簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

平家落人民族資料館

2017-12-27 | Weblog
 一通り見て回って入り口付近に戻ってきた。
件の男性が、「アレは見たか?」と言うので、「バッチリ」と返すとニヤリと笑みを見せた。
ここの一押しは、あの奇木・夫婦木観音かと思ってしまう。



 あのワイルドな入り口は開けたままで、入場券売所だけにカギを掛けた男性が、
宿まで送り届けてくれた。
坂を下る途中県外ナンバーの乗用車とすれ違ったが、ここを訪ねてきた客なら無人
の「狩人村」に戸惑いはしないものかと、心配してしまうがこれまで園内では誰にも
会っていなかったし、左程人も訪ねて来ないから大丈夫なのかもしれない。
雪深い冬場は来ない日が多いので、殆ど閉めているとも言っていた。



 宿の近くに「平家落人民族資料館」が有り、今少し時間が有るので訪ねてみると
言うと、その前で車を下ろしてくれた。
ここは湯西川に今も残る平家集落64戸の内、48戸の倉や物置などに残されていた
平家ゆかりの品々を収集し展示している。
今から30年余り前自宅を改造して開いた資料館だ。



 鎧や刀剣、馬具、調度品、当時の生活用品などおよそ300点が、あまり広くもない
室内に雑然と展示されている。中には平清盛が使ったとされる硯や、鎌倉時代に描
かれたと伝わる平治物語絵巻など、当時の平家の栄華を感じる品々が並んでいる。





 湯西川に来て「平家の里」「平家狩人村」「落人資料館」などを見学すると、平家
物語冒頭のあの有名な一説が思い浮かんでくる。
栄枯盛衰・諸行無常は世のならい、見かけは明るい町並みではあるが、この地は
紛れもなく落人の里で、その息遣いが今も脈々と続いている。(続)



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