ども、砂川です。
高校時代の国語の先生が、ウチの店に立ち寄っていただきました。
最近、お会いする機会の多い方ですケド、同人誌に寄稿された小説をお借りして、読ませていただきました。
「ミセレーレ 憐みたまえ」と題された小説、ルオーの版画からインスパイアされたであろうと推測できますケド、全体的に暗いトーンの中に、かすかな光を見出すストーリーが素晴らしいですね。
ルオーの版画は小説の中にも登場しますケド、こんなカンジです。
家庭に恵まれず、都会の片隅で苦しみながら生きる主人公を中心に3つのストーリーがオムニバス的に展開します。
先生の小説をを読ませていただくのは2作目ですケド、略奪愛がテーマだった前作同様、絶望的な人生の苦しみの中で必死に生き、そして希望の光を探し出す主人公の姿は、とても印象的です。
「ルオーはカトリック信仰を背景に、人間の罪と人生の悲哀、そして愛の尊さを描きあげた人で、この版画集で彼は孤独な人、貧しい人、権力や富に驕る人、道化師や娼婦、戦争に傷つく兵士、そして人間たちの罪や悲しみを一身に背負ったキリストを描いた・・・」
しばらくお預かりしていますので、同級生の方にもぜひ読んでいただきたいです。
