茶摘み娘や千利休…茶の木人形ずらり 京都・宇治で展示

2017-04-30 16:50:31 | 会 party
 5月2日に京都府宇治市宇治の宇治茶会館で開催されるイベント「宇治新茶・八十八夜茶摘みの集い」で、宇治独特の工芸品・茶の木人形が展示される。本年度は府南部がエリアの「お茶の京都博」を記念し、展示数を約100体に増やした。

 展示するのは、茶の木人形研究家で平等院ミュージアム鳳翔館学芸員の田中正流さん(43)=同市宇治。例年は50~80体を展示するが、今年は所蔵する約200点のうち、半分を会場に持ち込んだ。江戸時代後期から現代まで幅広い時代の作品で、茶摘み娘や千利休などの人形が並ぶ。

 また、彫刻家で茶の木人形作家の大岩広生さん=同市木幡=が手掛けた作品約30点も展示。このうち抹茶を入れる容器の棗(なつめ)は茶の木が材料で、全面に飾り彫りを施すなど丁寧に仕上げられている。

 田中さんは「茶の木人形は木の形を生かしており、1点として同じものはない。宇治を代表する茶文化であり、大勢の人に知ってほしい」と話している。展示は午前10時~午後3時。無料。

【 2017年04月30日 10時56分 】

昭和初期のエコ住宅、新緑に映え 京都・大山崎

2017-04-30 16:47:54 | 会 party
 昭和初期の名建築として知られる京都府大山崎町大山崎の「聴竹居(ちょうちくきょ)」で29日、「新緑を愛(め)でる会」があった。通常と違い見学が予約不要とあって、午前中から多くの人が訪れ、環境工学を駆使した実験住宅に目を凝らしていた。

 管理を担う一般社団法人「聴竹居倶楽部(くらぶ)」が、新緑と紅葉の時季に企画している。

 参加者は室内で、通気口の多用や採光に配慮したひさしなど涼しさを確保する構造について倶楽部のメンバーから解説を受けた。サンルームの窓は見晴らしを得るために中央部の面積を広くする工夫が施されているといい、参加者は緑で埋まった眺望に見入っていた。

 大阪府吹田市から来た安岡珠貴さん(48)は「住むためだけではなく、家族や景色への愛情がこもっている。紅葉の季節にまた来たい」と話した。

 聴竹居は、京都帝国大教授だった藤井厚二(1888~1938年)が設計し、28年に建設。欧米のモダニズムを取り入れた和洋折衷のデザインが施されている。

【 2017年04月30日 11時37分 】

宇治茶の初市、質も量も十分 京都・城陽

2017-04-30 16:46:07 | 商 trading
 新茶シーズンの幕開けを告げる宇治茶の初市が28日、京都府城陽市寺田のJA全農京都茶市場であった。4月中旬以降の好天で、出品量は昨年の2・4倍の約950キロ。最高価格は和束町の手もみ茶で、1キロ16万2千円と前年より約2千円高かった。

 和束町と宇治田原町、南山城村の煎茶105点が出品され、府内の茶商60社100人が参加した。湯で出した茶を口に含んだり、茶葉を手で触ったりしながら、一番茶の品質を確かめた。

 JA全農京都によると、今年は3月の気温が低く、初市は昨年より8日遅くなったが、霜害がなく、良質な茶ができているという。

 府茶協同組合の堀井長太郎理事長は「香りよく、量がたくさんあり、お茶の京都博の期待に応える新茶がそろった」と話していた。

 玉露や碾(てん)茶の取引は5月中旬ごろから始まる。

【 2017年04月29日 11時15分 】

GW、家族で楽しんで 京都・乙訓のスポット

2017-04-30 16:43:18 | イベント
 今年もゴールデンウイーク(GW)となった。連休中に家族で楽しめる京都府乙訓地域のスポットを紹介する。

 向日市文化資料館(同市寺戸町)では5月3~5日、1960年ごろの向日町駅の駅舎や周辺の街並みを再現したミニチュアセットに模型電車を走らせる「鉄道模型運転会」を開く。市民が制作した街並み模型に、NゲージやHOゲージの鉄道模型を組み合わせる。国鉄で助役を務めた市民が寄贈した制服や帽子を着用して記念撮影したり、改札ばさみを使って模擬切符を切ったりできるコーナーを設けるほか、沿線案内のパンフレットや記念切手を展示する。無料。同資料館TEL075(931)1182。

