桑の海 光る雲

桑の海の旅行記・エッセー・書作品と旅の写真

’05夏の礼文・その3

2005-08-07 07:55:50 | 旅行記
宇遠内で少し休む。ところが電話をしようとしたら休み所が開いていない。仕方なくそのまま出発した。

砂走りはしっかり道が整備され、急な階段をたんたんと登った。しかし、下る人は後を絶たないらしく、足跡もたくさんあった。植生が回復しつつあるだけに、目先の楽しみよりも、そうしたことをしっかり考えてほしいと思った。

砂走りの上は、例によって心地よい風が吹いていた。今日はかなり湿度が高いが、風は強すぎず、ゴロタ岬あたりで怖い思いをしなくて済みそうであった。

この辺りからウスユキソウがちらほらと目に入り出した。もちろん、もう盛りは過ぎ、ドライフラワーになりかけているのだが。樹林帯を過ぎ、視界が開けたところで、早めのお昼にすることにした。これだけの人数が座ってお昼にでき、しかも、今日のような蒸し暑い日に風通しよく過ごせるところは、ここを過ぎると、召国の上のチシマゲンゲの畑までない。そこまでは後2時間近くかかるからである。

コースを外れるのはちょっと躊躇されたが、高山植物等は全く生えていないので、皆思い思いのところに腰を下ろし、お弁当を広げた。空は相変わらず曇っている。

お猿さんが食事風景を写真に収めていた。この人はあちこちでこうした写真をまめに写してくれたので、写真をほとんど写さなかった私には、とてもありがたかった。

食後のまったりタイムで、もっちゃんがあちこち歩き始めた。何やら花を見つけたらしいので近寄ってみると、チシママンテマだった。あまり目立たない花なので気にもとめなかったのだが、この斜面には、あちこちに群生しているのであった。

相変わらず蒸し暑い中を出発した。樹林帯は風もっとなく、とにかく不快指数が高かった。我慢して歩いているうちに樹林帯を抜け、道は一面の笹原に入った。しばらくすると目の前の視界が開け、遠くに金田岬や澄海岬方面の景色が見え始めると、皆から歓声が上がった。

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