加賀の旅人

郷土の凧と歴史の狭間に埋もれた凧の歴史を尋ねる旅人です。

令和2年 婦くら雀凧を作る(2)

2020年06月16日 | 凧の制作

令和2年 婦くら雀の骨組みが完成したので、絵柄を描くための和紙を探していると、以前和紙に枠線を描いたものでしたが忘れていたものです。

90cmの雀の絵柄が2枚と60cmの絵柄が2枚、それと梅鉢の絵柄が描かれた和紙、90cmと60cm物が1枚づつあり、梅鉢の絵柄は蝋引きし彩色まで完了していました。


             (90cmの絵柄の和紙)


           (60cmの絵柄の和紙)

この梅鉢の文様は、婦くら雀の絵柄を決めた後で雀の中に前田家の家紋である剣梅鉢を描いた物です。
浜松凧や袋井凧には文字の周りに蝋引きが施されていたので、婦くら雀凧にも線引きの代わりに蝋引きしたいと思い、当時交流のあった浜松の古老の方から蝋引きを習うために浜松に出かけました。
蝋を溶かすための蝋ポットも注文していただき、蝋引きの手ほどきを受けました。

梅鉢の文様と婦くら雀の文様のどちらが凧の絵柄としては良いかと何人かの方に尋ねると、梅鉢が凧の絵柄としては良いとの評価をいただいたので、当初は梅鉢の文様で婦くら雀凧を作り、「たいめいけん」にももらっていただいたのですが、成巽閣所蔵の絵図の図柄が忘れられずに現在の婦くら雀の絵柄になった経緯があります。

今回、新たに絵柄が出てきたことにより、骨組みが足りないことが判明し、追加で90cmの骨組み1枚、60cmの骨組みは梅鉢の文様のために煤竹を使った骨組みとしました。
骨組みを作るついでに60cmの骨組みで出た残りの竹で30cmと20cmの骨組みも作りました。


         (煤竹で組み立てた60cmの骨組み)

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