いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

追憶 娘享年34歳 ④

2005年12月05日 08時20分45秒 | 娘のエッセイ
 「そろそろ朋子からの返信が届く頃だ。」なんて、相変わらず、ポストの前
で期待してしまう。そして「本当に朋子は……本当に、私の友達のあの朋子が
…?」と、また同じ事を考えてしまう。
これからもこの繰り返しだと思うよ。朋子を思い出さない日は無いよ。
 高校生の時から、卒業後のこと、二十歳になって、就職して、話題も社会情
勢や結婚について…と変わったね。
このまま一緒に年をとって行くんだと思っていた。
 駅のホームで私が「結婚することにした。」って言ったら朋子、「そんな大
切な事、こんなところで……」ってビックリして、でも「千恵子らしい」って
笑ったね。
 私の頭の引き出しや心の小箱が次から次へと開いて、いろいろな事を思い出
します。
 そして泣けてくる。
 朋子には「しっかりしてよ。」って言われそうだけれど、やっぱりダメ。
朋子が「そこ」に居た感覚が、ちゃんと あるんだもん。
いつもの生活の中で「朋子なら なんて言うかな。」ってつい考えてしまう。
 大きなさりげない支えを、私は失ったよ。
 人や流行に惑わされず、自分の目で見つめ、きちんと自分の意見を、持って
いたね。しかも、それをためらう事なく、適確に表現できた。申し分の無い人
だった。良い家族に囲まれて育ったんだなと思う。そして良いひと(ご主人)
に巡り会えて…良かったね。
 私が朋子に出会えたこと、朋子と友達でいられた事は私の誇りだよ。
いつまでも 忘れないよ。 それじゃ またね。 バイバイ。

              友人 千恵子様
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