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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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四国遍路 四国八十八ケ所ヘンロ小屋プロジェクト

2009-12-11 | Weblog
人は見かけだけでは本当に解らないものだ。
山歩きを“鬼ごっこ”しながら、楽しんでいる風に見えた夫婦に、人知れぬ悲しみが秘められていようとは、
あの山道の様子から、想像は出来なかった。

 【写真:龍山荘の夕食】

食事をしながら、辛いで有ろう心情を吐露された。
最愛のお子さんを病で亡くされたとのこと。
お子さんの死に立ち会って、今その霊を慰め、自らの心の安寧を求める、そんな遍路旅であったのか。

翌朝、7時半前に宿を発ち、22番・平等寺から阿波最後の札所・薬王寺を目指す。
平等寺までは7.5キロ。そこから薬王寺までが21キロほど有る。
会わせて30キロ近く有るが、今日無理に歩く事は無い。
と言うのも翌日は昼過ぎの電車に乗れれば夜には家に帰りつけるので、午前中を歩く時間に充てる
ことが出来るからだ。
従って今日は少し手前の田井ノ浜に宿を予約しておいた。

宿を出て暫く行くともう一軒の民宿が有り、遍路が何組か出立するところであった。
その先で右に曲がると、そこからは加茂谷川に沿った県道を歩くことになる。
広い県道は殆ど平坦で、車も少なく歩き易い。
途中畑に植えられた鶏頭の花や畦の彼岸花が目を楽しませてくれる。



 【写真:平等寺へ】

40分ほど歩くと阿瀬比の集落で国道195号を横切る。
久し振りに賑やかに騒々しく行き交う車の光景を見たような気がする。

暫く行くと「ヘンロ小屋 第二号 阿瀬比」の看板が目に入る。
建築家の歌一洋さんが提唱する「四国八十八ケ所ヘンロ小屋プロジェクト」が地元の方々の土地提供、
資金集め、労力奉仕などの協力のもと建設した施設だとパンフレットに書かれている。

 【写真:ヘンロ小屋】

土地の形・大きさ・歴史・名物・名産品など地域の特性を生かした設計に基づき、それぞれの小屋には
「ストーリー」が込められているとか。
現在34棟が完成していると言う。
お接待の精神に基づいてこう言ったものが造られていることを初めて知った。
遍路は本当に大勢の善意に支えられ、守られているのだ。(続)

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