古代にも左側通行や右折禁止 ポンペイや長岡京交通事情

2016-04-24 11:41:50 | 政 governing
 古代ローマの港湾都市ポンペイと長岡京の交通事情を考える講座が23日、京都府長岡京市天神4丁目の市中央公民館で開かれた。古代に栄えた二つの都市に残された石畳の道や側溝跡を基に、元向日市埋蔵文化財センター長の山中章さんが講義した。

 地元の歴史などについて理解を深めてもらおうと、長岡京歴史散策の会が主催。乙訓地域の住民ら約20人が聞き入った。

 ポンペイは、1世紀に火山の大噴火で消滅した。山中さんは、遺跡の石畳に残るわだちを詳細に調べた結果、左側通行だったと指摘。左折や右折専用の交差点もあったことを紹介した。

 一方、784年に遷都された長岡京も、側溝跡の状況から通りに序列があり、沿道に支配者階級の邸宅や行政機関がある通りほど優先順位が高いことなどを示した。山中さんは「両都市の道路事情を見ると、はるか昔の都市に現代にも通じる交通政策があったと考えられる」と話した。

【 2016年04月24日 10時58分 】

燃える赤、春の青空とコントラスト 京都・長岡京

2016-04-24 11:40:00 | 木 plants
 燃えるように鮮やかな赤い花が、春本番を告げている。京都府長岡京市の市花でもあるキリシマツツジが八条ケ池(同市天神2丁目)一帯で見頃を迎えており、多くの人の目を楽しませている。

 キリシマツツジは、長岡天満宮の参道にあたる中堤の約100本をはじめ、池の周辺に数多く植えられている。好天の日には、春の柔らかな陽光に照らされた赤と青い空との対比が美しい。

 散歩中の近隣住民をはじめ、市内の福祉施設から訪れたお年寄りや観光客ら多くの人が訪れている。咲き誇るツツジをカメラに収めようと、夢中でシャッターを切り続ける人の姿もあった。

 見頃は来月上旬まで続くという。

【 2016年04月23日 10時13分 】

「乙訓じかん」「乙ぶら。」廃刊 京都・乙訓地域

2016-04-24 11:37:59 | 民 people
 京都府乙訓地域のさまざまな情報を発信してきた無料のコミュニティー誌「乙訓じかん」と「乙ぶら。」の廃刊が決まった。両誌を発行してきた団体が今夏、合同で新たな情報誌を創刊するためで、関係者は「地域愛を原動力に、力を合わせてよりよい情報誌を作りたい」と、意気込みを新たにしている。

■7月から新情報誌

 乙訓じかんは、地域の子育て支援ネットワーク「おとくに子育てネットとろ和」が昨年3月に発刊。「乙ぶら。」は、乙訓地域と京都市西京区の住民らでつくる「乙訓・西京まちづくりビジョン協議会」が2014年秋に創刊し、いずれの情報誌も計4号を発刊してきた。地域の出来事やイベントの様子、それらに携わる人たちの思いなどを丁寧に追いかけ、掲載してきた。

 一方で、それぞれ悩みを抱えてきた。とろ和は子育て中のママ記者が取材や執筆に奮闘してきたが、最も苦労したのが発行費用をひねり出すための広告集め。片や、同協議会は男性中心で仕事が忙しく、取材もままならなかった。このため、昨秋ごろから、とろ和の取材力と協議会メンバーの仕事を通じた集金力という互いの強みを生かした新たな情報誌の構想を進めてきた。

 新たに創刊する情報誌は「おとくにSanpo」と命名。ローマ字部分は「社会的で非営利的な乙訓」の英訳表現の頭文字を取ったものだ。

 Sanpo作りに向け、同協議会は今年1月に解散。メンバーの一部が加入する西京区のNPO法人が活動を引き継いだ。とろ和とNPOは定期的に会議を開き、各号の編集方針を決める。情報誌はとろ和を発行元に7月創刊を目指す。A5判、全面カラー刷りの予定だ。

 乙訓じかん編集長の松野敬子さん(54)=長岡京市東神足2丁目=は「乙訓地域を散歩しているように楽しく、日常の地域情報を伝えたい」と意気込む。

【 2016年04月22日 10時11分 】

女王バチが政権交代、大移動 京都・長岡京で分蜂観察

2016-04-24 11:34:24 | 地 geography
 京都府長岡京市神足2丁目の民家でこのほど、古い女王バチが新しい女王バチに座を譲り、働きバチを連れて新たな巣に移る春の風物詩、「分蜂(ぶんぽう)」が見られた。数千匹ものニホンミツバチが、けたたましい羽音をたてながら別の場所に移動する様子を家人らが見入った。

