一台の車がハザードランプを点け路肩に寄り、停止した。
車の窓が開き、こちらに何か話しかけているが、すぐ横を走り抜ける車の音にかき消されよく聞き取れない。
近づくと、「納め札下さい!」小学校の高学年くらいであろうか、窓から顔を出した少年が話しかけてきた。
最初は何の事か解らず、一瞬ポカーンとしたがすぐに気づき「これですか?」と一枚の白い札を差し出した。
「ありがとうございます」白い納め札を手にした少年の顔が笑顔に綻んだ。
運転する父親、同乗する助手席の母親も丁寧な会釈を返し、車を発進させた。
納め札は、遍路の回数により色が変わるらしい。
1回~4回は白、~7回までが緑、以後、~24回までは赤、~49回までは銀、~99回までは金となり百回を越えると錦の札となる。
初回の我々は、遍路用具店で当然白い納め札を買い求めていた。
住まいと名前、年齢と参拝日、願意を書いて各寺の納経箱に納める慣わしだ。
また、お接待を受けたときも差し出すのが良いとされている。
幸い予め書いてあったのですぐに差し出すことが出来た。
この少年は、こうして歩き遍路の納め札を集めているのであろうか?
こんな白い札でよかったのだろうか?
もっと違う色の納め札を期待していたのではないだろうか?
そんな思いを抱きながら八番・熊谷寺に向け再び歩き始めた。
【写真:納経帖と納め札】
車の窓が開き、こちらに何か話しかけているが、すぐ横を走り抜ける車の音にかき消されよく聞き取れない。
近づくと、「納め札下さい!」小学校の高学年くらいであろうか、窓から顔を出した少年が話しかけてきた。
最初は何の事か解らず、一瞬ポカーンとしたがすぐに気づき「これですか?」と一枚の白い札を差し出した。
「ありがとうございます」白い納め札を手にした少年の顔が笑顔に綻んだ。
運転する父親、同乗する助手席の母親も丁寧な会釈を返し、車を発進させた。
納め札は、遍路の回数により色が変わるらしい。
1回~4回は白、~7回までが緑、以後、~24回までは赤、~49回までは銀、~99回までは金となり百回を越えると錦の札となる。
初回の我々は、遍路用具店で当然白い納め札を買い求めていた。
住まいと名前、年齢と参拝日、願意を書いて各寺の納経箱に納める慣わしだ。
また、お接待を受けたときも差し出すのが良いとされている。
幸い予め書いてあったのですぐに差し出すことが出来た。
この少年は、こうして歩き遍路の納め札を集めているのであろうか?
こんな白い札でよかったのだろうか?
もっと違う色の納め札を期待していたのではないだろうか?
そんな思いを抱きながら八番・熊谷寺に向け再び歩き始めた。
【写真:納経帖と納め札】