大正ロマン、夢二の美人画並ぶ 京都・松花堂美術館

2018-11-04 13:20:06 | 会 party

 「大正ロマン」を代表する画家の竹久夢二(1884~1934年)の特別展「少女(オトメ)ゴコロと竹久夢二」が27日から、京都府八幡市八幡の松花堂美術館で開かれる。夢二が八幡を訪れたことがうかがえる初公開の「花卉扇面(かきせんめん)」(1930年)の他、代名詞の美人画など多彩な画風の約60点を紹介する。

 「花卉扇面」は淡い桃色の面に1輪のバラの花が描かれ、晩年の号「夢生」が記される。夢二から贈られたという市内の個人宅で保管されていた。

 他にも八幡関連のものを展示する。「淀の乗合船」(明治末~大正初期)は、かつて花街のあった同市橋本地域を往来する渡し船に、おいらんらが乗る姿が描かれている。長男の虹之助が手掛けた夢二への追悼歌集「宵待草(よいまちぐさ)」(1947年)には、夢二と親交があった歌人の吉井勇が、かつて夢二が八幡に滞在したことを序章に記している。

 あでやかな和装姿の女性や、化粧にいそしむ女性などの美人画も並ぶ。

 12月9日まで。月曜休館(11月5日は開館)。要入館料。12月2日午後1時半から、静岡県立大の細川光洋教授の講演会「夢二と吉井勇」(聴講無料)がある。要申し込み。同美術館075(981)0010。

【 2018年10月27日 14時10分 】


“ゾウの国”ラオスの魅力、絵画や織物で 京都・長岡京で作品展

2018-09-01 10:38:48 | 会 party

 京都府向日市出身で東京芸術大大学院生の島崎紗椰さん(23)=東京都葛飾区=の作品展「ラオス 象を織る国」が24日、長岡京市神足2丁目のバンビオ1番館で始まった。現地で開催されたゾウの祭典や保護飼育施設でのインタビューの記録映像をはじめ、動物の絵画、色鮮やかな織物など約30点を展示している。

 ラオスは、かつて「100万頭のゾウの国」と呼ばれ、現在も日常生活でゾウと人が密接に関わっている。同大学院美術研究科の島崎さんは今年1~3月、同大学プログラムの一環で、ラオスの美術学校に留学。ゾウとゾウ使いについても調査し、現地の伝統的な織物の制作過程とゾウ使いらの素朴な暮らしが重なって見えたことから、作品展のテーマにし魅力を伝えることにした。

 会場には、現地の学生らがゾウをテーマに思い思いのイメージを描いた布を、島崎さんがはぎ合わせたパッチワーク作品なども並び、来場者の目を楽しませていた。

 入場無料。27日まで。午前10時~午後9時(最終日は午後5時まで)。

【 2018年08月25日 09時20分 】


旅先で撮った鉄道写真、撮り鉄ゆかりJR山崎駅で展示

2018-08-24 09:57:43 | 会 party

 鉄道写真の愛好家らが旅先などで列車や駅舎を撮影した「鉄道旅行写真展」が、京都府大山崎町大山崎のJR山崎駅で開かれている。駅構内での鉄道写真展はJR西日本管内でも珍しく、全国各地や外国でとらえた作品が利用客を楽しませている。

 同駅周辺には、列車の正面から後方の車両までをフレームに収めることができ、写真家の間では絶好の撮影場所とされる通称「サントリーカーブ」(島本町山崎)があることで知られる。鉄道写真の愛好家「撮り鉄」が同駅を利用することに着目した駅員らが駅構内で写真展を初めて企画した。

 現在、地下通路など駅構内3カ所に計50枚を展示している。正面に「薩摩富士」と呼ばれる開聞岳が迫るJRの日本最南端の西大山駅をはじめ、ミャンマーの列車など国内外で撮影された愛好家自慢の1枚が並ぶ。なかには園児がトワイライトエクスプレスのラストランを見守るのを近くの幼稚園教諭がとらえた写真など地域住民が撮影した写真もある。

 写真は9月と来年3月に追加し、規模を拡大する予定。作品も募集しており、改札口前に設けたポストへの投函(とうかん)か駅員に手渡すことで応募できる。JR以外の列車も可。サイズは自由で題名と撮影場所を記入する。匿名で応募もできる。返却はしない。

 企画を主導した長岡京駅員奥村浩明さん(30)は「地域の人や観光客に見てもらい、電車で旅行に行きたくなる気持ちを高めてもらいたい。夏の思い出をぜひ寄せてほしい」と呼び掛けている。

