簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

駿河湾フェリー (JR乗り潰しの旅)

2015-05-20 | Weblog
 静岡県の清水港と、伊豆半島西海岸の土肥港を結ぶフェリーの最大な売りは、
何と言っても駿河湾を横断しながら望む富士山の雄大な眺望だ。
天候に恵まれさえすれば、海岸線からせり上がり山頂まで、その優美な姿を一望に
見通す絶景が期待出来る。





 定刻に、多くの車両と乗客を乗せ、土肥港を出港した。ほとんどが観光客のようだ。
お目当ては、やはり富士の絶景であろうか。
しかしこの日は時折日差しが差しあり晴れてはいるが、何となくどんよりと薄く霞んだ
ような日で、空には濃紺色や灰色白い千切れ雲が所々で重なるように浮かんでいる。



 出港して早40分ほどが経過した。
甲板では、春先の心地よい潮風を受けながら、多くの乗客が富士の姿を探し求めて
いる。既に駿河湾を半分以上は渡り終え、行く手には清水の町とその背後に聳える
山々が、一段と大きく、はっきりとその黒い姿を見せている。



 乗客が、上空にゆっくり視線を巡らしながら、青い空の中を探して求めていたその
時、どこからか「見える見える、ほら、あそこ、あそこ」と声が上がった。



 乗客の視線が一斉にその指の先に集まり、「ほんと、ほんと、見える、みえる・・」、
ダメかと思っていた矢先だけに誰もが興奮の様子だ。



 船内に飾られた写真程ではないが、山影の奥はるか上空に、雪を頂いた山頂付
近が“頭を雲の上にだし~♪”状態によく見える。
その後も富士は、航海中ずーっと付かず離れず行く手前方に姿を見せ、乗客の期
待に応えてくれた。(続)


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