活の開始時期から「下宿生活」を送りはじめ、30歳で結婚するまでの15年間は、アパートにはテレビがない生活を送っていたからだ。初めて「おしん」をみて、そのドラマに衝撃を受けた一人だ。ちなみに中国と日本の時差は1時間。日本の7時15分は、中国では6時15分となる。授業で早朝出勤が必要な曜日は、「おしん」をみてから急ぎ出勤する。

 そもそも4月から始まった「なつぞら」の視聴率もけっこう高い。ビデオリサーチによると、4月の平均視聴率は20%と高い。20%を維持しているドラマは他にはない。

 広瀬すずや草刈正雄などの配役も魅力的だ。また、「おしん第一部」の少女時代を演じた小林綾子(46才)が出演しているのも話題をよんでいる。見ていてそれなりに面白い。少女時代のおしんの小林綾子は、46才という歳になっているが、品があり美しい。

 NHK大河ドラマ「いだてん」。1月・2月、そして3月と3カ月間、かなり頑張って視聴していたが、もう見るのが毎回疲れてしまうドラマだった。とにかく、「見てよかった」と一回も思えなかったドラマなので、疲れるから4月からはもう見ないことにした。脚本の宮藤官九郎、語りのビートたけし、演出の井上剛ディレクター、そして主演の中村勘九郎。すべてがよくないドラマだった。もう見るのに疲れてしまった。演技が過剰すぎて疲れるし、ビートたけしの品のなさやろれつのまわらない語りにも疲れた。こんなつまらないNHK大河ドラマはいままで見たことがなかった。

 やはり視聴率は10%を切っているようだ。主にNHK朝ドラ「あまちゃん」のスタッフがこのドラマを制作しているようだが、「あまちゃん」はとてもよかったが‥‥。宮藤官九郎のシナリオのテンポの速さは、45分間の「大河ドラマ」向きの脚本家ではない。

 日曜日の午後8時からのこの時間、テレビ朝日の「ポツンと一軒家」を4月から見ているが、これはとても面白い。

 

 


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