彦四郎の中国生活

中国滞在記

講座授業「日本概況」における学生発表❸―日本への関心―

2016-06-15 17:17:03 | 滞在記

 6月も中旬となった。ここ福州は、雨が降れば蒸し暑く、降らなければ35度近い暑さの日々。ここ最近まで、降雨量も多いので、大河・閩江(びんこう)の水も濁っている。橋の上から川を眺めると、網を投げて漁をしている船があった。長い橋の上からは、大木のマンゴーの果実が見える。まだ緑色の小さな実。8月には黄色く熟してくる。

 6月13日(月)、2回生「日本概況」の最後の授業日となった。宿舎を出て、大学に向かって歩いて行く。午前7時半ころ、大学の正門に近い歩道を、大きな透明の袋に何かを入れて、「買わんか!買わんか!」と言いながら歩く男。近づくと、袋の中には「大きな蛇が10匹」ほど入っていた。
 大学構内の、「文化楼」という建物の入り口に、『南海形勢と国家安全』という題目の講演会の看板があった。6月12日(日)となっていたので、昨日に終了したようだ。講演者は、彭光謙 少将(軍事評論家・国家安全戦略研究家・中央テレビコメンテーター)となっていた。国際問題となっている南沙諸島を巡る中国側の主張を述べる講演のようだ。このような講演を中国の主要な大学で実施しているのだろうか。
 
 さて、「日本概況」における2回目の発表会がこの日の授業で行われた。発表を紹介したい。
 ①『日本のゴミの分別』➡日本のゴミ収集と分別について、京都市の場合を例に紹介するプレゼンだった。中国のゴミ収集についての説明と日中比較、及び考察がなかった。 ②『渋谷へ行きましょう』➡東京の「渋谷」や「原宿」など、若者のファッションの先端をいく街についての紹介。

 ③『中日学校の学校制服の制服についての比較』➡日本の制服と中国の制服(ジャージ)との各紹介。日本の制服の歴史を紹介していた。また、中国の制服がなぜジャージなのかについての考察もしていた。「勉強に集中させるため」「おしゃれとかに関心をもたせないため」とかの説明はなかなか説得力もあった。 ④『私の好きな日本語歌』➡「進撃の巨人」などのアニメの曲を3曲紹介しただけだった。

 ⑤『お菓子の王国へどうぞ』➡日本に来る外国人観光客のお土産のとして人気の「日本のお菓子」。その人気の秘密はなぜなのか。それは、「美しさ・可愛さ・おいしさ・安さ」だという。コンビニでも買えることもその要因。また 日本の和菓子の歴史などについて 詳しく説明したプレゼン。なかなかよく調べている。 ⑥『日本の推理小説』➡日本の推理小説の歴史やアニメ「名探偵コナン」などについて説明。特に「なぜ、私は 東野圭吾の推理小説が好きなのか」ということをプレゼンした。

 ⑦『日本の化粧文化』➡日本人にとって「化粧」とは どういう意味を持つのか。日本人の国民性とも関連付けながら説明するプレゼンは、なかなか興味深く、考察にすぐれていた。中国人は、あまり化粧をしない。日本人にとって化粧とは、「他者を意識する恥の文化」とも関連するとと説明していた。

 ⑧『日本の和服の紹介』➡日本の和服について、歴史的にも説明。男性・女性の浴衣についても言及。かなり詳しく説明したプレゼン。
 ⑨『田んぼアート』➡日本で始まった田んぼアート。影響もあって、中国でも田んぼアートが作られていることを紹介。世界一が好きな中国人の田んぼアートは、世界一大きいものも出現とのこと。