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昨日の6月9日(木)は、中国の「端午節(たんごせつ)」だった。日本の「端午の節句」は「子供の日」となるが、中国では昔 国の行く末を憂い、非業の死をとげた 愛国の詩人「屈原(くつげん)」を偲ぶことに由来した伝統行事の日。各家庭で作った「粽(ちまき)」を食べることが慣わしとなっている。中国の祝日となり学校も休み。福建師範大学では、9日(木)・10日(金)・11日(土)の3連休となり、故郷が近い学生は帰る人も多い。12日(日)は、10日(金)の振替授業が行われるので、私も授業のため朝から出勤となる。
この端午節の日、朝から 久しぶりに(1年ぶりに) 光明港公園に行ってみた。この公園の近くには、昨年の7月まで暮らしていた閩江大学の私の宿舎があった。よくここを散歩しながら、中国語学習に励んだものだった。毎年、この河川公園の川で、端午節の「龍舟競艇」(ドラゴンボート競艇)が行われていた。
宿舎で、今年初めて「蝉(せみ)の鳴き声」を聞いた。「端午節から、本格的な暑い夏がはじまるんですよ。」という師範大学の林恒青先生の言葉を思い出した。
宿舎近くのバス停に向かう。近くには「マントウ」を売る店がある。中国人は、このマントウが大好きで、朝に朝食として歩きながら食べている人が多い。「マントウ」と「豆乳」、これは中国人の朝食の定番。大学でも、1時間目の始まる前に、教室でこれを食べている学生も多い。
鞄を背負っている女性。この鞄は特徴がある。鞄に大きな角のようなトゲトゲ。このトゲトゲは、ここ数年の 中国の女性の流行鞄の一つだ。なにやら、恐竜の「角龍」を思い出させるデザイン。たまに、日本に観光に来ている中国人女性もこのタイプの鞄を背負っているので、すぐに中国人とわかる。
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「光明港公園」に着いた。今日もかなり暑くなりそうだ。35度以上にはなるかな。なつかしい公園だ。端午節ということもあって、子供向けの玩具や風船などを売っている露店も多い。そして、子供連れの家族が多い。釣り堀で釣りをしている人の周りで様子を見ている人たち、将棋をする人たちなど、いろいろなことをして過ごす人たち。公共の場所で、このような老若男女が入り混じった過ごし方をする中国の人たちを見ると、「日本では もうなかなか見ることができない風景だなあ。」とうらやましくもある。競艇用の「龍舟」も見える。川を掃除する小舟。
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この季節、ハイビスカスなどの色とりどりの花も咲いている。日本で見ることもない亜熱帯気候地域の花。
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「蓮」の花が開花していた。日本よりも1か月以上早い開花だ。そして、植えられている「アジサイ」はまだ色づいているものが少ない。日本のアジサイと同じだが、もう「梅雨」が終わる福州では、なぜアジサイの色づきが遅いのだろうか不思議だなあ。
今日のドラゴンボートの競艇はいつ始まるのだろうか。午前中には開始されないのかもしれない雰囲気だったので、暑さもあり宿舎に戻ることにした。宿舎近くの「学生街」の昼すぎ。市内各所で働いている地方からの出稼ぎ者「農民工」の人たちが、昼時に集まって お互いに一緒に休んでいた。
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毎月、「日本のテレビ番組ガイド」を妻が送ってくれる。とてもありがたい。週一回程度の妻から電話は、大げさな言い方だが「命の綱」とも思う。5月の番組表では、NHK朝のテレビドラマ「とと姉ちゃん」の特集が組まれていた。3月までの「朝がきた」同様、とても面白いので、毎日見ている。5月番組ガイドを見ていたら、「火曜スペシャル―男と女のミステリー時代劇」(ドラマの主役「中尾明慶」)が掲載・紹介されていた。この中尾君、4月上旬に結婚した娘の婿に似ているなあと思った。
とと姉ちゃんの「どうしたもんじゃろなあ」という定番セリフ。いろいろなことの生活の大変さや悩みや孤独感などをかかえることも多い中国生活。「どうしたもんじやろなあ」と考えても、中国という国の人間社会の「理不尽さや上意下達、いいかげんさなど」のため どうにもならない場合も多い。やれるだけのことはやって、「人間万事塞翁が馬」「待てば海路の日和あり」「朗報は寝て待て」「七転び八起き」などの格言を座右の銘とする毎日でもある。
そして、私の「授業」を楽しみにしてくれている学生たちが多くいることにも支えられている。中国に来てからの3年間、授業を担当した閩江大学と福建師範大学の学生一人一人。その数は450人あまりとなった。いつのまにか、そんな数になっていた。