ども、砂川です。
さて、昨日の「サボテンの花」の町山氏の解説の続きです。
「カサブランカ」や「ガス燈」で有名な大女優、イングリッド・バーグマンがとってもコミカルな看護婦役で出演しています。
ニコリともしないでずっこけるシーンなど、よくこんな役を引き受けたなぁ、と感心するほどです。
で、彼女がどれほどスゴい女優なのか、というトコロで、町山氏は「ガス燈」の役について解説されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/17/8a33edc746994ae4f4bc82df3acecb88.jpg)
1940年代の映画でイングリッド・バーグマンとシャルル・ポワイエが夫婦役、ある時、彼女は自分の旦那が悪い人ではないか、と思い始めます。
自分は旦那に殺されるのではないか、と。
で、旦那は彼女が自分を疑い始めたコトに気付き、話を挿げ替えます。
曰く、自分のコトを疑うなんて、アンタ頭がおかしくなってるよ、と。
えっ! 私がオカシクなってるの? と彼女は混乱します。
このように、ホントは加害者なんだケド、自分が被害者のよう振舞ってハナシを変えてしまう手法が、この後、「ガスライティング(ガス燈手法)」と呼ばれるようになって、ハリウッドではサスペンス映画のひとつのカタチになっていきます。
なるほどなぁ、と興味があったので少し詳しく調べてみました。
今日では映画のストーリーではなく、心理学の分野でよく使われるコトバで、例えば児童虐待のうち、言葉による「心理的虐待」などで、です。
「アンタなんかが生まれて来たから、アタシの人生が台無しやわ!」なんてお母さんが言う、子どもは、自分が悪かったのか・・・、と混乱する、などです。
たぶん、児童虐待だけではなく、クレーマーなども同じ理屈ですね。
あんなコメディ映画からこんな言葉まで勉強する、映画ってホントに奥深いです。