新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

アケビ:木通・通草(幼い日の甘味いま何処)

2006-05-08 05:23:13 | 植物観察1日1題
太平洋戦争の戦況悪化につれてお菓子の類がすっかり姿を消した小学校生のころ、山で食べたとろりと甘いアケビの味は、幼い日の思い出として大人になっても忘れられないものでした。何十年か後、八百屋で見かけたアケビを買って食べてみましたが、やたら種が多いのが気になりすっかり幻滅でした。罪な飽食の時代です。
アケビ:木通・通草(アケビ科アケビ属)は、本州、四国、九州の山野に普通に生える落葉蔓低木です。わが国では、アケビは二つあり、植物界では一つをアケビ、一つをミツバアケビ(明日の記事)といって分けますが、一般にはこの両方の総称です。(他にこの両種の自然交雑種のゴヨウアケビもあります)
アケビとはその熟した実が口をあけた姿を形容し、開け実、あくび、開けつび(女陰)から来たという説や、仲間のムベが開かないのに開くからアケウベなどの諸説があります。
アケビは5個の長倒卵形全縁の小葉からなる掌状複葉をもち、4~5月淡い紫色の花序を垂下げます。雌雄同株で、同じ花序の基部に径2.5cmほどの雌花が1~3個、先端部に径1cmほどの雄花が多数つきます。
晩秋、長さ10cm内外、長楕円形淡紫色の果実が花梗に1~4個つき、熟すと縦にわれます。
乳白色の果肉は甘く昔は子供たちの大事なおやつになっていました。
アケビカズラ、山姫、テンテンコボシ、野木瓜などの別名があります。