大雨の警戒継続、不安続く 京都の乙訓地域、一時400人超避難

2018-07-16 11:15:41 | 災 disaster

 近畿地方などに降り続く雨で、京都府の乙訓2市1町では、土砂災害や水害の警戒のための避難指示・勧告が6日も継続した。避難所では一時、最大で400人以上が身を寄せて不安な一夜を過ごしたほか、道路の通行止めや小中学校などの休校もあり、市民生活にも影響が出た。各市町は引き続き警戒を呼び掛けている。

 長岡京市では、土砂災害の警戒のための避難指示が5日午後8時25分、粟生や長法寺、金ケ原、奥海印寺などの2492世帯(5820人)に発令された。また、桂川の水位上昇に伴う水害警戒のための避難勧告が、馬場や神足などの5691世帯(1万3581人)に断続的に出された。同市によると、6日未明には計約240人が避難所に身を寄せた。

 避難所となった長岡第四中(下海印寺)には、5日夜から地域住民が続々と集まった。同市こがねが丘の男性(49)は、自宅隣の老朽化した石垣の上に竹林が茂り、土砂崩れを案じて、避難指示の発令直後に妻(49)と2人で避難。「初めての経験。雑魚寝で歩く音も響く。ほとんど眠れなかった」とこぼした。「地震もあった。雨がやんで地盤が安定するまでは怖い」とし、避難を続けるという。

 長岡第九小(東神足2丁目)の避難所へ、6日午前9時ごろに双子の息子(3)を連れて避難した近くの会社員女性(34)は「保育園は休園で、大人1人で子ども2人と過ごすのは不安。ここなら人がいて心強い」。5日深夜に避難勧告が出たが、子どもたちは寝ており、暗がりの中で雨も強く、身動きが取れなかった。「引っ越して来たばかり。どれくらい事態が切迫しているのかよく分からない」と漏らした。

 同市では6日、市立小中学校計14校がすべて休校となった。また、7日に中央公民館(天神4丁目)で開催予定だった「少年を非行から守る府民運動乙訓地区大会」をはじめ週末のイベントの多くが中止となった。

 大山崎町では、天王山山麓の約1200世帯(3千人)に避難指示、桂川に近い地域の約3300世帯(7800人)に避難勧告が出され、6日未明には約200人が町内4カ所の学校などの施設に避難した。町立の3小中学校は6日はすべて休校となった。

 向日市は5日午後11時過ぎに避難勧告を出した。6カ所の避難所に6日未明には計4人が身を寄せた。今回の大雨では、向日市などの雨水をためる府の施設「いろは呑龍(どんりゅう)トンネル・北幹線」の貯留率は最大約53%(6日午後1時半ごろ)で、まだ余裕があったという。

 乙訓地域の道路は、府道伏見柳谷高槻線が長岡京市奥海印寺より西側について5日午後7時から通行止めになった。また、同市の一部で冠水や土砂流出で通行止めや片側通行などの措置がとられた。

【 2018年07月07日 09時30分 】



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