 農業伊辻忠司さん(62)の自宅敷地内にある蔵の床下に、30年以上前から数万匹のハチが住み着いている。長年、頭の痛い存在となってきたが、昨秋、約20キロもの蜂蜜が採取でき、今や恵みをもたらしてくれる良き「家族」となっている。

 春の穏やかな陽気となった先日の昼すぎ、伊辻さんが蔵の脇に生えるモチノキを見上げると、高さ5メートルほどの所にハチが大きな固まりになっているのを見つけた。早速、ミツバチの生態に詳しい京都学園大名誉教授の坂本文夫さん(化学生態学)に連絡。これが分蜂の始まりであると知らされ、観察を続けた。

 1時間半ほどすると数千匹のハチが一斉に飛び立ち、10メートルほど離れた所に伊辻さんがあらかじめ設置しておいた手製の巣箱へ引っ越した。坂本さんの助言で分蜂したハチが巣箱に来るよう、そばにはニホンミツバチだけが好むラン「キンリョウヘン」を置いておいた。最初、ハチはランに群がったが、やがて次々と巣箱へ入っていった。伊辻さんは初めての分蜂を「すごい光景」と、食い入るように見つめ、今年の蜂蜜を早くも楽しみにしていた。

 近年、アカリンダニの感染や蜜のある植物の不足などで、ニホンミツバチは減少傾向にある。坂本さんは「無数のハチが乱舞する様子を見て怖がる人が多いが、分蜂中のハチは満腹で人を刺す危険性はほとんどない。分蜂中のハチを見かけてもむやみに駆除しないでほしい」と話している。

【 2016年04月19日 11時20分 】


漂う煙に被災者の厄よけ願う 京都の宝寺で鬼くすべ

2016-04-24 11:31:44 | 祭 carnival
 京都府大山崎町大山崎の宝積寺(宝寺)で18日、春の大祭「鬼くすべ」が営まれた。訪れた人々は、本堂内に立ちこめる煙の中で古式ゆかしい儀式を眺めながら厄よけを願った。

 鬼くすべは、奈良時代に同寺開祖の行基が疫病を鎮めるために始めたとされる。

 雨がそぼ降る中、僧侶を先頭に鬼や七福神に扮(ふん)した人々が、ホラ貝の音が響く境内を山門から本堂までゆっくりと練り歩いた。法要では声明の調べの中、散華が行われ、護摩木やヒバがたかれた。鬼たちは燃えさかる炎の前で寺石亮尚住職(28)に身を清められると、煙に包まれた本堂から立ち去っていった。

 その後、寺石住職らが「熊本の被災者の皆さんの分も、厄がのぞかれることを願いましょう」と呼び掛け、七福神らとともに3色の福餅を本堂から境内に投げ入れた。見物客らは懸命に手を伸ばしていた。

【 2016年04月19日 10時00分 】

「かぐやの夕べ」に手づくり郷土賞大賞 京都府内初の受賞

2016-04-24 11:28:58 | 賞 prize
 伝統や文化を生かした個性豊かな地域づくりを顕彰する国土交通省の「手づくり郷土賞」で、2015年度の選定がこのほど行われた。京都府乙訓地域からは、01年度に一般部門を受けた向日市の「竹の径(みち)・かぐやの夕べ」が高評価を受け、同市観光協会が大賞部門に選ばれた。長岡京市の長岡中央商店街振興組合の取り組みも一般部門を受賞した。

 向日市観光協会が主催する秋の観光イベント「竹の径(みち)・かぐやの夕べ」は、大賞部門に輝いた。大賞部門は過去に一般部門に選ばれた団体しか応募できず、府内の団体が選ばれるのは初めて。

 今年の大賞部門は、北海道や福岡県などの7団体から応募があった。国交省は「竹の径・かぐやの夕べ」について、「市民の誇りや観光客の誘客につながっている」と評価している。

 「竹の径・かぐやの夕べ」は、竹の径とその周辺を会場に02年から開催している。竹筒に水ろうそくを浮かべた約4500本の竹あんどんが並び、イベントや飲食コーナーなどもある。

 同賞は、魅力ある地域づくりの推進を狙い、旧建設省が1986年度に創設し、今回で30回目を迎えた。公園や遊歩道などの社会資本整備で、住民の創意工夫や地域の個性の活用、環境への配慮などを評価する。