■競輪場のバンクを走行

 石塔寺(同市鶏冠井町)は3日、釈迦(しゃか)の生誕を祝う「花まつり」を営む。華やかな衣装に身を包んだ稚児行列が地域を練り歩き、屋台が並ぶ境内で来訪者をもてなす。午後1時半からは、府無形民俗文化財「鶏冠井題目踊り」を地元の保存会が奉納する。本番に備えて稽古を重ね、保存会世話人の木村作彦さん(64)は「先人からの伝統を絶やすまいと頑張ってきた成果を広く見てもらいたい」と話す。

 京都向日町競輪場(同市寺戸町)では4日午前9時から、日本競輪選手会京都支部が「向日町トラックチャレンジ」を開催。参加者のレベルに対応し、競輪選手が自転車運転の技術を指導する。子どもの部(参加無料)ではスラローム走行や急制動などの技術を学び、レベルに応じてバンクを走行できる。大人の部(4千円)では高速走行のテクニックなどについて助言を受け、バンクでタイムを計測する。各部とも20人(先着順)。同支部事務局TEL075(933)4148。

■満開の花もお茶も満喫

 長岡京市では、長岡天満宮(天神2丁目)や乙訓寺(今里3丁目)で、市観光協会主催の「春の観光まつり」が7日まで行われている。長岡天満宮には協会の臨時案内所が4月30日までできており、タケノコの加工品などを販売。5日まで、お茶席(500円、午前10時~午後3時)もある。樹齢150年のキリシマツツジも開花が始まり、GW中に満開を迎えそうだ。

 花の寺として名高い乙訓寺では、約2千株のボタンの花が開きつつある。昨年より開花が2週間ほど遅れたが、こちらも連休中が見頃になりそう。赤や白、淡いピンク色の大輪の花が、古刹(こさつ)の風情に彩りを添える。近くの竹井美佐子さん(65)は「今年は、まだ早かったみたい。連休中にもう一度来ます」と話していた。高校生以上500円。

 大山崎町では、茶道サークル「友あそび」が6日、同町大山崎のアサヒビール大山崎山荘美術館の庭園で新緑茶会を催す。新緑がまぶしい美術館内の庭園で、メンバーが抹茶と季節の和菓子をふるまう。希望者は自分で茶をたてることもできる。午前10時~午後4時。500円。事前申し込みは不要。友あそび事務局TEL075(956)4585。

【 2017年04月29日 12時46分 】


助成受けサロン再出発 京都・長岡京で高齢者ら体操や歌

2017-04-30 16:41:06 | 護 help
 廃止が検討されていた京都府長岡京市竹の台地区の高齢者サロンが、同市からの助成を受け、新たに「竹の台・花菜サロン」として今月から再出発した。27日に同市友岡1丁目の保育・高齢複合施設友岡で開かれたサロンでは、参加者が体操や歌を楽しんだ。

 竹の台の老人クラブ「竹の台竹友会」は、介護予防を目的に、2003年度から月1回同市竹の台の集会所でサロンを実施していた。ボランティアの高齢化などで昨年度末でのサロン廃止を検討していたが、市が本年度から実施している介護予防事業の一環として行うことにした。

 この日は、近隣の14人が参加。手足を動かして軽い運動をし、近くに住むアコーディオン奏者の女性が奏でる音楽に乗せて、「早春賦」「こいのぼり」などの唱歌や歌謡曲などを合唱。その後、お茶を飲みながら参加者同士で交流した。

 同会の太田雅通会長(84)=同市竹の台=は、「以前より協力者が増えて、内容も充実した。気軽に参加してもらい、地域のつながりをつくっていきたい」と話す。

 今後、サロンは毎月第2、4木曜に同施設で開催する。同地区以外の市民でも参加できる。

【 2017年04月28日 11時33分 】

新茶季節到来、手もみ丹念に 京都・宇治田原

2017-04-30 16:38:32 | 賞 prize
 京都府宇治田原町立川のJA京都やましろ宇治田原町製茶技術研修工場で27日、製茶作業が始まり、昔ながらの手もみ製法が披露された。茶農家や茶商らが丹念な作業で煎茶を仕上げ、新茶の季節の到来を告げた。

 工場には前日に収穫された茶葉約8キロが持ち込まれた。宇治田原手揉(も)み保存会のメンバー6人が、蒸した茶葉を焙炉と呼ばれる台の上に広げ、手ですくい上げたり、もみ込んだりして、6時間ほどかけてこより状の煎茶に仕上げていった。

