新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
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フクジュソウ:福寿草(サンルームで遊ぶ蜂)

2008-03-14 08:52:04 | 植物観察1日1題

積雪で遅れていたポンポン山西尾根のフクジュソウ:福寿草(キンポウゲ科フクジュソウ属)が一斉に開き始めました。
蜂が忙しく花を巡っています。フクジュソウは、落葉樹の林下で、陽光を浴びて温度が上がると開きます。光沢のある花びらはパラポラアンテナのように太陽光を集めて、花の中は外気より10度ほども暖かくなります。花には蜜がありませんがハナアブの仲間が黄色を目印に訪れ、日光浴をしながら花粉をなめていくという仕掛けになっているそうです。
フクジュソウは萼片と花弁の区別がはっきりせず、萼片は外側の濃褐色から内側に向かって次第に黄色くなります。萼片と花弁との未分化はモクレン類にも見られ、一般に初期段階の花の特徴とされてます。
また、めしべを作る心皮が合着せず、一枚ずつバラバラで沢山あります。これはキンポウゲ科の特徴で、原始的な花では1心皮内の胚珠が多いのですが、フクジュソウやケキツネノボタンなどは子房内の胚珠が1つで、そのかわりに子房数を多くして、1花の種子を増やしています。
無心に咲いているこの春の使者を見ている間、それやこれやの話は念頭から離れてしまっていました。