隊長の地元:東京都文京区内や近隣を散策する「街歩き」シリーズの第114回は、『御朱印巡り 「不忍池辯天堂(しのばずのいけ べんてんどう)」』を、お送りします。
3月15日 (月) に、東京都台東区上野公園二丁目にある「寛永寺 不忍池辯天堂」の御朱印を拝受しました。
寛永寺の正式名は、「東叡山(とうえいざん)寛永寺円頓院」。寛永2年(1625)に、徳川幕府の安泰と万民の平安を祈願するため、江戸城の鬼門(東北)にあたる上野の台地に、「慈眼大師(じげんだいし)天海(てんかい)大僧正」によって建立されました。
現在、寛永寺の御朱印を頂けるのは、「根本中堂」、「開山堂(両大師)」、「清水観音堂」、「不忍池辯天堂」、「パゴダ(釈迦如来)」、「パゴダ(薬師如来)」、「浅間山観音堂」、の七印です。そのうち、「根本中堂」と「開山堂」の御朱印は拝受済みです。
東京都文京区本郷の自宅を徒歩で出発。東大(東京大学)の「春日門」 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c367eba27c7fcae891b7ba87d9fd99e7 、「竜岡門」、「鉄門」 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2839f0165062adf748ffb9c39d658fdd の前を通り、東大の塀に沿って、東に向かいます。
塀が途切れると「無縁坂(むえんざか)」に突き当たります。この坂は、森鷗外の小説「雁(がん)」に登場したり、さだまさしの楽曲で歌われたので、ご存知の方も多いでしょうね。
途中にある「コブシ」、白い花が満開でした。
坂を下り切り、「不忍(しのばず)通り」を渡ると、「不忍池」に到着です。 池の対岸には、「不忍池辯天堂」の緑青色(ろくしょういろ)の屋根(赤矢印)が見えます。
上野公園の西南部に位置する周囲約2kmの「不忍池」は、かつて東京湾の入江でしたが、平安時代ごろ入江が後退した際に取り残されて池となったとされています。現在は、「蓮池(はすいけ)」、「ボート池」、「鵜の池(うのいけ)」の三つのエリアに分かれています。
不忍池という名は、上野台地が「忍が岡」といったのに対して、約500年ほど前からこう呼ばれていました。
寛永寺創建の際、寺の山号を比叡山にならって東叡山としたことにちなみ、天海大僧正が、この池を琵琶湖に見立てて、「竹生島(ちくぶじま)」 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/eed4d1f9b174c4878f39b24359eac419 になぞらえた中島を築造し、弁天堂(図の赤丸印)を創設しました。
左側のボート池と右側の蓮池(写真)の間にある道を弁天堂を目指します。道の両側の桜の木、蕾が開き始めました。蓮の開花は、まだまだ先ですね。
この池は、渡り鳥の宝庫として知られていますが、春の訪れてとともに既に北に帰ってしまったようです。これは、留鳥のユリカモメでしょうか。
無数のボートが係留されている乗り場を左手に見て歩いているうちに、
右側に弁天堂への石橋があります。
橋の左手の濁った鵜の池に、大きな鯉が何匹もいました。
橋を渡ると右手に八角形の弁天堂がありました。
反時計回りで、本堂正面に向かいます。蓮池の対岸には、水上音楽堂(赤矢印)が見えます。
境内には、数多くの石碑が建立されていますが、その一部を紹介します。
「鳥塚」
「包丁塚」
「琵琶の碑」
八角堂と切り妻造りが合体した弁天堂。昭和20年(1945)の空襲で焼失したお堂は、昭和33年(1958)に復興されました。
正面から、階段を上ります。
辯天堂にお祀りされるご本尊さまは「辯才天」です。音楽と芸能の守り神として広く信仰され、また「辯財天」とも書くことから、金運上昇といったご利益があります。琵琶を持ったお姿で知られていますが、辯天堂の辯天さまは八本の腕があり、手に手に煩悩を破壊する道具を意味する武器をお持ちになっている「八臂辯才天(はっぴべんざいてん)」さまです。
参拝後、本堂内側左の窓口で、辯才天の御朱印を拝受しました。御朱印帳へ直書きではなく、書き置きでの御対応でした。納経料:500円。
尚、拝受した御朱印の数は、これで八十四印になりました。詳細は、こちらの「御朱印巡り」記事一覧をご参照下さい⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e23a591aa7b880a9e451c519dc5e14a5
御朱印と一緒に次の物を頂きました;
「不忍池辯天堂略記(パンフレット)」(表)
裏には、江戸名所図会「不忍池蓮見の図」と、北斎筆「不忍池辯天堂の図」が掲載されています。
栞(表)
栞(裏)
年中行事
次に「大黒天堂」の参拝です。
こちらの大黒さまは、豊臣秀吉公が大切にしていたという伝説があり、幕末の戦争や太平洋戦争といった難を免れ、今日に伝わっています。
「蓮池」に面した「手水舎」。
早咲きの「彼岸桜」でしょうか、満開です。
これは、「ソメイヨシノ」でしょうか。やっと、蕾が開き始めました。ここら辺りは、コロナ禍の前までは、露店・屋台が並んだ裏手に当たり、目の届かない場所でした。
石橋を渡り、境内の外へ。
「上野動物園弁天門」、緊急事態宣言発令中のため休園していました。
次に向かったのが、「清水観音堂」です。
==「街歩き」バックナンバー==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/c2c437caab6ac1e2be19246ef261eea9
第1回~105回 省略
第105回 2020/11/19『秋の深大寺と神代植物公園』(その2) https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c33b47be4f05b78b1a48a74a37f8f720
第106回 2020/12/20『御朱印巡り「赤城神社」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6fb137d4690fb456b61447e31f56b432
第107回 2021/1/6 『上野の森美術館から寛永寺へ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7b9da20c531816a9ffcf495087003459
第108回 2021/1/11 『御朱印巡り「大國神社」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2be39137e5724cd2ac128dbede3ee999
第109回 2021/1/16 『御朱印巡り「駒込妙義神社」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c843b507851e4455617774d6c12e7025
第110回 2021/1/20 『駒込から巣鴨へ初詣の途』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f26ee7581a48696ff781850554cd4a07
第111回 2021/1/27 『御朱印巡り「寛永寺根本中堂」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7c7931580f2a9a64f3ab891cf674221e
第112回 2021/2/4 『御朱印巡り「寛永寺開山堂」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7273fc604c85b9078ff3e3562b0e31cd
第113回 2021/3/7 『日本100名城巡り「江戸城」』(その1) https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ff85ea4a7fd1f96f278466f26e39b947
第113回 2021/3/9 『日本100名城巡り「江戸城」』(その2) https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4646639176823019f301d03026983cd7