 保存会の下岡清富代表(44)は「今年は3月後半の冷え込みで遅れたが、これから雨が降るなどして良くなると思う」と話していた。製茶した茶葉は28日のJA全農京都茶市場(城陽市寺田)の初市に出品される。

【 2017年04月28日 10時32分 】

新体操、技と心教え30年 京都・向陽クラブ、名選手を輩出

2017-04-30 16:36:00 | 士 cerebrity
 京都府向日市を拠点に活動する「向陽新体操クラブ」が今年、創立30周年の節目を迎えた。「心を教えることが技術につながる」との理念の下、全国大会に出場する選手も輩出してきた。5月の連休には海外選手を招いた国際交流大会を開催し、メンバーたちが練習に励んでいる。

 代表の森嶋由枝さん(70)=同市上植野町=が、地元の公民館で始めた教室がきっかけ。メンバーが増え、同市森本町の市民体育館を主な練習場所に1987年、設立した。

 十数人からのスタートで、強豪クラブと実力差があったが、数年後には府予選を通過する選手も現れ、各世代の全国大会へ出場を果たすようになった。現在の練習生は、3歳から高校生までの約40人。4年前からは男子コースも設けた。

 日々の指導では、礼儀とあいさつと我慢を重視する。競技の一線を退いたメンバーがコーチを務め、卒業生がクラブを慕って子どもを入会させることもあるという。森嶋さんは「成功するまでつらい練習に耐える。努力が報われる瞬間の喜びを伝えてきた」と語る。

 4、5日に市民体育館で「市長杯新体操親善大会」を開く。子どもたちの目標になればと、ロシアや韓国の選手を招いて3年前に始め、今回は台湾から5人が出場。一般参加を含め計約300人が技を披露する。観覧自由。

 練習生の高校2年佐藤瑞季さん(16)=京都市西京区=は「人間性を教えてもらっている。先輩たちのように手本となって、後輩たちに教えていきたい」と話している。

【 2017年04月27日 09時59分 】

「いじめ、だめと言える勇気を」 佛大教授、小学校で授業

2017-04-30 16:32:54 | 護 help
 いじめについて考える授業が25日、京都府長岡京市下海印寺の長岡第五小で行われた。佛教大の原清治教授が講演し、「だめなものをだめと言える勇気を持とう」と訴えた。

 講演は、クラス替え直後のタイミングで、人間関係について児童らが考えるきっかけになれば、と鳥居雪子校長が原教授に依頼し、6年生約170人を対象に実施した。

 原教授は、大縄跳びや缶蹴りといった、児童らにとって身近な遊びを例に、友達がいじめられているのを気づいているのに黙って見ているのもいじめだと説明。「力の弱い友達の優しさに甘えていないか?」と問いかけ、「嫌な思いをしている友達に手をさしのべられるようになって」と語りかけた。

 6年生の中山知駿君(11)は、「周りでいじめに近いことがあったかもしれない。これからは困っている子がいたら助けていきたい」と真剣な表情で話していた。

【 2017年04月26日 10時19分 】

ウミウ、8個が有精卵 京都・宇治、GW中にふ化も

2017-04-30 16:31:05 | 水 water
 京都府の宇治市観光協会は25日、「宇治川の鵜飼」のウミウが今春産んだ卵のうち、8個が有精卵だったと発表した。市観光センター(宇治市宇治)で検査した。早ければ大型連休中に今年最初の卵がふ化する可能性があるという。ふ化すれば4年連続となる。

 今年は4月7日から計18個の産卵があった。この日の検査は有精卵かどうか判別可能な産卵後7日以上の13個が対象。大和動物病院(同市広野町)の高橋将哉院長が暗室で卵に懐中電灯で光を当て、血管ができているかなどを調べて判別した。

 有精卵8個で無精卵1個、不明4個。卵はいずれもふ卵器に戻して人工ふ化を目指す。澤木万理子鵜匠は「1羽でもたくさんの健康なひなが生まれることを願っています」と話している。

【 2017年04月26日 10時35分 】

絵本原画、素朴な筆致で 京都の専門店、編集者のトークショーも

2017-04-30 16:28:10 | 会 party
 JR向日町駅前の絵本・児童書専門店「ワンダーランド」(京都府向日市寺戸町)は24日、数多くの絵本制作に関わる編集者松田素子さんにちなんだ絵本の原画やパネル計約20点の展示を始めた。5月13日午後1時半から本人のトークショーも催す。

