多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

外国人介護士/流れ見据え人材開国推進を

2012-04-11 12:28:09 | 多文化共生
(以下、河北新報社から転載)
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外国人介護士/流れ見据え人材開国推進を

 介護福祉士の国家試験の結果が発表された先日、都内で記者会見したインドネシア人の合格者2人は、喜びと切なさの入り交じった表情を見せた。
 「友達が心配」。自分の願いがかなったことに安堵(あんど)しつつも、不合格の仲間の今後を気に掛けていた。
 一定の成績を収めていて希望すれば、滞在を1年延長し再挑戦が認められる。ただ、難関であることに変わりはなく、滞在延長と帰国との間で友人らの心は揺れているという。
 経済連携協定(EPA)に基づき来日し、全国の福祉施設で実習してきたインドネシア人とフィリピン人の36人が初の介護福祉士試験を突破した。
 受験したのは介護福祉士候補95人で合格率は37.9%。日本人を含めた全体の合格率63.9%に比べて格段に低い。
 介護士候補は日本の施設で3年間実務経験を積み、試験を受ける。滞在は4年間に限られ、受験機会は原則1回。合格しなければ帰国を迫られる。
 日本語が壁となる。日常会話はこなせても漢字の専門用語は難解で、設問にルビを振る配慮も効果は限定的。実習に追われ、受験準備に十分な時間を割けない実態もある。
 多くは母国の看護大などで学び、資格を持っている。医療福祉サービスの「プロ」にもかかわらず、日本語能力で排除される現実は釈然としない。
 介護の現場は人手の確保が難しく、少子高齢化の進行に伴い、2025年度には100万人が不足するとの予測もある。
 日本以上に少子化が深刻で、外国人の介護労働力に期待する韓国、台湾に加えて、一人っ子政策を背景に高齢社会に突き進む中国も今後、人材獲得に乗り込んでくるに違いない。
 パイプを強固にしておくべきで、意欲と能力のある外国人スタッフを追い返すように帰国させるのは割に合わない。
 厚労省は外国人介護士をEPAの特例とし、人手不足の解消策に位置付けていない。職員配置基準への組み込みを認めておらず、支援措置は乏しい。
 人件費などは受け入れ施設の持ち出しになる。横浜市のように独自に支えている自治体は少数で、施設の善意に頼っているのが現実だ。
 人手不足にあえぐ施設側も負担に耐えかね、受け入れ人数は先細る。インドネシアからの入国者は09年度の189人が11年度は58人、フィリピンは190人から61人に激減している。
 厚労省の消極姿勢が人材流入を妨げる「非関税障壁」になっている。外国人の合格者は全体のわずか0.04%で、職場が奪われる状況にない。せめて各国300人の受け入れ目安を確保できるよう支援策を講じたい。
 夢破れた帰国者は対日イメージを損ね、逆に活躍する若者の増加は経済交流や友好の促進にも寄与する。介護士の門戸拡大は高齢社会を乗り切る布石。人口減社会入りで、選択肢に浮上する移民という将来的な課題解決に向けた糸口も提供しよう。

2012年04月11日水曜日

海外に情報発信、外国人の積極活用を

2012-04-11 12:27:43 | 多文化共生
(以下、日本経済新聞から転載)
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海外に情報発信、外国人の積極活用を 楠本祐一・関西大使に聞く
関西in outグローバル 第4部(6)
2012/4/11 2:30

 ――外務省は東京以外に大阪と沖縄にも拠点を構え、海外への情報発信などに取り組んでいる。関西の「国際化」をどう考える。



 「経済と文化に強みのある関西だが、外国にはネームバリューがない。大阪、京都や神戸の魅力を発信し、関西全体の知名度を広める必要がある。海外企業は日本企業に『信頼できる』という価値を見いだしている。世界に向けたイメージ戦略として、従来強かった電機産業などに、例えば『環境に優しい』といった付加価値を付け、科学技術の集積した地域の魅力を発信するのが1つの方向だろう」

 「大阪や堺には商人文化の歴史がある。海外に大阪を売り出す際、企業だけでなく、歴史的背景を伝えるのも効果的だ」

 ――外資の企業進出や年間約300万人とされる関西への外国人観光客を増やすアイデアは。

 「外国人を活用することだ。魅力を発信するにもイメージづくりをするにも、外国人の考えに耳を傾けるべきだ。企業を誘致する際、彼らが何を求めているのか、どういう規制を問題視しているのか、日本人だけで考えても意味がない」

 「以前外国の大使と一緒に高野山を訪れたとき、スイス人のお坊さんの説明を聞いて、みんな関心を示していた。例えば外国人の茶道の研究家は大勢いる。フランス語で裏千家の説明をしてもらうなど、ガイドとして活用する方策もある」

 ――海外と関西の間で、経済交流をどう促すか。

 「政府開発援助(ODA)を国内の中小企業に活用してもらおうと考えており、大阪でも3月16日に説明会を開いた。海外進出のノウハウがない中小企業でも、ODAのプロジェクトに入って現地を経験すれば、どんなニーズがあるのか知ることができる。中小企業が多い関西は重視したい」