【 2018年08月20日 18時00分 】


戦禍の生々しさ、遺品で伝える 京都・京田辺で展示

2018-08-16 11:56:28 | 会 party

 戦争の惨禍を伝える「平和のための戦争展」が、京都府京田辺市田辺の市立中央図書館ギャラリーで開かれている。京都府山城地域に墜落した米軍爆撃機B29の資料や元兵士の遺品などが並び、来場者が見入っている。

 京田辺市や井手、宇治田原町の住民らでつくる実行委が毎年夏に開催し、5回目。

 1945年6月に現在の城陽市と宇治市にそれぞれ墜落したB29に関する新聞記事や地図、井手町の戦没者墓地の調査資料、遺族から借りた軍服や出征兵への寄せ書き、家族に宛てて書いた遺書などが展示されている。アニメなどが見られる映像コーナーも設けた。

 西川紀子さん(47)=京田辺市田辺=は次男義昭君(6)と訪れ、「身近な地域でこんなことがあったんだと思うと生々しくて怖い。長男も連れて来たい」と話していた。12日まで。無料。

【 2018年08月10日 11時58分 】


居場所失ったネコ、里親探し 京都で譲渡会

2018-07-22 14:04:40 | 会 party

 さまざまな事情で居場所を失ったネコの譲渡会が16日、京都府長岡京市神足2丁目のバンビオ1番館で開かれ、里親を希望する家族連れらがネコと触れ合った。

 飼育が困難になったネコを繁殖家や愛好家から引き取ったりして保護している団体「猫スマイル」が、乙訓地域では初めて開いた。

 会場では、0~4歳の22匹の里親探しが行われた。訪れた人たちは気に入ったネコを選んだ上で、スタッフと飼育条件や費用負担などを確認していた。譲渡が決まったネコは後日、各家庭に届けられる。

 運営スタッフの主婦早川由美さん=京都市東山区=は「保護されているネコがいることや、そんなネコたちを家庭で受け入れる譲渡会があることを、ぜひ多くの人に知ってほしい」と話していた。

【 2018年07月17日 11時05分 】

 

日本兵の手紙展示、戦争考えて 京都で企画展

2018-07-16 11:59:54 | 会 party

 京都府向日市の第2向陽小学区の住民らでつくる団体「2向区憲法9条を守る会」は14日、企画展「子どもたちに伝えたい戦争と平和」を同市物集女町の物集女コミュニティセンターで開く。太平洋戦争で戦地に赴いた日本兵からの手紙をはじめ戦時中の地図や軍隊手帳などを並べて、平和や命の尊さを伝える。

 戦争とは何かを若い世代にも考えてもらおうと、約40人の会員らが所有する戦争資料を持ち寄って初めて企画した。

 同会代表の柏木信博さん(63)=同市寺戸町=は、通信兵だった父親の故甚三郎さんが戦時中に友人らから受け取った手紙108通のうち64通について、読みやすいように文面を書き下した上でパネル化して出展する。旧満州などに兵士として赴いた同級生や国内の軍事工場で働く弟からの手紙には、共通の知り合いの消息や身辺の出来事を知らせてほしい、などと厳しい環境のもとでも仲間たちを思いやる心情がつづられている。後に東南アジアで戦死した兵士の手紙も含まれている。

 柏木さんは「これからの社会をつくる子どもたちが平和や命について考えるきっかけにしてほしい」と話している。無料。午前10時~午後4時。

【 2018年07月13日 10時52分 】


33年計画で描く祇園祭山鉾、「折り返し」で作品展 京都・宇治

2018-07-16 11:55:35 | 会 party

 祇園祭の山鉾をテーマに、1年に1点ずつ油絵を制作している会社員杉森康彦さん(46)=京都府向日市=の「中間発表展」が10日、母校である宇治市五ケ庄の京都芸術高(旧京都高等工芸学校)で始まった。17基の山鉾や人々の様子を臨場感豊かに表現した作品がそろっている。

 杉森さんは2001年、宵山の夜に鶏鉾前を偶然通りかかって駒形提灯の美しさに魅了され、F100号(縦162センチ、横130センチ)のキャンバスに描いた。以来、一つ一つの山鉾を描く「祇園祭33年計画」に取り組む。

 今回は折り返しを記念し、関連作を合わせ計20点を初めて公開する。巡行中の長刀鉾はノスタルジックな印象になるよう全体的に青みがかり、綾傘鉾は棒振り囃子(はやし)の実演を前面に、霰(あられ)天神山は雨にぬれる幻想的な一枚に仕上げた。

 杉森さんは祭りの期間中に周囲をくまなく歩いて対象と構図を決め、半年~10カ月ほどかけて仕上げるという。「作品を通して、独特の湿気やお囃子の音色を含め、その場にいるような感じを味わってもらいたい」と話している。入場無料。16日まで。午前10時~午後5時。同高0774(32)7012。

