スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

戒長寺の梵鐘と天然記念物の木々

2009-09-15 20:44:22 | 出来事

昨日の続きです。

奈良県宇陀市榛原区戒場にある『戒長寺(かいちょうじ)』に来ています。
訪ねたこの日は、境内に誰も居られず、虫の鳴き声だけが響いています。
観光客で賑わうところより、こんなお寺のほうが好きなんです。

▲味わいのある石段です。数えると151段もありました。

<十二神将像が鐘身に浮彫>
151段の石段を登りきったところにある鐘楼門には、形の美しい梵鐘が吊り下げられている。
縦帯部分に、正応4年(1291年)の銘があるから、700年以上前のもので、重要文化財なのです。
梵鐘の周りを4つに分けた部分に、3人づつの神将の立像が浮彫に鋳造されている。
だいたい十二神将をこのような形で表わしているのは珍しいそうだ。
人々の生まれ年の干支(えと)と十二神将とは何らかの関連はあるのだろうが・・・詳しくは知らない。恐らく十二神将とその人の生まれ年を関連付けて「守り神」としてきたのだろうか?

▲鐘楼門。階段の反対側から撮ったもの。

▲国の重要文化財である梵鐘です。718年前の銘があります。

▲4つのブロックに分けられて浮彫に鋳造されている十二神将像。私達の生まれた干支の守り神かな?

<本堂・・・9体の藤原仏が護る>
本堂に安置されているのは「薬師如来」。藤原時代には地方の戒律道場として隆盛を極めたお寺で、9体の藤原仏を伝来していることからもわかる。戒場薬師と称する古刹なのです。
昨今の仏像盗難被害からか鍵が掛けられ、中の諸仏を見ることは出来ない。
静かな佇まいではあるが、自然体で気品ある本堂である。

▲本堂には薬師如来が安置されている。綺麗な佇まいだ。今日は、扉が閉じられていて見れない。
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<県指定天然記念物の『お葉つきイチョウ』>
鐘楼門の右側に幹周り4m、樹高30mの『お葉つき銀杏』の大木がある。
シダ類が種子をその葉につけるのと同じように、この銀杏も葉に種子をつけると案内板に書かれていた。
枝先に実っている実があったが、葉っぱの付け根に実が成っていたが・・・これがそうだろうか?
秋には黄色に色付いた葉が見事に敷き詰められるのだろう。
奈良県内では他に、曽爾村、下市町、桜井市の3箇所に、同種の巨木がある。

▲鐘楼門の隣にある「お葉つき銀杏」。

▲見事な乳です。あまりにも大きすぎて、全体の樹形が写せません。

▲葉っぱの付け根に実がなっています。これが「お葉つき銀杏」なのでしょうか?一般的な銀杏とはどのように違うのか・・・。何処かの銀杏を見に行かなければ・・・。

<戒場神社の県指定天然記念物『ホオノキ(朴の木)』>
先ほどの戒長寺に隣接する「戒場神社」には、新日本名木百選にも選ばれた「ホオノキ (朴)の木」があります。
この木は、モクレン科に属する日本特産の落葉高木。大きな葉には殺菌作用があるため、餅などを包んだ朴葉焼きや朴葉味噌としても使われている。
根元は空洞になっていて、幹周りは6.2m。樹齢は300年とされている。
ホオノキには巨樹は少なく、「戒場神社のホオノキ」は日本一の幹周りとか・・・。
幹から芽吹いた小枝から30cmほどの大きな葉を広げていた。

▲樹齢300年と言われる「ホオノキ (朴)の木」。新日本名木100選にも選ばれているとか・・・。

▲何しろ幹周り6mの巨木だ。この木も大きすぎてカメラに収まりきれないのだ。

<境内に咲く花>
趣きある石段の周りは、アジサイ。アジサイが咲く頃の151段は見事だろう。また、石段の隙間からはヒガンバナが芽を出し始めている。
昨日、紹介した夏の主役を務めた「シュウカイドウ(秋海棠)」もいよいよ終わり。
他の季節の主役達は、アチコチで準備をし始めています。アジサイが、ヒガンバナが・・・。
日陰のところにはヤブランが・・・、ホトトギスが・・・、ウバユリが・・・、シュウメイギクが・・・、ウメモドキの赤い実が・・・。境内を行ったりきたりして・・・花を探すのも楽しいものです。

▲石段に咲く「秋明菊(シュウメイギク)」。境内の至る所で咲き始めています。

▲「彼岸花」も咲き始めました。

▲「ヤブラン」です。ちょっと濃いめの紫色です。

▲「ミズヒキ」も・・・。

▲「ホトトギス」も・・・。

▲「ウメモドキ」です。


▲昨日、いっぱい載せました「秋海棠」です。もう暫く楽しめます。


<大和富士(井岳)を臨む>
標高600mにある戒長寺。降りる途中、無人の野菜販売所のお婆ちゃんに尋ねると、西側に見える山が「額井岳」別名「大和富士」とか・・・。
いつも東名阪道・針ICに向かう時に見る、富士の山とはちょっと違う。反対側からだと富士には見えない。

▲この山が「大和富士」と言われている「額井岳」なのかなぁ?西陽で逆光となってます。

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1 コメント

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Unknown (なりちゃんじいじ)
2009-09-15 21:48:05
こんばんは!
お寺の名はもちろん、土地勘もなく、地図で場所を調べてみました。人一人おらず静かなところにきれいな花、落ち着けるところのようですね、穴場ですね
秋海棠もきれいですね、明日鎌倉に出かけますが咲いているでしょうか?

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