 同店では年1回、絵本の奥深い世界を伝えようと、作家などを招いたイベントを企画。松田さんは、荒井良二氏や長谷川義史氏など著名作家による絵本の編集を手がけている。

 会場には、シリーズ刊行されている「こそあどの森の物語」の原画が並ぶ。登場人物や舞台の森を素朴な筆致で描いている。松田さんが文を書いた、生命の進化を表現する「ながいながい骨の旅」もパネルで紹介する。

 トークショーでは松田さんが、編集を担った絵本作家たちの人となりや絵本作りにかける思いを語る。オーナーの長谷川みゆきさん(60)は「絵本の作り手と読者をつなげ、作品の面白みを深く分かち合いたい」と話す。

 観覧無料。トークショーは要予約(先着約25人、1500円)。申し込みは同店TEL(931)4031。

【 2017年04月25日 10時03分 】

素早い動き、「メン」鋭く 京都・長岡京でスポ少剣道交流大会

2017-04-30 16:26:17 | 会 party
 京都府長岡京市スポーツ少年団本部長杯争奪剣道交流大会(市スポーツ少年団主催)が23日、同市長法寺の西山公園体育館で開かれ、少年少女剣士が熱戦を繰り広げた。

 大会は日ごろの練習の成果と道場同士の交流を目的に、毎年この時期に開催している。試合は学年ごとのリーグ戦形式で、面を着けずに型を披露する初心者の「基本」、個人戦、団体戦が行われた。乙訓地域と島本町の剣道教室や中学校の剣道部など小中学生を中心に約120人が出場した。

 会場では、気合の入ったかけ声とともに、選手たちが面や胴など、素早い動きで鋭い一本を繰り出した。わが子の姿を写真に収めたり、大きな拍手を送ったりする保護者や同級生らの姿もみられた。

 小学5・6年女子の部で優勝した神川小6年の松田結依さん(11)=京都市伏見区=は「積極的に自分から打っていけた。練習はきついけど、勝って成果が出るとうれしい」と話していた。

【 2017年04月24日 10時49分 】

新名神歩き初め、眺め爽快 京都、開通前に3000人

2017-04-30 16:18:02 | 式 celemony
 新名神高速道路城陽-八幡京田辺間の開通を30日に控え、フリーウオーキングが23日、同区間内で開かれた。晴天の下、約3千人が真新しい高速道路から見渡す景色を楽しんだ。

 城陽、八幡、京田辺市などでつくる沿線自治体連絡会が主催した。同区間の開通により、京都府の南北約140キロが高速道路でつながる。

 参加者は、八幡市美濃山の八幡京田辺インターチェンジ料金所を出発し、木津川の手前で折り返して往復約5キロを歩いた。妻と参加した広瀬公昭さん(65)=京田辺市花住坂=は「道路から自分の住んでいる地域を眺めると、きれいだなと思った。開通をきっかけにもっと発展してほしい」と話した。

 料金所近くには、沿線地域の特産品が並ぶ物産展もあり、多くの人でにぎわっていた。

【 2017年04月24日 08時30分 】

高速で京都の南北直結 新名神、城陽-八幡京田辺4月30日開通

2017-04-30 16:14:39 | 創 creation
 西日本高速道路は17日、新名神高速道路の城陽-八幡京田辺間(3・5キロ)が4月30日に開通すると発表した。今回の開通により、京丹後市から木津川市まで京都府の南北を直結する約140キロの高速道路軸が完成する。府南部や北中部での産業振興や企業進出、物流の効率化といった波及効果が期待される。

 府内で最も北にある山陰近畿自動車道の京丹後大宮インターチェンジ(IC)から京都縦貫自動車道、第二京阪道路を経て、今回の開通で接続する京奈和自動車道で府内最南端の木津ICまで高速道路だけでつながり、府によると、今より5分短い1時間55分で移動できるようになる。京丹後大宮-木津間の高速料金は普通車4240円。

 新名神高速の城陽-八幡京田辺間は2011年11月に着工し、当初は16年度中の開通を予定していた。昨年4月に神戸市の新名神建設現場で起きた橋桁落下事故の影響で、約2カ月半工事を中断して安全点検をしたため完成が遅れた。総事業費は1090億円。