 

【 2018年07月11日 16時00分 】


大仏鉄道、地元の材料を活用 京都、実像迫る講演会

2018-07-16 11:35:08 | 会 party

 明治期に現在の京都府木津川市加茂町と奈良市を結び、9年で廃線になった関西鉄道大仏線(通称・大仏鉄道)の実像に迫る講演会が7日、木津川市山城町の府立山城郷土資料館であった。「大仏鉄道研究会」会員の内田照男さん(64)=同市木津町=が調査に基づく考察を語った。

 約50人の来場者を前に、内田さんは、今も残る大仏線の遺構について、加茂―鹿背山間には花こう岩の石材構造物、鹿背山―奈良間にはレンガの構造物が多いと説明した。明治期や大正期の文献には、石材は「笠置山や木津山」、レンガは「相楽郡木津町大字梅谷平岡製」と、地元の材料が使われたとの記述があることを話した。

 大仏線が短命に終わった要因については複数の可能性を示した。その一つとして、大仏線は急勾配でエネルギー効率が悪かったが、奈良鉄道との合併によって比較的平らなルートで奈良駅まで行けるようになったことを挙げ、「今後も未踏の所を歩いて研究したい」と語った。

【 2018年07月08日 13時04分 】


日本と台湾の煎茶、至福の一服 京都・宇治で大会

2018-05-27 06:37:19 | 会 party

 全国煎茶道大会が19日、京都府宇治市五ケ庄の黄檗宗大本山・万福寺で始まった。境内に国内外の流派の家元が茶席を設け、来訪客らに茶を振る舞った。

  江戸期の黄檗宗僧侶で、急須で茶を入れる煎茶道を広めたとされる売茶翁(ばいさおう)(1675~1763年)にゆかりのある同寺で、全日本煎茶道連盟が 毎年開いている。今年は国内22流派と台湾の2流派が集まる。茶席のほか、同寺の開祖・隠元(1592~1673年)や売茶翁への献茶も行われた。

 公募で集まった親子連れに煎茶道を教える親子茶席では、訪れた人たちが急須の持ち方や茶の注ぎ方などの手ほどきを受けながら、一服を楽しんだ。京都市左京区の錦林小4年菊地璃子さん(9)は「道具がきれいで楽しかった。2杯目の方が濃い味がした」と振り返った。

 煎茶道具の陶芸作品や木工品を展示する「日本煎茶工芸展」も開かれている。大会、工芸展とも20日まで。有料。

【 2018年05月20日 08時40分 】


源氏物語の世界、更紗で華麗に 京都で青木寿恵さん作品展

2018-05-13 11:18:53 | 会 party

 手描き染め更紗(さらさ)作家の故青木寿恵さんの作品による「源氏物語の更紗展」がこのほど、京都府向日市寺戸町の寿恵更紗ミュージアムで始まった。平安時代の女性がパリのエッフェル塔を望む構図などで、遊び心にあふれた世界が表現されている。5月31日まで。

 更紗は紀元前のインドで発祥したとされる染め文様。青木さんは草木染による手描きで創作し、世界各国で高い評価を得ている。

 今回の展示では「源氏物語」にまつわる着物や掛け軸など38点を並べる。フランスの日本学者レオン・ド・ロニー(1837~1914年)が残した民芸品などに影響を受けた青木さんは、「日仏融合」の作品も多く、会場には平安貴族と凱旋(がいせん)門やエッフェル塔が一緒に描かれた額装も掲げられている。

 月曜休館(祝日の場合は翌日)。一般500円、大学・専門学校生100円。高校生以下無料。問い合わせは寿恵更紗ミュージアム075(934)6395。

【 2018年05月07日 18時30分 】


生活美を追求、モリスのデザイン紹介 京都で企画展

2018-05-13 11:17:03 | 会 party

 19世紀イギリスの「アーツ・アンド・クラフツ運動」を先導したウィリアム・モリス(1834~96年)の生涯とデザインの歩みを紹介する企画展「ウィリアム・モリス-デザインの軌跡」が、アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府大山崎町大山崎)で開かれている。デザイナーとしてのモリスに焦点を当てており、生活美を追求した作品が来館者を魅了している。

 モリスは産業革命による伝統的な手工芸の衰退を懸念し、質の高い装飾を目指した。そのデザインからは、鳥や草花など自然に対する細やかな観察眼と愛情が見て取れる。

 会場には、染めの技術と色の質を兼ね備えた「インディゴ抜染法」と呼ばれる方法でイチゴを食べようとする鳥を表現した織物やブナの丸材にい草の座を編んだ肘掛け椅子、バラとオリーブの刺しゅうが印象的な暖炉のついたて、私設印刷工房で制作した書物などが並ぶ。同時代に活躍したデザイナーの作品も含め計56点を展示している。