■一般部門で長岡中央商店街振興組合も

 長岡中央商店街振興組合(長岡京市)は、学生が主体となり、商店街の活性化策や環境問題への取り組みを地道に続けたことが高く評価された。

 子どもたちが手作りしたLEDランプの街路灯を設置したり、子どもの環境教育のためにインターネットで資金を調達してデジタル紙芝居を作製したりした。また、商店でアルバイトをしている学生がデザインした傘を客に貸し出す取り組みのほか、商店街活性化のために街路灯に飾る旗をデザインするなど、多彩に活動している。

 これらの取り組みを一括して「商店街から発信する住民主体のシティプロモーションモデル」と題して応募した。2月に東京で開かれた審査会には、同組合の学生ら4人が出席し、3分の持ち時間で活動内容を紹介した。

 審査会前日まで何度も原稿を書き直し、時間内に話しきれる内容に絞った。絵本や旗などの現物を持参し、審査員に見せたことも好印象を残したという。

 審査会に参加した関西大3年の真壁加奈子さん(20)=長岡京市神足=は「受賞できると思っていなかったのでほっとした」と振り返り、神戸大大学院2年の武林仁樹さん(25)=同市長法寺=は「比較的高齢の人が活動しているチームが多かった中で、学生中心の僕らが受賞できてうれしい」と笑顔で話した。

【 2016年04月18日 10時30分 】

住民目線で散歩コース 京都・大山崎の魅力マップに

2016-04-24 11:11:39 | 創 creation
 京都府大山崎町でボランティア活動に取り組む住民がお気に入りの散歩コースを記したマップを作成した。ガイド本には載っていない、地元住民ならではの目線で選ばれた場所が紹介されており、「まちの開発が進む中でも、残していきたい風景がある。知られざる大山崎の魅力を知ってもらえれば」としている。

 町社会福祉協議会が2012年に開いた地域交流イベントのワークショップで、大山崎ボランティア連絡協議会のメンバーが「大山崎のいいところ探し」をテーマに話し合ったことがきっかけ。会議を重ね、それぞれが写真を撮影し、約4年をかけて完成させた。

 マップは、町の形に似たハート形の毛糸で町全域を縁取り、大山崎、円明寺、下植野地区から計約40カ所のポイントを載せた。桂川土手から望んだ背割堤の桜並木や円明寺が丘団地付近にあるハナミズキの並木道、町立第3保育所横のクワイ畑など、普段は目立たない場所の写真が説明付きで貼られている。

 同町大山崎のアサヒビール大山崎山荘美術館の休憩室に展示されている。同会メンバーは「手作り感いっぱいで、味がある。『こんな場所があったんだ』と発見があるはず」と話している。

【 2016年04月12日 11時07分 】

手描き更紗、色鮮やかに 京都・向日、故青木寿恵さん作品展

2016-04-17 16:34:42 | 会 party
インド発祥の染め文様である「更紗(さらさ)」作家の故青木寿恵(すえ)さん(1926~2010年)が手がけた作品の展覧会「色彩の更紗展」が16日、京都府向日市寺戸町の寿恵更紗ミュージアムで始まった。独自の感性で表現した色鮮やかな作品が、来館者を魅了している。
 青木さんは草木染の手描きにこだわり、その独自の作風は「寿恵更紗」と呼ばれた。
 会場には着物や帯、タペストリーなど計45点が並ぶ。若さあふれる生命を振り袖に染め入れた「情炎」や碁盤目の都大路を表現した「洛陽の大路」からは、肉筆ならではの味のある筆遣いが見て取れる。西山に自生する草花のスケッチもあり、地元の自然が作品に反映されたことがうかがえる。
 岡田文隆館長(68)は「愛情いっぱいだった先生の人柄が作品ににじみ出ていて、見る人をほっこりした気持ちにしてくれます」と話した。
 5月19日まで。月曜休館。一般500円、大学・専門学校生100円。高校生以下と障害者手帳を持った人、東日本大震災の避難者は無料。同ミュージアムTEL(934)6395。
2016年04月17日 10時30分配信

