新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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イチビ:(益草転じて難儀な雑草)

2008-11-03 07:07:34 | 植物観察1日1題

イチビ:(アオイ科イチビ属)が、アオイ属にしては珍しく直径2cmほどの小さい黄花をつけています。
別名、キリアサ(桐麻)ともボウマ(莔麻)ともいわれ、インド原産の帰化植物で、かつては繊維をとるために広く栽培されたものが、今ではもっぱら厄介な雑草として知られています。
高さは1.5mほどで、全体に異臭があり、葉は心臓形から円形で表面に白い毛が密生します。夏から秋にかけて径2cmほどの黄色の花が葉腋から上向きに咲きます。
特徴ある果実は半球形で、11~16の分果が環状に並んでおり、熟すると縦に裂けます。腎臓型の種子は茶色で、毛が密生します。種の皮は硬いため20年近くにわたって発芽能力を保ち、一度地面に落ちると何十年にもわたって発芽し続けるといい、他の植物の生育を阻害するアレロパシー効果もあって難儀な害草となっています。
変わった名前の由来は火口としたため「灯火」からきたとありますが、説明を聞いても意味がよく分かりません。
まったく無関係ですが、名前を覚えるために関西弁のイチビルまたはイチビリを連想しました。
イチビルは調子に乗ってはしゃぐ、ふざける、イチビリはふざけまわる人とありました。(牧村
史陽編:大阪ことば事典)