はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

ニュージーランド・ドライブ旅行14

2018-08-02 09:00:00 | NZ・ドライブ旅行
  準備編 ― 帰 国

  空港での出来事
  帰国はクライストチャーチ発AM5時40の便でオークランドに行き、そこからNZ航空の成田行き直行便で帰国する予定だ。

 当日の朝3時に予約してあったタクシーが宿に時間通り来る。飛行場まで31$。
飛行場では宿の主人に言われたように、入って左手の手荷物受取所傍のチェックインカウンターに行くが、誰もいない。

 仕方なく国内線のチェックインカウンターに並び、E-チケットを見せると案の定ここではない向こうだと右の方を指す。
宿で聞いた右と左が違うが係員の言った列に並んでいた。するとさっきの係員が 「イクスキュズミー」 と言って、最初の
誰もいないカウンターまで案内してくれた。
きっと間違って教えてたのに気がついたのだろう。

 カウンターにまだ誰もいない。案内してくれた係員が横の部屋に声をかけると、中から白人女性とアジア系男性の二人が
出てきた。これでやっと受付の開始だ。

 私達の前に立った白人女性にE-チケットを手渡すと
「△■◎▽∴◆□○・・・・」 何が何だか分からない。
「△■◎▽∴◆□○・・・・」 分からない。
「イングリッシュ ノー」 と答えると、隣のアジア系の顔をした男性に何か言っている。
男性がこちらを向いて流暢な日本語で
 「荷物の中にライターやマッチなど危険な物は入っていませんか」 と聞いてきた。
なんだ日本人がいるじゃないかと安心したが、実は今回の旅行で最大の危機がここから始った!!

  女性係官が荷物引換証をE-チケットを張りながら
「■◎▽∴◆オサカ■◎▽∴」 。と言った。
オサカ?? エー!大阪の事なのか!?
「大阪ノー 成田!! 成田!!」
「■◎▽∴◆オサカ■◎▽∴」
「オサカ ノー ナリタ!」


  成田行直行便で16時25分に着くのが、大阪経由になってしまったら、そこからどうなるのだ?
大阪から成田まで飛行機なのか、それとも大阪からは自分で帰るのか? 
いずれにしろ宿泊費や新幹線代が増える事は間違いない。それでは困る。

 E-チケットを取り戻し必死になって 「NARITA」 と書かれた所を指す。
すると係員は何か言って部屋に入ってしまった。
日本人の係員はと見ると、別の客の相手をしている。彼を物問気に見ていると
 「フライトの状況を調べに行ったようです」 と教えてくれる。
時間は遠慮なく過ぎていく。
もうこれで間に合わなければ航空会社の責任だと思いながらもイライラして待っていた。

 女性係員が戻ってきて私に 「チョット待って」 と手で合図して男性と話し始める。
大分長く話していたあと男性が
「予定していた便は、機材の調達が出来なくて欠航になりました。
代りの便はNZ航空では大阪経由しかないので、日航の成田行きに変更させてもらいます。
ただ、この便はオークランド発ではなく、オーストラリアのシドニー発ですの、今すぐシドニー行に乗ってください」


 サーそれからが大変と言うか何と言うか、訳も分からずあちこち連れて行かれ、最終的に手書きのチケットを受け取った。
「シドニー空港での乗換え時間は1時間ありますし、乗換場所は近いので大丈夫ですよ」
日本人係員がこちらの心配を見越して言ってくれる。

 しかしそんな事を言われてもシドニー空港なんて何も知識は無いし、想像もつかなない。
後は何とかなるさと開き直るしかなかった。

 当初のフライトスケジュール
クライストチャーチ5:40 →(NZ航空)→ 7:00オークランド9:15 →(NZ航空)→ 16:25成田着

変更後のフライトスケジュール
 クライストチャーチ7:00 →(NZ航空)→ 8:30シドニー9:30 →(日本航空)→ 17:05成田着

 シドニー行の便は、予定していたオークランド行より1時間20分も後の便なのに忙しかった。
係員に見送られてシドニー行きの飛行機に搭乗してやっと一段落。
そこで思い出したのがNZの出国税(25$)。あれはどうなったのだろう?出国税が廃止になったのか? 
それとも係員と一緒だったので無料になったのか? 分からない。

 またこれも後で気がついたのだが、スーツケースに重量オーバーの札や割れ物の札が貼ってあった。
この料金はどうなったのか? きっとNZ航空のサービスだったのだろう。・・・・当然だ・・・・

