邦画ブラボー

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「十三人の刺客」

2004年12月25日 | ★ぐっとくる時代劇
冒頭、老中土井大炊頭(丹波哲郎)の門前で
切腹している侍が・・!
厳粛な趣の語りが入り、ピシッと引き締まった空気。

恐ろしいほどに静かな導入部から
後半の「動」へと一気に加速していくところがなんともいえません!

切腹は、播州明石の藩主(菅貫太郎)の
悪辣な政治に抗議するものだった。
冷酷非道の殿様は切腹した家臣の家族、
女子供も残らず捕らえ斬り殺す。

菅貫太郎は切れやすい狂気の殿様を演じさせると、
天下一品の憎たらしさ。
忠臣、鬼頭半兵衛(内田良平)が止めようとするがムダ。

事を重く見た土井(丹波哲郎)は
お目付け役、島田新左衛門(片岡千恵蔵)に
明石藩藩主の暗殺を命じた。
刺客は島田を入れて13名。
命を捨てる覚悟で大仕事に挑む。

プータロー侍だった島田新六郎(里見浩太郎)も
「本気になってみたくなった」と女に別れを告げ
計画に加わることに。(めちゃめちゃいい男なんですこれが!)

参勤交代の明石藩の一行を、小さな宿場町に追い込んで襲撃する。
この場面の迫力といったら・・・・!!
13対53!
敵ながら内田良平の指揮ぶりも見事でいいわ~~!

ラストの片岡千栄蔵の決め台詞はまさに
「待ってました!」で胸がすく。

侍の死に方、生き方・・・についても考えさせられる。
「心」を鷲づかみにする名台詞のオンパレード。
時代劇史上に輝く傑作と言えると思う。
「ゴジラ」の伊服部昭の音楽がドラマチックで効果的だ。

出演:月形龍之介、、片岡千恵蔵、西村晃、山城新吾、河原崎長一郎、里見浩太郎、
嵐寛寿郎、丘さとみ、内田良平、丹波哲郎など

見ごたえありますよ!!

1963年 工藤栄一監督作品

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