水無瀬離宮、謎の姿に迫る 京都・大山崎で発掘調査講演会

2015-09-28 20:02:13 | 賞 prize
 歴史講演会「後鳥羽上皇の離宮 水無瀬離宮の発掘調査」が27日、京都府大山崎町の大山崎ふるさとセンターで開かれた。同離宮の発掘調査を担当する大阪府島本町の職員が最新の調査結果を基に、謎が多く残る水無瀬離宮の姿を参加者約100人に伝えた。

 大山崎町や島本町に残る宮殿の跡地から歴史をひもとく連続講演会「『離宮』の考古学」の第2回目。後鳥羽上皇と離宮の関係を探る企画展(10月24日~11月29日)をより楽しんでもらおうと、大山崎町歴史資料館が企画した。

 島本町教育委員会で文化財を担当する木村友紀さんが講演した。水無瀬離宮について「文献資料が多く残る一方で、当時の様子を復元するための資料は少ない」とした上で、「平安時代の文化人が集い、多くの歌が詠まれた壮大な別荘地であったと推測される」と述べた。

 その後、藤原定家の日記「明月記」などの文献資料のほか、水無瀬離宮の庭園の一部だった可能性がある「西浦門前遺跡」(島本町桜井3丁目)で昨年出土した遺構や陶磁器などを例示した。発掘が進む水無瀬離宮の遺構は、離宮の立地条件となる「交通の要衝」であり「歴史的に由緒ある地」を十分に満たすとした。

【 2015年09月28日 10時45分 】


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