 ――長年の海外駐在経験から具体的な提言は。

 「(大使で赴任した)東欧のポーランドの旅行オフィスにはタイや中国のパンフレットが並んでいたが日本を紹介するものはなかった。欧米の旅行客などを念頭に『中国と日本の旅行』といったプランをつくるような工夫が必要だろう」

 「日本の伝統文化や精神文化に対する海外の関心の高さも忘れてはならない。関西周辺はこうした日本の良さが詰まっている。高野山や伊勢神宮、大阪の大衆文化を外国人に見せて、日本文化のベースを感じてもらえたらいい。リゾートなど1カ所に滞在して色々見て回る欧州人の動きに合う受け入れ態勢も必要だ」

=第4部おわり

外国人労働者不足が深刻化へ

2012-04-11 12:27:25 | 多文化共生
(以下、バンコク週報から転載)
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【経済】 04/10
外国人労働者不足が深刻化へ

 タイ工業連盟(FTI)食品加工部会のウィシット部会長によれば、タイの建設業、漁業、食品加工業などは主にミャンマーからの出稼ぎ労働者に大きく依存した状態となっている。

 だが、人手不足が続いているのが現状で、また、ミャンマーの国内状況が改善の兆しを見せていることから、今後同国からの出稼ぎ労働者が減少し、人手不足がさらに深刻化する恐れがあるという。

 タイで働くミャンマー人は100万人以上とみられているが、食品産業では労働力の30%をミャンマー人が占めているとのことだ。

うつ病やストレスが「老化の加速」につながる=研究

2012-04-11 12:27:02 | ダイバーシティ
(以下、ウォール・ストリート・ジャーナルから転載)
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うつ病やストレスが「老化の加速」につながる=研究
2012年 4月 10日 20:17 JST

 うつ病やほかの精神疾患は心の病であるのと同様、からだの病であるとする研究報告が増えている。

 精神的ストレスやうつ、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を長期間抱えている人は、年配者に多い病気を早い段階で、またより重篤に患う傾向にある。たとえば脳梗塞、痴呆、心臓疾患、糖尿病などだ。最近の研究は細胞のなかで起こっていることがその原因である可能性を示している。

 科学者は加齢とともに染色体に起こる変化と同じものが大きなストレスやうつ病を経験した人にも起こることを発見している。

 「老化の加速」として知られるこの現象は、ストレスやうつ病を単に精神的な状態としてではなく、からだ全体の病気(といっても、最もわかりやすい症状は「気分」だけかもしれないが)としてとらえ直そうという動きをもたらしている。

 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の精神医学教授、オーウェン・ウォルコウィッツ氏は「知識を深めるにつれて、私たちはうつ病を『精神疾患』や、まして『脳の病気』と考えることは少なくなり、むしろ全身的な病気と考えるようなった」と言う。
(以下、略)

「高齢化するひきこもり家族」のサバイバルプラン

2012-04-11 12:26:36 | ダイバーシティ
(以下、SAFETY JAPANから転載)
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「高齢化するひきこもり家族」のサバイバルプラン――もしものときの公共料金や税金の支払いにどう備える?

「お金」見直し応援隊
ファイナンシャルプランナー 畠中雅子
2012年 4月10日
高齢化するひきこもり家族の相談が増えている

 鈴木貴志さん(仮名)は、現在76歳。奥様は74歳。鈴木さんには一男一女がいる。長女(48歳)は嫁いで近所に住んでおり、大学生と高校生の子供がいる。

 鈴木さんが胸をいためているのは、長男の貴之さん(仮名・45歳)のことだ。貴之さんは大学を中退し、アルバイトの経験は何度かあるものの、正社員として働いた経験はない。20代の前半までは、就業のための努力もしていたが、27~28歳頃から外出もほとんどしなくなり、現在に至る。

 40代に入ってからは、自室でボーっとテレビを見て過ごす時間が長くなり、“ひきこもり歴”はもうすぐ30年を数える。最近は、お風呂に入るのも、1カ月に1度くらい。鈴木さんは、生気もなくなってきている息子が不憫でならない。

 当然、貴之さんの生活費は親の年金と蓄えで賄っている。本人名義の貯蓄は、100万円程度。夫婦で個人年金に入っていたので、親が生きている間は、生活費は赤字にならずにすんでいるが、「自分が死んだら、貴之はどうやって暮らしていくんだろう」と心配になる。最近は寝ても覚めてもそのことが頭から離れない。

 親が亡くなった後、息子が暮らしていくためにはどうしたらいいのだろうか――。

 2年ほど前にも当コラムで、ひきこもっているお子さんがいる家庭のライフプランについて書いたが、最近は上記のような相談を受ける機会が非常に増えている。今回は、前回の記事では触れていない内容をパート2としてご紹介していこう。
(以下、略)