水無瀬離宮、謎の姿に迫る 京都・大山崎で発掘調査講演会

2015-09-28 20:02:13 | 賞 prize
 歴史講演会「後鳥羽上皇の離宮 水無瀬離宮の発掘調査」が27日、京都府大山崎町の大山崎ふるさとセンターで開かれた。同離宮の発掘調査を担当する大阪府島本町の職員が最新の調査結果を基に、謎が多く残る水無瀬離宮の姿を参加者約100人に伝えた。

 大山崎町や島本町に残る宮殿の跡地から歴史をひもとく連続講演会「『離宮』の考古学」の第2回目。後鳥羽上皇と離宮の関係を探る企画展(10月24日~11月29日)をより楽しんでもらおうと、大山崎町歴史資料館が企画した。

 島本町教育委員会で文化財を担当する木村友紀さんが講演した。水無瀬離宮について「文献資料が多く残る一方で、当時の様子を復元するための資料は少ない」とした上で、「平安時代の文化人が集い、多くの歌が詠まれた壮大な別荘地であったと推測される」と述べた。

 その後、藤原定家の日記「明月記」などの文献資料のほか、水無瀬離宮の庭園の一部だった可能性がある「西浦門前遺跡」(島本町桜井3丁目)で昨年出土した遺構や陶磁器などを例示した。発掘が進む水無瀬離宮の遺構は、離宮の立地条件となる「交通の要衝」であり「歴史的に由緒ある地」を十分に満たすとした。

【 2015年09月28日 10時45分 】

京都・向日で大規模災害備え訓練 避難所運営や水中歩行体験

2015-09-28 19:59:25 | 災 disaster
 大規模災害に備えた向日市防災訓練が26日、第5向陽小(京都府向日市上植野町)で行われた。住民主体の避難所運営や倒壊家屋に見立てたセットからの救出訓練、水中歩行体験などさまざまな取り組みがあり、住民や市職員らが防災の重要性を再確認した。

 震度6強の地震で、家屋の倒壊や火災、交通機関のまひなどが起きたとの想定で、市防災会議が主催した。

 同小体育館で行われた避難所自主運営訓練には、上植野、鶏冠井、西向日各区を中心とした住民264人が参加。五つのグループに分かれ、避難者名簿を作成した後、円滑な避難所運営のために、物資管理班や食料班など6班を編成した。

 食料班では、100人分しかないアルファ化米をどう配分するかを相談。「一つの皿に2人分あると説明しては」「おにぎりにすればいい」などと意見を出し合った。物資管理班から飲料水を受け取り、住民に配った。

 グラウンドでは、住民や消防団員らが倒壊家屋から住人を救出する想定で、チェーンソーでがれきを切断したり、ジャッキを使って家屋を持ち上げた。

 このほか、土のうづくりや初期消火訓練、浸水に備えた水中歩行体験も行われた。

 27日には長岡京市が防災訓練を長岡第四小(同市友岡1丁目)で実施する。

【 2015年09月27日 10時22分 】

新米記者、京都・乙訓で特ダネ追う ドラマ、専門学校生ら撮影

2015-09-28 19:57:26 | 創 creation
 「今日こそ、トップ記事を書きたい」。スクープを追って街を奔走する若手新聞記者が主人公のテレビドラマ「オレたちの天王山!」の撮影が京都・乙訓地域で行われ、10月4日から放送される。個人ブログなどが流行するネット全盛期の現代に、地方紙が果たす役割や、人と人とのつながりの大切さを描く。

 専門学校を運営する「滋慶学園COMグループ」(本部・大阪)で演技や撮影技術を学ぶ学生たちがプロの指導で作品を完成させる産学協同作品。

 撮影は、7月から8月にかけて、向日市の京都新聞洛西総局や向日神社、大山崎町の天王山夢ほたる公園などで行った。

 洛西総局では、出演者やスタッフなど約30人が撮影に参加した。「特ダネ」を追う「京都新報」の新米新聞記者の主人公が記事をめぐって先輩記者と激しく議論するシーンなどを撮影した。

