邦画ブラボー

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「夜の蝶」

2007年10月29日 | ★人生色々な映画
女なら誰でも一度は憧れる(?ってことはないか)銀座の女。
華やかな世界の裏側では、血で血を洗う抗争が繰り広げられていた。(違うか)

京マチ子VS山本富士子の一騎討ち。
タイプが全然違うこの二人、軍配はどちらにあがるのでしょうね?

夜の街を
ふらりふらりと漂うジゴロ風の男、船越英二は狂言回しの役柄。
音楽家崩れでちょっとダメな男が似合っていて、
住んでいるアパートが
どこか「巴里のアメリカ人風」なところがオサレである。
突然尋ねてきた山本富士子に驚き、
とっさにパジャマの上に(直前まで女がいたのである)
トレンチコートをひっかけて部屋に招き入れるのが可笑しい。

じっとり、どろどろではなく、
あくまでもからっと女の戦いを描いているのは
女を撮らせたら天下一品の吉村公三郎。

それにしても山本富士子の化粧は濃い。京マチ子も負けじと濃い。
そしてご両人とも文句なしに上手い。

こんなふたりがガチンコで戦うんだから面白くないはずが無い。
「夜の蝶」とは言いえて妙なタイトルである。
店の客、中村伸郎や山村聡、高松英郎、宮口精二らの見せ方も見事だ。

最後のあっけなさには唖然としたが、それも味であろうか。

関係ないですけど、
着物を着て酔っ払うと最高に苦しいんですよね~~~

1957年 吉村公三郎
原作川口松太郎
脚色 田中澄江 
撮影宮川一夫  
音楽池野成
美術 間野重雄

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