 
             Eチケット                            サービスされた札

  飛行機の窓からは雪山や氷河らしき物も見える。
この景色はシドニー行きだからこそ見れた景色だろう。と得をした気にもなった。
しかしのんびりできたのは飛行機の中だけ。シドニー空港では、更なる試練が待ち受けていた。

 

 飛行機から降りて最初は流れに乗って歩く。
途中の案内板に 「インターナショナル トランシット 」らしき文字を見つけその方向に歩くが中々着かない。
クライストチャーチの係員は 「乗換場所は近い」 と言っていたのを思い出し段々不安になってきた。

 出発時間まで、すでに40分を切っている。
焦ってはいけない! と思いつつも焦ってくる。若し案内板を勘違いしていたら・・・・・・
ますます不安は募ってくる。確認しなければと辺りを見回すが生憎旅行者ばかりだ。
イライラと不安に押しつぶされそうになりながらも早足で進む。

 いた! 飛行場の職員らしき服装の人が歩いている。
 「イクスキューズミー」 手書きのチケットと案内板を指差す。
 「OK!◎▽∴◆レフト ◎▽∴◆レッツゴー」 と早く行けとばかりに手を振る。
頭を下げて早足で歩いていくと、左を示す案内板を見つけた。
そこを曲りしばらく行くと荷物の検査場所に出た。

 しかし、そこの黒人の係員は仲間同士で話をしていて私の方を向かない。
 「イクスキューズミー」 少し怒り気味に声をあげてチケットを差し出すと
怪訝そうに私を見て、ようやくチケットに目を移した。

 そこからの動きは早かった。 「早く来い」 とばかりに手招きしてチケットを持ったまま歩き出す。
私達もリュックを背負ったままゲートを通り後に続く。
係員は先に先にと行き 「早く来い 早く来い」 手招きを繰り返す。
係員は若くて身軽だが、こちらは前期高齢者目前で、重いリュックを背負っているのだから、そんな早く動けない。と、言って
やりたのだがそうもいかない。ともかく急がざるを得ないのだから。

 やっとチェックインカウンターらしき場所に辿り着いたが、カウンターの前には行列ができている。
黒人の係員は 「ここで待て」 と列から離れた所を指示して、一人でカウンターに行き担当者と話し出す。
その時なにやら場内放送がはじまった
 「△■◎▽∴◆□○YU・・SU・・・・ Ki・・・SU・・・・△■◎▽∴◆□○・・・・」

 不思議なもので放送の前後は分からないが、自分の名前には敏感に反応した。
きっと私達を呼び出しているのだと思い、慌てて担当者と話をしている黒人の所に行き
 「マイネーム スピーカー」 と天井を指すと、カウンターの中の人はすぐ反応して電話を掛けてくれた。

 「お客様大変お待たせいたしました」 綺麗な日本語で聞こえてきた。
振り返ると制服姿の若い日本人女性が小走り近寄ってきた。
アー助かった。日本語だ。もう大丈夫。これで飛行機に乗れる。日本に帰れる!。

 その人は 「シドニー空港は分かりにくいので、クライストチャ-チから連絡があった時から心配していた。まして今回は乗換時間が
短いので、きっと困っていると思い、呼出しの放送をした」
と言う。
本当にありがたかった。

 カウンターで搭乗券を受け取ると 「急いでください」 とまた半分駈足だ。
妻の体調も気になるが、ここは我慢してもらうしかない。
ホッとした後なので余計長かったな~ 搭乗ゲートまでが。

 あとで考えると不思議な気がする。
私の英単語とも言えないような単語やゼスチャーが、外国人に伝わったとは・・・・・
こっちが切羽詰って真剣だと、その真剣さが相手に通じるのかもしれない。

 英語を喋れなくても何とかなると思い決行した旅は、結局何とかなった。
がやはり英語は必要だ。

特に空港の中のやり取りは他のお客への配慮も必要で、最低限は覚えて行くべきだった。
1.旅の目的は何ですか?
2.何日間滞在しますか?
3.何所に泊まりますか
4.荷物の中に危険な物は入っていませんか?

この程度言葉は聞き分けられた方が良いし、返事もできるようにしたい。私はこれすら理解できなかった。
それと到着時の荷物の受取は、他の人の後についていけば何とかなるが、乗換の場合はそうもいかない
せめて 「乗換 」とか 「荷物受取所 」と書いてある案内板を読めるようにしたい。

それにしても大変な帰国便だった。こんな経験はもうしたくない。

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