 放送はケーブルテレビ「ジェイコム」の関西地域で、10月4日から毎週日曜(午後8時)と水曜(午後6時半)。

【 2015年09月26日 10時31分 】

京都・大山崎と堺、連携に意欲 両首長、国宝茶室で懇談

2015-09-28 19:55:32 | 歴 history
 茶人・千利休が生まれ育った堺市の竹山修身市長が24日、利休が手がけた妙喜庵(京都府大山崎町大山崎)の国宝茶室「待庵」を見学し、同町の山本圭一町長と懇談した。竹山市長は「大山崎町と堺市は深い結びつきにある。『茶室のふるさと』がある大山崎町と観光面などで協力していきたい」と連携に意欲を示した。

 堺市には創建当初の待庵を再現した空間がある観光施設「さかい利晶の杜(もり)」があり、竹山市長が訪問を希望し、実現した。両市町の間では住民レベルの文化交流が行われていたが、首長同士が対面するの初めて。

 竹山市長は、待庵の中で町の文化財担当者から茶室の歴史や、2畳という狭さながら、広がりを感じさせる構造上の特徴の説明を受けた。にじり口から小雨が降る屋外を眺め、利休が手がけたとされる茶室内の調光加減などの工夫について熱心に質問をした。

 待庵について竹山市長は「とても2畳とは思えない広さ。心の平安を感じさせる」と話した。

 その後、同寺の書院で茶会が催され、両首長は交流を深めた。竹山市長は「まず事務レベルで連携を進め、友好・交流協定などの形にしていきたい」と述べた。

【 2015年09月25日 11時39分 】

前方後円墳の特徴に政治背景 京都・向日、寺戸大塚古墳例に

2015-09-28 19:52:22 | 歴 history
 古墳時代について学ぶ講演会「寺戸大塚古墳と大和政権」が23日、イオンモール京都桂川(向日市、京都市南区)のイオンホールで開かれた。国立歴史民俗博物館名誉教授の広瀬和雄さんが、寺戸大塚古墳(向日市寺戸町)の副葬品などを例に、前方後円墳の特徴と政治的背景を解説した。

 同古墳は全長98メートルの前方後円墳。4世紀前半の築造とみられ、大和政権と強い関係を持った有力首長の墓と推定されている。

 広瀬さんは、国内に5200ある前方後円墳の構造上の共通点を指摘した上で、「(被葬者である)政治的リーダーが全国規模で仲間意識を持ち、それを表すために同じような古墳をつくったのでは」と話した。古墳の規模の違いについては「より大きな古墳をつくることで、『うちのボスはここより勝っている』といった階層性も見せている」と説明した。

 寺戸大塚古墳の副葬品に武器や農具が多く含まれている特徴を挙げ、「政治的リーダーが集団を統治するために使っていた道具を副葬することで、『死後にもうひと働きさせる』という観念があったのではないか」と持論を強調した。

 講演会は市教育委員会と市埋蔵文化財センターが主催し、約150人が参加した。

【 2015年09月24日 10時22分 】

ラランのスタンプ使って 大山崎商工会キャラ、LINEに40種

2015-09-28 19:50:21 | 商 trading
 京都府大山崎町商工会は、無料通信アプリLINE(ライン)で使える、同商工会のゆるキャラ「ララン」のスタンプを作成した。「日常のやりとりでラランのスタンプを使ってもらうことで、より身近な存在になれば」としている。

 ラランはランの妖精で、1998年に一般公募で考案された。スマートフォン同士の連絡に使われることが多いラインのスタンプ機能を利用して知名度を高めようと、同商工会青年部員の竹田一秀さん(37)=同町円明寺=がデザインした。

 ラインの「スタンプショップ」にある検索機能で「ララン」と打ち込み、ダウンロード(120円)すると、使用できる。光合成するラランなど全40種類がある。

【 2015年09月23日 09時46分 】

町にスーパー1店、買い物難民懸念 京都・大山崎

2015-09-28 19:47:46 | 商 trading
 「また来たはる。もう店閉まってんのに」。先月に閉店した大山崎町大山崎のスーパー「大国屋大山崎店」の跡地で、閉まった玄関ドアから店内の様子をうかがう高齢者を眺めながら近所の住民がつぶやいた。町内のスーパーは同町円明寺の「ラブリー円明寺」のみとなった。住民から「店舗閉鎖は名神高速以南の地域にとっては深刻で、買い物難民が生まれかねない」との声も出ている。地域住民の不安解消に向けた対策が問われている。

