森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

花だらけの森

2024-04-11 | 日記


 4月に入ってからも春らしい暖かい日が続いています。
湖に降りてみると、の~んびりと泳ぐオオハクチョウの姿が
ありました。
たぶんこの湖で越冬したグループではなく、内地の湖で越冬して
シベリアへ戻る途中で一休みしているグループと思われます。
これからさらにに長い行程ですから、ここでゆっくり休息を
とって、しっかり食べていってほしいです。
そして冬にまた会いましょう。



 フクジュソウが満開です。
「福寿草」なんて、もちろん誰がつけた名前か我々は知るよしも
ありませんが、早春に雪を割るようにして、いきなり緑葉より先に
黄色い花が力強く開くようすは、まさに縁起のよいものに思え
たのでしょう。
長い冬を雪の下で過ごした人特有の感慨が表れた名前ですね。
我々はこの花を別名「雪割草」などといいますが、正確には
「雪割草」はサクラソウに似た別の花があるそうです。
でも、春一番に雪を押しのけて元気な顔を出してくれる、嬉しい
花には違いありません。



 カタクリの赤ちゃんが現れました。
まだしっかりと直立できていませんが、花弁は開いています。
2~3日後には、茎が真直ぐに立って花びらがくるんと後ろに
巻いて花全体が下を向きます。
そして、わずかな春風にも揺れてなんとも優しい風情を表します。
今はこの根から片栗粉を作ることはしなくなったので、安心
して咲いていられます。



 ミズバショウも花穂をつけ始めました。
雪白色のなんとも美しい植物ですが、この辺りでは観てくれる
人もいません。
もっとも、野の花にとっては「ひっそりと咲いて静かに終わる」
これがいちばんの幸せなのでしょう。
人間が勝手にかんちがいしているのでしょうね。

 スイセンの赤ちゃんも現れました。
もう、花だらけの森になってしまいました。