京都・長岡京市、熊本地震被災地案じる 細川氏ゆかり縁深く

2016-04-17 16:28:22 | 災 disaster
熊本地震から一夜明けた15日、鎌倉から江戸時代にかけて栄えた武家・細川氏ゆかりの地として熊本と縁が深い京都府長岡京市では、市民や行政関係者が被災地に思いをはせ、県人会員はふるさとの肉親を案じた。乙訓の行政関係者も被災地支援を見据え、体制を整えた。
 長岡京市と熊本はともに、細川氏と縁が深い。長岡天満宮(長岡京市天神2丁目)にあった同氏ゆかりの学問所「開田御茶屋」では、古今和歌集の解釈など秘伝の奥義を師から弟子へ伝授する「古今伝授」が行われていた。明治期に解体されて細川家が引き取り、その後、熊本市の水前寺成趣園に「古今伝授の間」として再建された。
 こうした結びつきは現在も続き、2013年には熊本県山鹿市から、伝統工芸「山鹿灯籠」の技法を用いた長岡天満宮の模型が長岡京市に贈られた。戦国武将で一流の文人でもあった細川幽斎ゆかりの勝竜寺城公園(同市勝竜寺)で展示している。
 市民レベルでは、若手農家でつくる「長岡京市都市農業振興クラブ」が、13年に同県御船町を視察したのをきっかけに翌春、同町の営農指導員を招いて熊本の伝統野菜「水前寺菜」を試験栽培した。現在もなお10軒ほどの農家が栽培を続ける。
 同クラブの小野洋史会長(49)=同市井ノ内=は「現地が大変な状況なら何か支援を考えないといけない」と、被災地を案じる。クラブが事務局を置く市農林振興課の井ノ上良浩課長は15日朝、営農指導員の男性に連絡。無事を確認し「前夜から心配だったのでほっとした」と話す。
 11年には、長岡京市など明智光秀や細川ガラシャゆかりの12市町などでつくるNHK大河ドラマ誘致推進協議会が発足。翌年に熊本県がオブザーバーとして参加している。中小路健吾市長は「歴史的つながりが深い熊本が大きな被害を受け、亡くなられた方のご冥福と被災した皆様にお見舞いを申し上げる」とコメントした。
2016年04月16日 11時29分配信

感応式信号で事故多発 京都・長岡京、青短く駆け込み

2016-04-17 16:23:33 | 政 governing
京都府長岡京市今里の「今里交差点」で交通事故が多発している。車両を感知して信号が数秒間、青に変わる「感応式信号」が設置されているが、駆け込みや信号無視の要因ともなっており、向日町署が注意を呼び掛けている。
 五つの道が交わる同交差点では、北進する車に対する信号機が感応式となっている。通常は赤色のままだが、停止線に車が止まるとこれを感知して青色に変わる。青色の秒数は8秒、車2台がぎりぎり通過できる短い秒数で、3台目以降の後続車が速度を上げて駆け込む様子が時折、見られた。近くに住む主婦(28)は「感応式信号の青色の時間が短いことは、地元のドライバーなら知っている。一度タイミングを逃すとかなり待たされるので速度を上げる気持ちも分かる」と話した。
 また、感応式信号が赤色に戻った直後は五つ全ての信号が約4秒間赤色の状態となる。運転者にとっては「信号無視をしても誰も通らない」という油断が芽生えやすいという。
 同交差点では昨年、前年よりも4件多い、計10件の交通事故があった。うち9件が、感応式信号を見て車が通過する交差点南側で起きた。今年は2月末までに2件あり、うち1件は死亡事故だった。
 死亡事故は2月19日午後1時ごろ発生。感応式信号に従って同交差点を北進していた車と、対向方向から信号無視をして右折した電動アシスト自転車が衝突。自転車に乗っていた女性は病院に搬送されたが、亡くなった。
 向日町署員や市、ボランティアなどが先ごろ、死亡事故の発生時刻に合わせて啓発活動を実施。また、同署が府警本部や長岡京市の担当者らと現場診断を行い、注意喚起の看板設置や感応式信号が青色になる時間を13秒に延ばすことなどを決めた。同署交通課の衣笠巧課長は「自分が信号を守っていても、事故に遭わないとは言い切れない。運転中は、自転車も車も安全確認を徹底してほしい」と話した。
2016年04月14日 12時00分配信

