昔に出会う旅

歴史好きの人生は、昔に出会う旅。
何気ないものに意外な歴史を見つけるのも
旅の楽しみです。 妻の油絵もご覧下さい。

イタリア旅行No.40(最終回) ヴァチカン市国「サン・ピエトロ広場」

2011年05月19日 | 海外旅行

【東北地方太平洋沖地震で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。】


11/15 イタリア旅行7日目、 「サン・ピエトロ大聖堂」内部の見学を終え、「サン・ピエトロ広場」へ出て行きました。



「サン・ピエトロ大聖堂」から「サン・ピエトロ広場」へ下りて行く時にスイス衛兵を目にしました。

意外にも、二人は姿勢を崩して雑談にふけっているようです。

派手な制服だけにとても目立ちますが、ざっくばらんで陽気なイタリア人達は、とりたてて問題にはしていないようです。



「サン・ピエトロ大聖堂」と、「サン・ピエトロ広場」付近の概略図です。

大聖堂を出て、図Aから図の下方向に進んで行きました。



図Aの場所で、入口付近を警備するスイス衛兵です。

私語を止めてこちらを向いています。

両手を後ろで組んだり、前で組んだりと、二人にはあまり緊張感はないようですが、カメラを向けると、それなりのポーズで対応してくれました。



図Bの位置に立つ「聖ペテロの像」(ジュセッペ・デ・ファブリス作)です。

前回掲載した聖堂内の聖ペテロの像と違い、精悍な姿が印象的です。

「サン・ピエトロ大聖堂」のファサードの上にキリストと弟子達の像が並んでいますが、「聖ペテロの像だけはここに安置されているため外されているようです。

やはり、キリストの一番弟子の聖ペテロの墓だった土地に建つ大聖堂だけに身近に感じる場所が選ばれたものと思われます。

図の向かって右の階段角にも「聖パウロの像」(アダモ・タドリーニ作)があります。

キリスト生前の弟子ではなかった聖パウロと、一番弟子聖ペテロの二人は、キリストの後を受けて布教をリードし、正教会では「首座使徒」として尊敬されているようです。



「サン・ピエトロ大聖堂」のファサードです。

一段高いファサードの玄関に上る階段の左側に「聖ペテロの像」が見えます。

ファサード左端のアーチの下にスイス衛兵が立っていました。

ギリシア神殿風の太い柱と、上にそびえるクーポラが調和のある堂々とした景観をつくっているようです。



「サン・ピエトロ大聖堂」ののクーポラ(大円蓋)が美しくそびえていました。

このクーポラは、1591年に頂塔が完成し、1593年に十字架136mの高さに据えられたそうです。

約150年前の1436年に完成したフィレンツェの「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」は、茶色のクーポラでしたが、縦に少し長く、ブルー系のこのクーポラは、スマートな神聖さが感じられます。



「サン・ピエトロ広場」の中央(図Dの場所)に立つ「オベリスク」です。

「オベリスク」は、古代エジプトの神殿に造られたモニュメントで、その多くが戦利品としてヨーロッパへ移設されているようです。

この「オベリスク」は、キリスト教徒が迫害された古代ローマのネロ帝の時代、この地に造られた戦車競技場の中央に旋回場所の目印に建てられていた石柱だそうです。

長い歴史は感じますが、征服した異民族の宗教的モニュメントが、なぜカトリックの総本山の広場中心に移設されているのか、不明です。



広場の東端(図の下部)を「ヴァチカン市国」からイタリアへ出国する場面です。

入国時には手荷物検査があり、少し緊張したましが、柵の間を歩いて出て行く出国はあっけないものです。

イタリア観光はこれで全て終わり、バスでローマ空港へ向かいました。



往復で載せて頂いた「アリタリア イタリア航空」の飛行機です。

日本の航空会社と違い、男性の接客乗務員が多かったのが印象的でした。

イタリアのおいしいオレンジジュースや、缶ビールも楽しむことが出来て、機中泊もさほど苦になりませんでした。



ローマ空港を出発し、しばらくした機内のモニターです。

飛行機は、ローマからイタリア半島を東に横断して行きました。

日本までのルートはヨーロッパの南部を東に進み、中国の遼東半島付近から朝鮮半島を横断して関西空港へ着きました。



イタリア半島を横断する途中に見えたちょっと感動の風景です。

半島の中央からやや東で、南北に伸びる山脈があり、高い山頂には雪が積もっています。

北部のアルプスは別にして、11月のイタリア半島中部にこんなにも雪の積もる高い山があったとは知りませんでした。

イタリアの歴史スポットを楽しみましたが、アルプスなど大自然を楽しむ旅行もいいでしょうね。



旅行会社で頂いた小冊子に掲載されていたイタリアの地図に旅行の行程を記入したものです。

改めてイタリア旅行の行程を紹介します。(上の地図にも訪れた都市の順を[1]から[9]に記載しています)
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2010年
11/ 9(火)関西空港14:10発→ローマ乗継→ベニス空港→ベニス泊
11/10(水)ベニス市内観光[1]→午後半日フリータイム→ベニス泊
11/11(木)ベニス発→シエナ[2]→サン・ジミニャーノ[3]→フィレンツェ泊
11/12(金)フィレンツェ市内観光[4]→半日フリータイム→フィレンツェ泊
11/13(土)フィレンツェ発→チビタ観光[5]→ローマ市内観光[6]→ローマ泊
11/14(日)ポンペイ[7]→ナポリ市内観光[8]→ローマ泊
11/15(月)バチカン市国観光[9]→ローマ空港15:15発
11/16(火)関西空港着→新大阪駅→福山駅
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以上、2010年11月9日~16日の8日間の旅行の想い出を11月19日から40回に分けて掲載しました。

素晴らしいイタリアの風景に感動した記憶が薄れる中、写真を見て思い出しながら書き綴ったものです。

ヨーロッパ文明の中核をなすイタリアの史跡や、美術品の多くは、キリスト教信仰が基礎となっているようで、異教徒の私には理解しずらいものでした。

終わってしまうと短い8日間のイタリア旅行でしたが、多くの歴史を学ぶことが出来ました。(でも、ほんの一部ですね)

この素敵な旅行をサポートして頂いた旅行会社の方々、添乗員さん、ガイドさん、旅行をご一緒したツアーの皆様に改めて感謝申し上げます。

ありがとうございます。