■移動手段のない高齢者

 このスーパーは阪急大山崎駅に近く、周辺住民の生活を支える拠点として2007年に開店し、8月21日に営業を終えた。近隣住民によると、買い物客のほとんどは車などの移動手段を持たない高齢者だったという。

 常連客たちからは「『店内改装のためしばらく休む』と聞いていたので、まさか無くなってしまうとは」と驚きの声が漏れる。毎日利用していたという上山乙女さん(82)=同町大山崎=は「生鮮食品や花を買っていたので不便だ。今は長岡京市まで電車で買い物に行くが、遠いし、買いだめするから荷物が重い」と困惑した様子で話す。

 町商工会への登録では、町内にコンビニは7店あるが、食料品や日用品を売る場所はスーパー以外になく、食品を扱う商店も数店しかないという。町商工会は「市場原理なので動きようがない。本当に買い物をする手段が無い『買い物難民』は把握していない」とした上で、「スーパーは1人暮らしの高齢者が顔を合わせる場としての機能がある。孤独を感じる人がいることの方が問題ではないか」と懸念する。

■自治会、巡回バス要望

 大国屋付近の買い物難民をめぐる議論は、町議会の9月定例会でも挙がった。大国屋があった鏡田地区連合自治会の藤原和正会長(42)=同町大山崎=は8月25日に、買い物難民対策を要望する陳情書を町議会に提出した。

 同地区とラブリー円明寺間をつなぐために長寿苑の巡回バスを期間限定で運用できないかという内容だ。藤原会長は「町内にコンビニはあるが、生活用品を買うスーパーとは位置付けが違い過ぎる」と訴える。

 買い物に対する町民の不満は大きい。町が昨年9月に実施した住民対象のアンケートでは、「大山崎町のよくないところ」では「ショッピングセンターや商店が少なくて不便だ」が67・3%と最も多かった。また「大山崎町以外の所に移りたい」と答えた人の65・0%が「買い物など生活に不便だから」と回答した。自然環境や生活基盤など全34分野の満足度調査では「買い物の便利さ」が最も低かった。町経済環境課は「暮らしやすさという点では買い物は必要な要素だが、狭い町面積を考えると、本当に不便と言えるかは分からない。また、対象が民間企業となると行政は手を出しづらい」としている。

 町議会9月定例会一般質問で、買い物難民対策を問われた山本圭一町長は、大国屋跡地に新たな小売店の誘致を進める方針を示した。地域住民の不安解消に向け、難しい舵(かじ)取りを迫られている。

【 2015年09月22日 10時05分 】

野外音楽、あふれる個性 京都・長岡京で催し、手拍子で一体感

2015-09-28 19:45:06 | イベント
 野外音楽フェスティバル「長岡京ソングライン’15」が20日、京都府長岡京市天神2丁目の長岡天満宮と長岡公園で開催された。来場者たちは、36組の個性的なアーティストたちの演奏に聞き入っていた。

 同フェスティバルは、音楽とものづくりを通した地域活性化を目的に、長岡京市のミュージシャンらでつくる実行委員会が2008年から毎年開いている。

 会場には3カ所のエリアが設けられ、それぞれのステージで出演者が個性豊かな演奏を披露した。「梅の丘エリア」では、伸びやかな歌声と軽快なギターの音色に合わせて聴衆が手拍子をし、会場は一体感に包まれていた。

 手作り市「クリエイターズマーケット」では、小物入れやアクセサリーなどが並び、大勢の家族連れやカップルが買い物を楽しんでいた。

【 2015年09月21日 10時31分 】

自転車で風を切る爽快 京都・向日で障害者向け体験会

2015-09-21 09:24:13 | 会 party
 自転車に乗る機会の少ない障害者向けの「タンデムサイクリング・ハンドサイクリング体験会」が19日、京都府向日市寺戸町の京都向日町競輪場で開かれた。さわやかな秋晴れの下、参加者が2人乗り自転車や手こぎ自転車を運転し、風を切って走る楽しさを体感した。

 京都市障害者スポーツセンター(左京区)や同市障害者教養文化・体育会館(南区)が企画し、同競輪場での開催は3回目。視覚や身体、知的の障害者18人が参加した。

 タンデムは2人乗りの自転車。京都サイクリング協会や日本競輪選手会京都支部の人たちが前でハンドルを操作し、障害者が後ろに乗って、息を合わせてペダルをこいだ。競輪選手と一緒にバンクを疾走する参加者もいて、気持ちよさそうに息を弾ませた。