 通行料金は普通車270円、中型車300円。一般供用開始は4月30日午後3時から。府は、国道1号と八幡京田辺ICを結ぶ府道を30日に開通する。

 西日本高速は今後、新名神の城陽-大津間と八幡京田辺-高槻間で23年度開通を目指す。

【 2017年03月17日 23時00分 】

名産タケノコ、今年は「凶作」 京都・乙訓、大雪など響く

2017-04-30 16:05:15 | 木 plants
 京都府乙訓地域の名産タケノコの収穫が本格化している。昨年の豊作から一転、不作となっている。昨夏の小雨や今冬の大雪など天候不順の影響とみられ、出始めが遅かったうえに、収穫量も少なく、農家らは頭を抱えている。

■収穫量は半分以下や3分の1

 「これから迎えるピークで出てきてくれるか…。土の中のことは何ともわからん」。向日市寺戸町の農家長谷川秀和さん(63)は4月中旬、朝掘りをしながら表情を曇らせた。

 今年は地表の様子から判断し、収穫の開始を10日程度遅らせた。大豊作で手が足りず掘りきれない状態だった昨年と比べ、収穫量は3分の1程度という。「体は楽やけどな」と苦笑いしていた。

 タケノコ農家でつくる物集女出荷組合(向日市)の春田正之組合長は「不作を通り越して凶作。こんなに採れないのは初めて」と嘆く。収穫前から竹やぶのササが例年と違って枯れたように黄色く、収穫量は昨年の半分以下との組合員が多いという。

 量が少ない分、市場では高値がついているものの、「全国の得意先に直販している分もあり、今年だけ大幅値上げするわけにもいかず、収入減になる」と肩を落とす。

 不作は缶詰業者も直撃している。長岡京市神足の小川食品工業は、地元農家からタケノコを買い取っているが、今年は昨年に比べ6分の1の量という。「シーズン前に生産計画を立てているが、出始めが遅く、どの商品も受注分を作れていない」。ゴールデンウイークが収穫のピークと見込むが、「連休でパートやアルバイトが確保できず、付加価値の高い商品が作れない。今年は赤字になる」。

 向日市竹産業振興協議会が同市物集女町の竹林で始めたタケノコ掘りイベントでは4月上旬の初回、30分程度で掘り尽くすと見越して、途中参加者のために持ち帰り用のタケノコを調達した。

 同市上植野町の木村佳代子さん(36)は昨年も参加し、大物を次々と収穫できたが、今回は数本。「豊作と不作の差を実感できた。それもまた自然と楽しめた」と話した。4月中旬から生育が好転してきたといい、同会は「楽観できる状況になってきた」とする。

 府乙訓農業改良普及センター(京都市右京区)によると、タケノコの生育には前年の夏場の降雨が重要。昨年7月の長岡京市の降水量は平年の37%、8月も中旬までは27%と少なく、雨不足の影響を指摘する。加えて、今年1月の大雪で「雪解けの冷たい水が地中に染みこみ、生育が悪かったのではないか」とみる。

【 2017年04月23日 11時49分 】


“貴重”タケノコ、10分で完売 京都でフェスタ

2017-04-30 16:03:00 | 木 plants
 第11回たけのこフェスタが22日、長岡京市天神2丁目の長岡天満宮で始まった。家族連れや観光客が、市内で収穫された朝掘りタケノコをはじめ、竹を使った手作り製品や観光グッズなどを買い求めた。

 市観光協会が催している「春の観光まつり」の一環。境内では、同協会と市都市農業振興クラブが販売するタケノコのブースに来場者が列をつくった。今年は不作で約60キロしか用意できず、午前10時の発売から10分で完売。その後、急きょ近くの竹林から取り寄せたタケノコも20人ほどの限定販売だった。

 向日市鶏冠井町の仲川良子さん(55)は「買えてよかった。夕食はタケノコご飯にしたい」と笑顔をみせ、別の女性は「行列の何人か前で売り切れた。あした、もう一度並びます」と、悔しそうに話した。

 タケノコを使った弁当や天ぷら、焼きタケノコなども販売され、好天の下で多くの人が春の味覚を楽しんだ。竹細工の置物やストラップといったグッズの店も活況だった。また、長岡京音頭保存会のメンバーが踊りを披露し、来場者が見入っていた。たけのこフェスタは、23日午前10時~午後3時にも開かれる。

【 2017年04月23日 12時20分 】