 作品に見入っていた京都造形芸術大2年の川上愛理さん(19)は「刺しゅうは女性がするイメージだが、もともと男女問わず行っていたと知った。デザインは細かい中に遊び心があってすてき」と話していた。

 7月16日まで。月曜休館(最終日は開館)。一般900円、高大生500円、中学生以下無料。問い合わせは同美術館(957)3123。

【 2018年05月07日 10時55分 】


「日中友好」も掘り起こし 京都、留学生とタケノコ掘り交流

2018-04-29 11:25:42 | 会 party

 京都在住の中国人留学生を招いた交流会が28日、京都府長岡京市内で開かれた。留学生は市日中友好協会メンバーの案内で観光名所を訪れ、特産品のタケノコ掘りに挑戦した。

 交流会は同協会発足の1975年から続く行事。京都地区中国留学生学友会の8人と中国駐大阪総領事館の職員2人、協会メンバーら18人が参加した。

  留学生は長岡天満宮(同市天神2丁目)や八条ケ池の水上橋と「ふれあい回廊の道」を散策。近くの竹林で、専用の道具「ホリ」を使ったタケノコ掘りを栽培農 家の手ほどきを受けて体験した。京都大3年の王昊天(おうこうてん)さん(22)は「タケノコを掘るのは初めて。道具を使い根元を探すのと切り離す力加減 が難しかった」と話した。

 この後、近隣の飲食店で昼食会が開かれ、留学生とメンバーは食事を楽しみながら歓談。メンバーの1人が中国語で「かあさんの歌」を歌い、留学生を感動させ、「北国の春」を日本語と中国語で合唱した。

【 2018年04月29日 10時32分 】


名建築「聴竹居」で新緑めでる会 京都・大山崎で28日

2018-04-29 11:06:07 | 会 party

 昭和初期の名建築として知られる重要文化財「聴竹居」(京都府大山崎町大山崎)で28日午前9時半~午後3時半、一般公開「新緑を愛(め)でる会」が行われる。当日に限り事前予約が不要で、ガイド付きで見学できる。

 管理を担当する一般社団法人・聴竹居倶楽部が主催する。

 建物内部への入場料は500円で、先着500人。同倶楽部によるガイドは約30分間。建物の外観や青モミジを見ることができる庭園は無料で公開する。雨天決行。問い合わせは聴竹居俱楽部事務局(956)0030。

【 2018年04月26日 11時59分 】


天ケ瀬ダム放流、間近で見られる!? 5月に特別公開

2018-04-29 10:56:13 | 会 party

 京都府宇治市の天ケ瀬ダムの見学ツアーが5月12、13、26、27日に開かれる。普段は入れないダムの作業用通路を歩き、放流口付近まで近づくことができる。

  京都市内にはないダムの観光資源としての可能性を探るため、府や12市町村が出資する一般社団法人京都山城地域振興社(お茶の京都DMO)が主催する。ダ ムの上から見学したりガイドから説明を受けたりした後、高低差が約50メートルある作業用通路を1時間ほどかけて歩く。間近で放流を見られる可能性もあ る。

 参加費500円、各回、申し込み先着40人。平等院南門前の駐車場に午後0時45分に集まる。小学4年生以上が参加でき、18歳未満 は保護者の同伴が必要。希望日、代表者名、電話番号、参加人数、メールアドレス、住所を記載して、同社のメール(dmo@ochanokyoto.jp) かファクス0774(25)3238で申し込む。

【 2018年04月24日 11時03分 】


競輪場活性化へ「女性専用ブースを」 京都・向日

2018-04-29 10:45:09 | 会 party

 京都府向日市のまちづくりを考える「むこうスタイルCAFE」の初回が21日、向日市寺戸町の京都向日町競輪場であった。競輪選手らから競技のルールや楽しみ方を学び、競輪場や自転車競技を盛り上げる方法を話し合った。

 学生など若い世代を中心に、同市の地域活性化を考える団体「京都むこう未来応援会議」が主催した。この日は、「向日市を自転車競技のメッカにしたい」をテーマに、向日町競輪場の活用について理解を深めた。

  参加者は、同競輪場の高野秀雄所長から同競輪場の歴史や現状について説明を受けたあと、所属の小谷実選手と窓場千加頼選手らに、出走表の見方やレース予想 の立て方を教わった。参加者は場内で開催中のレースを見学し、「初めて見たがチームプレーや駆け引きが面白い」などと話していた。

 同競輪場の活性化については「女性や子連れ専用のブースがあると来やすい」「マルシェやフリマを行えば競輪場を身近に感じられる」との意見が出ていた。

【 2018年04月22日 10時31分 】