 また、車いすに前輪を取り付けるハンドサイクルでは、参加者が車いすを押してもらいながら両手でクランクを回して運転し、普段とは違う走りに笑顔を見せていた。

【 2015年09月20日 11時01分 】

「薫る花」かれん 京都・長岡京市役所にフジバカマ鉢植え

2015-09-21 09:21:14 | 木 plants
 秋の七草の一つ「フジバカマ」の鉢植えがこのほど、長岡京市役所に飾られた。今はまだつぼみだが、「薫る花」のかれんな姿が、秋の訪れを感じさせている。

 府の絶滅寸前種となっているフジバカマの保護育成に取り組む香老舗の松栄堂(京都市中京区)が、右京区水尾地域の原種を長岡京工場(長岡京市勝竜寺)で栽培し、2鉢を市役所に置いた。

 今年は猛暑が続いたものの、9月に入り朝夕の気温が下がったため、つぼみが一気に膨らみ、今週末からの大型連休中にも開花する見通しという。同社は約80鉢を育て、市内の長岡天満宮や向日が丘支援学校、京都市の大原野神社、宇治市の平等院などにも飾る。

 高宮音彦工場長は「秋の過ぎゆく季節の中で花、香りを楽しんで」と話していた。

 また、同社などは26~30日、企画展「京(みやこ)の稀少植物に親しむ」を京都市下京区の梅小路公園緑の館で開く。西山周辺の自生植物の写真パネルを展示し、フジバカマを活用した香を紹介する。入場無料。28日休館。

【 2015年09月19日 09時09分 】

白いヒガンバナ見ごろ 京都・大山崎

2015-09-21 09:18:57 | 木 plants
 夏の終わりの花火を思わせる放射状の花弁が秋風に揺れる。秋分の日を前に、京都府大山崎町円明寺の小泉橋付近で約120輪の白いヒガンバナが見ごろを迎えている。

 ヒガンバナは田んぼの土手やあぜ道などに花を咲かせる多年草で、別名を「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」と呼ぶ。白いヒガンバナは、ショウキズイセンとヒガンバナの交雑種といわれている。

 近所に住む主婦の井上由香さん(43)=同町円明寺=は「日の当たり具合によっては咲かない年もあるので、見ることができてよかった」と話した。

【 2015年09月18日 08時52分 】

繊細で軽妙な造形…英国陶芸に新風 京都・大山崎の美術館

2015-09-17 17:12:07 | 創 creation
 英国陶磁をテーマにした企画展「かたちのであい」が19日から、京都府大山崎町大山崎のアサヒビール大山崎山荘美術館で始まる。戦後の英国陶芸に自由な作風を持ち込んだ陶芸家ルーシー・リーとハンス・コパーの薄く繊細な造形に焦点を当てる。

 ドイツ出身のリーと、オーストリア出身のコパーは、独自に生み出した繊細で軽妙な作風で、スリップウェアなど重厚で素朴な造形が主流だった英国陶芸界に新風を吹き込んだ。

 今回は伝統と革新を象徴する約100点が並ぶ。京都国立近代美術館(京都市左京区)所蔵のリー作「壺」やコパー作「花生(はないけ)」などの作品と、同美術館にあるバーナード・リーチ作の「スリップウェア グリフィン図大皿」など伝統的で重厚な作品を対比する。

 12月13日まで。入館料900円(学生は

500円、中学生以下は無料)。10月4日午後2時から陶芸研究家の西マーヤ氏による講演「アルビオン・ミューズ工房時代のルーシー・リーとハンス・コパー」を開く。要予約。

 問い合わせは同美術館TEL075(957)2364。

【 2015年09月17日 11時08分 】

絵灯籠、漫画華やかに 向日イベント、京都嵯峨芸大OGら助っ人

2015-09-17 17:09:33 | イベント
 向日神社(京都府向日市向日町)で20日に営まれる「明神さんのお月見」で、参道や境内を照らす絵灯籠を制作している市民団体に、京都嵯峨芸術大(京都市右京区)のOGが助っ人として参加している。アニメのキャラクターや夏休みをテーマにした漫画も描いており、ユニークな絵灯籠が月見行事に華を添える。