京都・向日市民体育館が一新 ハンナリーズの試合も

2016-04-17 16:16:24 | 創 creation
 京都府向日市民体育館(同市森本町)のリニューアル工事がこのほど完了し、17日にオープンする。エアコンを全館に完備したほか、一部スペースに「歴史文化交流センター」を整備し、同市の歴史を紹介する映像モニターや出土遺物などのコーナーを設けた。総工費は約2億6800万円。
 アリーナを含む全館にエアコン計63台を設置したほか、アリーナ床面の研磨、LED照明146基の設置、多目的トイレ2基の新設や便器の洋式化などを実施。このほか、老朽化していた防犯カメラ21台を更新した。
 歴史文化交流センターは、歴史まちづくり法に基づく計画認定(歴まち認定)を受け、歴史発信の拠点として整備した。森本町や鶏冠井町で出土したつぼや鉢などを展示するほか、市内の町並みや歴史に関する映像を視聴できるタッチパネルモニターを設けた。
 15日午前10時から記念式典を行い、17日から開館する。30日と5月1日にこけら落としとして、プロバスケットボールTKbjリーグ・京都ハンナリーズのプレーオフが開かれる。
 市民体育館は1987年開館。老朽化が進んでいたため、昨年9月から休館していた。

2016年04月13日 09時20分配信



京都・大山崎山荘美術館が20年 アサヒ、ニッカの子孫ら集う

2016-04-17 16:12:47 | 式 celemony
京都府大山崎町大山崎のアサヒビール大山崎山荘美術館で11日、開館20周年を記念する式典が開かれ、関係者らがさらなる発展を願った。
 同美術館は、大阪の実業家加賀正太郎が大正~昭和期にかけて建築した「大山崎山荘」に、建築家の安藤忠雄氏設計の「地中の宝石箱」などを併設して1996年に開館した。
 アサヒグループホールディングスの泉谷直木会長が、再開発で取り壊しの危機にあった大山崎山荘が行政や地元住民らの協力も得て美術館として復活した経緯を振り返り、「小さくても個性のある美術館として、一人でも多くの人に満足してもらえるよう取り組んでいきたい」と述べた。設計者の安藤氏も姿を見せ、「夢が持ちにくい時代だが、この美術館を『夢の原点』として次の時代につないでいきたい」と話した。
 続いて、加賀正太郎とアサヒビール初代社長山本爲三郎、ニッカウヰスキー創業者竹鶴政孝の子孫3人がサプライズゲストとして登場。加賀のひ孫である加賀マクシミリアン正太郎さんは「自分にとっては実家ともいえる場所が多くの人に支えられて20周年を迎えられ、感慨深い。曽祖父の情熱とこだわりが詰まったこの山荘を、今後も多くの人に親しんでもらいたい」と話した。
2016年04月12日 17時02分配信

かぐや姫バスツアー同行記 京都・乙訓観光の可能性探る

2016-04-17 16:07:54 | 商 trading
名所旧跡や交通の利便性に恵まれながら、これまで京都市の影に隠れ、観光地としてのイメージが薄かった京都・乙訓地域。近年、2市1町をはじめ京都府も、観光振興に乗り出している。実際に訪れた観光客は、どう感じているのだろうか。3月4日、府がバス会社に委託して実施された「乙訓かぐや姫観光」バスツアーに同行し、乙訓観光の可能性と課題を探った。
 ツアーの参加者24人は小型バスでJR京都駅を出発し、午前10時40分過ぎ、京都市西京区の市洛西竹林公園に到着した。資料館で職員から竹の種類などについて説明を受けたあと、園内を散策した。
 公園の外には美しい竹垣が続く「竹の径」がある。友人と歩いた新田志津江さん(81)=京都市南区=は「こんな近くに立派な竹やぶがあるなんて知らなかった」と驚き、「こんな道歩くの好きやわあ。気持ちいい」と感激した様子。ただ、滞在時間が40分と短く、参加者の多くが竹の径を歩いていなかった。
 バスが次に訪れたのは、国の登録有形文化財の中小路家住宅(向日市上植野町)。参加者は2班に分かれて、雛(ひな)人形展を見学。カフェスペースで、抹茶と和菓子を楽しみながら、所有者の中小路忠也さん(63)から、建物の説明や地域の歴史について話を聞いた。
 妻と一緒に参加した自営業の本岡慎司さん(58)=京都市伏見区=は、外観は昔のままに内部は住みやすく改装された建物と、部屋いっぱいに飾られた雛人形に感心しながら、「向日市といえば、“辛いもの祭り”ぐらいしか知らなかった。もっと宣伝したほうがいい」と注文もつけた。
 一行は、長岡京市内の料亭で昼食をとった後、長岡天満宮(長岡京市天神2丁目)へ。各自参拝した後、隣接する梅園にも足を運んだ。以前から長岡天満宮に興味があったという岩井和子さん(82)=兵庫県洲本市=は「念願かなって来られてうれしい。梅の花もよく咲いていて、いい時期に来られました」と笑顔だった。一方で「ここは向日市とか、あちらは長岡京市とか説明されても、地元でない私たちにはあまり関係ない」と、困惑した表情も見せていた。
 最後に訪れたのは、アサヒビール大山崎山荘美術館(大山崎町大山崎)。JR山崎駅前でバスを降り、そこから急な坂を歩いて登ることを担当者が告げると、参加者のうち2人が坂道を心配して、そこでツアーと別れた。
 美術館では、学芸員が建物の歴史や内装、展示品について説明した。参加者は、工夫が凝らされた柱やステンドグラスをじっくりと眺めていた。
 一人で参加した金尾美枝子さん(82)=京田辺市薪=は「テレビでこの美術館のことを見て、憧れていた。建物がこれだけよく保存されているのは素晴らしい」と感慨深い表情で建物を眺めていた。
 一行はその後、JR京都駅で解散。約6時間半のツアーだったが、おおむねどの参加者も満足げだった。
 ツアーを運行した京阪バス(京都市南区)によると、定員24人を上回る申し込みがあったが、「道路が狭く、駐車場も確保できないため、定員の少ない小型バスを使った」(経営企画室)という。実際、中小路家住宅を訪問中、バスは近くの府乙訓総合庁舎で駐車待機しなければならず、課題も浮かび上がった。
 また、観光地として売り出す点で気に掛かったのが、お土産を買っている参加者が少なかったことだ。「京都市内で買う方が、いろいろ選べる」という人もいた。ツアー設定でお土産を買う時間に余裕を持たせるとともに、まずは乙訓にしかない魅力的な商品の必要性を強く感じた。
2016年04月11日 13時19分配信

