邦画ブラボー

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「将軍家光の乱心・激突」

2004年12月29日 | ★ぐっとくる時代劇
千葉真一がアクション監督。

馬アクションあり、火だるま侍あり、大爆発あり、
ロープ一本谷渡りあり、チャンバラあり、
大盤振る舞いのアクション時代劇。
大奥の矢島局なんか、ズボン状のものをはいて雪山登ったり
谷渡りしたり傷だらけの泥だらけ。

お正月公開の「カンフーハッスル」のキャッチコピーが
「ありえねェ~~!」だそうだけど、
この映画もまたそう叫び続けたい映画だった。

徳川将軍家光は、自分に似ていないからと息子の竹千代を嫌い、
佐倉藩主(丹波哲郎)に預けていた。
竹千代が元服のため江戸城に登城する際、暗殺せよとの命令を下す。
竹千代を守る命知らずの武士たちと追っ手との死闘がくりひろげられる。

肝心の家光は白塗りの京本政樹・・・
はっきりいってミスキャスト。

追っ手の大将に千葉真一。
決死で竹千代を守り通す武士に緒方拳、
長門祐之、そして千葉率いるJAC(ジャパン・アクションクラブ)の面々。
家光側近、老中に松方弘樹。

追っ手の追跡を逃れ、幼子を背負い川を渡り、谷を越える。
宿場町に追い詰められるが・・
宿場町での死闘といえば・・あれ?「十三人の刺客」のよう。
だが、千葉ちゃん演出はもっとド派手だった!

油問屋の油ぶちまけ攻撃、長門裕之のびっくり火だるま攻撃、
(ハリウッド映画の特殊技術者を招いて撮影したという)、
千葉VS緒方の屋根落とし?、大爆発・・などなど、
やれること全部やってます!!

激しく馬から落ちるシーン沢山あったけど、大丈夫なんだろうか、馬も人も。
馬もろとも崖からまっさかさまシーンも!!

竹千代を守る命知らず隊の中に酔拳のような武術をあやつる坊主頭が。
離れ業のカンフー、ヌンチャクさばき。とても日本人とは思えない。
一言も発しないのが不思議だな~と思っていたら、本物。
「少林寺」、「阿羅漢」でジェット・リーと、
「酔拳2」でジャッキー・チェンと共演していた
胡堅強(フー・チェン・ツァン)だった。
彼が出るシーンは格闘技好き、必見。

若き日の真田広之を彷彿とさせるイキのいい
アクション俳優がひとりひとり死んでいく。
みな泣けるほど大熱演。
馬も熱演。

だが、死闘の場面の
「アルフィー」の歌は合わない。


織田裕二がほんのちょい役で出ていました。

大詰め、生きて帰った竹千代を見てタイトルどおりに家光乱心。
決死で止める矢島局。側室お万も髪を振り乱して発狂!
幼い竹千代の目の前で狂気の大乱舞が繰り広げられるのだった・・

いい俳優さんが沢山出て、大熱演していても、
なんだかしまらない、もったいない映画。
JACのアクションはほんとうに素晴らしかった!

1989年 降旗康男監督作品 東映
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