goo blog サービス終了のお知らせ 

簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 お接待

2009-12-18 | Weblog
自転車を降りた婦人は、「お接待です」と言って、前籠から清涼飲料の缶を取り出し、
目の前に差し出してきた。
突然のことで良く事情が飲み込めずにいると「お接待です、どうぞ」と勧めてくれる。
「アッ、これはどうも・・・・」
良く冷えた清涼飲料の缶を受け取り、お礼を言って歩き始める。

 【写真:お接待】

暫く歩くと民家の軒下に自動販売機があり、その前が僅かばかりの日陰になっている。
恐らく、我々が歩いてくるのを見届けてから、この販売機で購入したものであろう。
折角だから冷えたうちに飲もうと、日陰に腰を下ろし、缶タブを開ける。
振り返ると、直ぐ後を歩いていた甲府から来たと言う一人歩きの婦人にもお接待している。

暫くして通りかかった婦人に「折角だから冷たいうちに頂きましょう」と声をかけると
「そうね、喉も渇いたし・・・」と傍らに腰を下ろした。
「いや~、びっくりした」「話には色々聞いていたけど・・・」「こんなの初めて」「どれぐらいの
人達にお接待しているのだろう」「毎日しているのだろうか?」などと、小さな興奮冷め遣ら
ずと言った感じで話が弾む。

見返りを求めない、全くの無償奉仕がお接待とは言え、並みの事では出来ぬ行為で、単に
親切心からと簡単には片付けられない何かを感じる。
今思うと、お礼の「納め札」を渡すのを忘れていた。申し訳ないことをした。



 【写真:遍路道】

そこから30分ほど歩くと月夜御水庵がある。
大師がこの地に宿をとったとき、加持によって湧いた清水が境内に有る。
その脇に有る杉は、別名逆さ杉と呼ばれている。
高さ31メートル、幹周り6メートル余り、樹齢1000年の大杉は、その枝が一度下を向いてから
上に伸びるという珍しいものらしい。

 【写真:月夜御水庵】

月夜御水庵を出て、良く手入れされた竹林を見ながら、車も少ない県道を40分ほど歩くとやがて
県道284号に行き当たる。

 【写真:遍路道】 

右に取ると室戸、左に取ると徳島。
道端にJR阿波福井駅へ1.2Kmの標識が有る。(続)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 22番札所・平等寺 | トップ | 四国遍路 足が痛い »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

Weblog」カテゴリの最新記事