 イベントでは、「絵灯路まちづくり協議会」が毎年、市民の協力を得ながら絵灯籠を作っている。メンバーの高齢化が進んでいることもあり、新しい風を吹き込みたいと、同協議会が京都嵯峨芸大に協力を打診した。

 助っ人として参加しているのは、パート社員の内布朱希乃さん(21)=京都市西京区=ら6人。

 人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」やディズニーキャラクターのほか、カレーライスや空揚げなどの食べ物をリアルに描いた。絵灯籠4基分を使った漫画は、夏祭りを舞台に少年と少女の出会いをテーマにした。重要なカットのみカラーで描くなど工夫を凝らした。

 13日は同神社の客殿で、メンバーとともに作品を円筒形の型に合わせて灯籠を完成させた。内布さんらは「漫画の灯籠を見て、それぞれの夏休みを振り返ってほしい」と話している。

 当日は、メンバーや勝山中生徒らによる作品を含む80基が並び、午後5時半~8時半に点灯する。献茶式や神事も営まれる。

【 2015年09月16日 11時36分 】

初秋の宴、古典芸能を堪能 京都・長岡京、日本舞踊など披露

2015-09-13 18:28:40 | イベント
 京都府長岡京市民が日本舞踊や詩吟などを披露する「名月の宴(うたげ)」が12日、同市勝竜寺の勝竜寺城公園で催された。来場者は古典芸能の魅力を体感しながら初秋のひとときを過ごした。

 文人としても知られた戦国武将の細川幽斎ゆかりの勝龍寺城を舞台に、芸能への理解を深めてもらおうと、市文化協会が毎年開催している。今年は協会に所属する10団体・個人の約50人が出演した。

 夕闇が迫る中、出演者が大正琴による「見上げてごらん夜の星を」や独唱「花は咲く」、尺八、三味線などを情感たっぷりに披露すると、来場者から大きな拍手が送られた。

 ステージ近くでは、浴衣姿の神足小児童19人による野だても行われ、宴に華を添えた。児童たちは放課後支援活動「すくすく教室」での茶道体験を生かし、見事なお点前を見せ、来場者に茶と菓子を配りながら「どうぞごゆっくりしてください」と声を掛けていた。

【 2015年09月13日 10時33分 】

福島の幼児「転びやすく」 京都の支援グループ、除染訴え

2015-09-13 18:25:25 | 護 help
 東日本大震災から4年半に合わせて被災地の現状について学ぶ講演会「世界と福島と私たち…」が11日、京都府向日市鶏冠井町のまこと幼稚園で開かれた。福島県私立幼稚園連合会会長の平栗裕治さんが、各園で健康被害を懸念し外遊びを制限している現状を説明した上で「子どもたちの体力は低下している。健やかに育つ遊びを提供するとともに、除染を最優先に進めてほしい」と訴えた。

 向日市の母親らでつくる福島支援グループ「ミンナソラノシタ(ミナソラ)」が企画し、約100人が参加した。

 福島県郡山市で幼稚園長も務める平栗さんは、福島第1原発事故の影響で子どもたちが外遊びをしなくなり、園庭で転びやすくなったことを指摘し、「砂場やブランコを経験したことがなく、どう遊んでいいか分からない園児もいる。自由に遊ばせてあげられないことが本当に悔しい」と唇をかんだ。

 平衡感覚を身に付けさせるために遊びを工夫したり、園庭を地元の子どもに開放するなどの取り組みも紹介。「全県が除染され、子どもたちが健全に育つことができるよう、取り組みを一歩一歩進めたい」と決意を述べた。

 これに先立ち、東日本大震災国際会議委員長を務める岡本知之さんが講演。政府の原発再稼働や「ショック・ドクトリン」と呼ばれる惨事に便乗した急激な市場原理主義の推進は、世界から多くの批判を受けているとし、「政治活動ではなく、生命倫理を背景にした市民活動が必要だ」と持論を述べた。

 最後に、ミナソラのメンバーが活動の経緯や内容を紹介。活動への思いを涙を流しながら語る福島県出身のメンバーもいた。林リエ代表は「原発イエスか、ノーの会ではない。(活動を通じて)一人一人が社会に目を向け、自分で考える一助になれば」と話した。

【 2015年09月12日 09時26分 】