みちのくの山野草

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ガリレオの黄金期

2019-01-11 08:00:00 | ガリレオと賢治研究
《『コミック版 世界の伝記 ガリレオ』(能田達規著、ポプラ社)》

荒木 さて、今度は「第3章 ガリレオの黄金期」に入ろう。出だしには、
 パドヴァ大学の教授として迎えられたガリレオは好意的迎えられ、授業を開けば大講堂が満員となった
というようなことが書いてある。かつての「偶像破壊者」ガリレオが諸手を挙げて迎え入れられるようになったといういうことか。しかも、
 ガリレオはパドヴァ大学にいるあいだ 物理学のほかに機械や化学 建築 文学 天文学など多くの分野を研究
したんだってさ、すげえもんだ。
吉田 そうそう、この黄金期には「ガリレオの相対性原理」も発表している。
荒木 それってどんなことよ?
吉田 僕にはちょっと説明が難しいので、ほらここ、108pに絵入りでわかりやすく描いてあるから見てみてくれ。
荒木 こんなの、当たり前だべ。
吉田 そこでだろう、ガリレオはこの本の見返しでこう言ってる。
    真実は発見されればかんたんだが 問題はそれを発見することだ
と。
荒木 あちゃあ、一本取られた。
吉田 なお、以前も話題になったはずだが、この大学で一生の親友となったサグレド、すなわち、あのジョヴァンニ・サグレド(ジョバン・フランチェスコ・サグレド)と出会っている。
 そして、ジョバンニと付き合うようになったことが切っ掛けで将来の妻となるマリア・ガンバとも出会い、1599年に結婚したんだ。
荒木 めでたしめでたし。
吉田 ところが一方で、少し時間は前に戻るのだが、抜き差しならないものが1596年にガリレオの許に届いていた。
荒木 何だよそれは?
吉田 ケプラー著『宇宙の神秘』だ。
鈴木 そうか、これでいよいよガリレオは「地動説」と格闘し、苦悩することになるのか。
荒木 格闘するのはいいが、なんで「苦悩」なんだ。
吉田 それについてはここ、ここを見てくれ。
荒木 こう書いてある。
 この時代「地動説」をとなえるのは大変な勇気が必要でした
 「天動説」はキリスト教の教えである
 「宇宙をつくったのは神で 神は宇宙を完全な球体につくり その中心に地球をおいた」という考えに合うものであり、
 「地動説」はキリスト教の教えに完全に反するものだったのです
 っていうことは、鈴木の唱えている幾つかの検証された限定付きの真実は、「地動説」ってことか。そして、「天動説」を唱えているのがどこかってのは言わずもがなか。「神」が何に当たるかもな。なるほどなるほど。
吉田 だからガリレオの親友ジョヴァンニは、あのブルーノがローマ市内で火あぶりにされたことなどを持ち出したりして、「地度説」を公に主張するのは控えなさいと忠告、ガリレオはそれを受け入れてその後しばらくは「地動説」についての発言をしなくなったと、このコミック版には描かれている。
荒木 じゃあ俺も、鈴木の唱える「限定付きの真実」もしばらく口に出すなと忠告してやろうか。
鈴木 それはかたじけないが、その当時とは違って、今の時代は火あぶりにされることはなかろう。まあ、知人の中には、「鈴木さんはこのままだとこれによって殺されますよ」などと心配してくれる人たちもいるが、少なくとも命そのものを奪われることはなかろう。だから、今後も相変わらずであり、とりわけ、〈悪女 高瀬露〉の再検証だけは少なくともしてほしいと粘り強く言い続けるだろう。

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 賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』

             〈平成30年6月231日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
 その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました
 そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
 現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
 あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813

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