スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

吉隠(よなばり)の棚田

2009-09-08 17:15:40 | 出来事



ここは、桜井市吉隠(よなばり)。
「吉隠」をヨナバリと読める人は少ない。
大昔、「吉名張」と書いたときもあったとか・・・。
「万葉集」にも登場する地で、初瀬から榛原に向う国道165号沿いにある。

『 降る雪は あはにな降りそ 吉隠の猪養の岡の 寒からまくに 』
<穂積皇子(巻2-203)>

穂積皇子と但馬皇女の恋・・・皇女の死後、詠まれた歌だ。
「降る雪よ、そんなにたくさん降らないで。あの人の眠る猪養の岡が寒いから」
この近くに、猪養の岡・・・猪を放し飼いにしていたところがあったのだろう。
最近では、野生のイノシシが県内各地の畑を荒らしているが・・・この辺りも被害があるのだろう。

時々、車で通るところで、南側の棚田が美しいところだ。
まだ、緑が残る水田は、日に日に金色に輝いてくる。
もう少しで、収穫が始まる。


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (よし男)
2009-09-08 23:29:15
このような歌が詠まれたからには、古墳もあるのでしょうか?
『猪』の字は現在でも中国語では「豚」のことを指すので、
当時、既に「養豚」をしていたということでしょうか、または
牙の残った本当の猪を飼っていたのでしょうか?
地中の植物の根を食べようとすれば牙と、突き出した鼻が
なければ生き抜けません。人間から柔らかいエサをもらって
生活するようになると牙も突き出した鼻も不要になりブタになるでしょう。
私も水田耕作をやったことがあり、落穂拾いもしました。
それゆえ、稔る稲の姿は美しく思えます。ご飯粒の食べ残しなんて
絶対しません。
返信する
Unknown (よりりん)
2009-09-09 23:37:21
おぉ~!!
ここ、私も通るたびにキレイな棚田やな~って思っていました。
稲淵は確かにいいですが、ここも負けず劣らず美しいですよね。
ただ、毎回写真撮りたいと思いつつも、車をどこに停める?と思っているまに通り過ぎてしまうんですよ~苦笑。
返信する
Unknown ()
2009-09-10 00:18:55
榛原に常宿がありますから吉隠のあたりはよく通って
いますが、こんなに綺麗な棚田があるのですねえ。
豊かな日本の秋の原風景、しみじみしてしまいますねえ。

但馬皇女は、人言(ひとごと)をしげみ言痛み(こちたみ)おのが世にいまだ渡らぬ朝川渡る、と高市皇子という夫を捨て家を出たのに、穂積皇子は彼女が死んでからしか歌を作ってないのですよ!どんなドラマが…

というわけで、吉隠のあたりもゆっくり訪ねたい所なのですが、なかなか…。
返信する
Unknown (ヒキノ)
2009-09-14 22:21:15
地図で見ると初瀬から2~3kmですね。
日本の原風景みたいな景色がある。しかも地名の読み方が難解。奈良は古代王朝の国ですね。

最近、隣の村の山に中にある多武峯神社というところに行きました。多武峯山の鎌足の遺髪を祀ったといわれますが。謎ですね。鎌足の庶子でもいたのでしょうか。
返信する

コメントを投稿