簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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食べたまま、書いてます。

平家の里

2017-12-18 | Weblog
 温泉街を貫く県道は、湯平橋を越えると中心地を離れ山に向い緩やかな登りに
転じる。暫く行くと右手に「高房神社」がある。逃れてきた落人たちがその身分を隠
すため、鎧や兜、武器などを埋めた「平家塚伝説」の残る古社だ。
ここを更に上って行くと「平家の里」がある。



 入口には家紋を染め抜いた紫色の幕が下げられた立派な冠木門が立っている。
その姿はかつての栄誉栄華を誇っているようにも見える。

 周りの自然林をも取り込んだ園内は、山沿いの傾斜地を利用して作られていて、
中央によく整備された庭園、その中を流れる小川を取り巻くように、所々に藁葺き
の大きな民家が配置され、その屋内が展示施設となっている。



 「調度営みどころ」は、この地に昔から伝わる木工づくりの道具や手順などが紹介
されている。「床しどころ」はかつて都で栄華を誇った平家一門の様子、出陣や日頃
の遊びの様子が人形などで表現されている。



 園の最奥には赤い鳥居の先に、赤間神宮が祀られている。
二位の尼と供に、僅か八歳で赤間が関に身を崩じられた安徳天皇の菩提を弔う、
山口県下ノ関の赤間神宮から分祠されたものだと言う。



 毎年六月には、この社を中心にした「平家大祭」が行われ、武者による出陣式や、
煌びやかの衣装に身を包んだ平家絵巻行列が賑やかに練り歩くのだそうだ。



 そのほかにも園内には落人たちが身を隠すため、鎧や兜などを埋めたと言う「平
家塚」や、鹿の飼われた「鹿園」、物品の販売所、甘味処などが整備されている。



 かつての平家の華やかな雰囲気や、その後の落人の生きざまを今に伝える場所
として復元保存されたのがここ「平家の里」である。(続)



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