児童ら競技かるたで有段者と対決 イオンモール京都桂川

2016-04-17 15:56:57 | イベント
京都の伝統工芸を体験するワークショップ「きょうの学校」が9日、向日市寺戸町と京都市南区にまたがるイオンモール京都桂川で始まった。参加者たちは、競技かるたを通して日本文化の深みを味わった。

 イオンモール京都桂川と京都伝統工芸体験工房協議会が、京都の伝統工芸の普及を目的として初めて開いた。

 初回は「小倉百人一首編」と銘打ち、競技かるたの有段者たちを講師に招いた。有段者たちは、実演を交えながら競技を説明。素早い手さばきに会場にどよめきが起きた。参加者との対決もあり、札を取った子どもたちに拍手が送られた。

 10日は国内で唯一競技かるたを作っている「大石天狗(てんぐ)堂(伏見区)」のスタッフたちの指導で、オリジナルかるたを作る体験会が午前11時、午後1時、3時、4時の4回開かれる。各回先着25人。ワークショップは今後テーマを変えて毎月開催する予定で、組みひもや清水焼などについて学ぶという。

【 2016年04月10日 10時30分 】

小学校と保育所一体校舎に 京都・長岡京、複合施設竣工

2016-04-10 09:36:04 | 創 creation
 小学校と保育所を一体化した複合施設の竣工(しゅんこう)式が8日、京都府長岡京市神足3丁目の神足小で開かれた。施設の老朽化と園児の増加で増改築が必要となった近くの開田保育所を同小に移転させたもので、児童や園児らが耐震にも目配りした新たな校舎の完成を祝った。

 式典には、神足小の6年生や開田保育所の年長組ら約150人が参加。同小の岡村一浩校長が「小学校と保育所が一体となったことでどんなことができるか、あるいはしたいのか考えて」と話し、同保育所の吉川啓子所長は「かっこいいお兄ちゃん、お姉ちゃんの姿を見ていろいろ学んで」と呼び掛けた。続いて子どもたちが声を合わせ「さんぽ」を元気よく歌った。

 同小の南校舎を建て替えて整備した複合施設は、鉄筋コンクリート造り3階建てで延べ約3400平方メートル。南東側は同小が校舎として使い、南西側1、2階には保育所と放課後児童クラブが入る。屋上にはプールもある。

 同保育所の旧施設は築60年以上がたち、現在の耐震基準を満たしていなかった。また、子育て世代の転入で入園希望者が増え、待機児童対策として施設の増改築も急務だった。神足小も耐震化のための南校舎改築が必要となったことから、長岡京市では初となる複合化施設建設が決まった。

【 2016年04月09日 11時16分 】