戎祭

笹に福とめる巫女の笑清清し
戎祭裏はひっそり石灯籠
人影に行きつ戻りつ鴨うごく

暮れにザ俳句歳時記を注文してた本屋さんからようやく連絡が入る。ついでに茨木神社の残り戎へと思い立ち、夕方に寄る。

年賀状

添え書きの一筆うれし年賀状
絵本読むたどたどし声冬待合い ．
正月の花開ききり広ぐ色

今年の年賀状には句集藤棚のお礼と励ましを数通頂く。うれしくて、有難くて涙が溢れてきた。１２月の大変お忙しいときに、思い出して一筆書いてくださる心根に一入ありがたい。温かい気持ちで今年も明けて幸せです。

風花

風花や雲は青空包みおり
風花の窓に張りつききえてゆく
マラソンの矢印追いて冬堤防

山茶花

初電車親子のリュック膨らみて
どこかしこたがの弛みて初治療
山茶花の咲く庭に着く通園バス 　

迎え待つ寒き街角ビル谷間
ビルの街曲がれば堀川えびす旗

現在中央区、この近くが私の出発点、用事で訪れた。懐かしいと言うか、胸がキユンとなる地域、集団就職の時代、九州から出てきて、６年ほど住み込みで会社にお世話になった地区です。

凧揚げ

引けやひけ風を掴んで凧あがれ
冬野菜畝の空間根の残る
凧揚げの大会知りぬ掲示板

屠蘇

玄関で幼のあいさつお正月
屠蘇祝う小さき者も杯を持つ
一枚を剥いで白ネギ斜め切り
　
元旦と二日に子供達が来る。小さい子も、おめでとうございますと、玄関先で挨拶が出来た。小学生の子らは大人と一緒にお屠蘇をほしがる。一口飲んで喉が辛いと顔をしかめる。これが初笑いかな。

初詣

高き樹を透かし青空初詣
なで牛のきらりと光る初詣
穏やかに川に橋影お元日

賀状の犬それぞれ楽しめくりおれば