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イヴァナ・チャバック12ステップから学んだこと

2020年08月01日 | 日記・エッセイ・コラム
受講していましたイヴァナ・チャバック 12のステップマスタークラスのオンラインワークショップが終了しました。
12ステップ中の最も大切な「感情日記」のワークショップと合わせると2ヶ月間にわたるちょっとハードなクラスでした。
宿題もたくさんあったし、ものすごく自分の中身と向き合わなければならなかったのがめんどくさいというか、できればスルーしたいことばかりで。
でも、本当に大変だったけれど向き合った分エンパワーメントされました。
宿題する前も、ワークショップの前も、気が乗らないこともあるけどやってみると不思議とスッキリエネルギーが湧くという
イヴァナのテクニックは不思議です。
 
12ステップ最終回は、映画「ブルーバレンタイン」の1シーンを使って、これまでのレッスンでパーソナル化したインナーオブジェクト、インナーモノローグをセリフに与えて、
それをみんなの前で発表する
というものでした。zoom上で。
 
認定講師の哲也さんとサリーさんのご配慮により(?)演技ど素人の私は一番最後にしてくれたけれど、、、、
逃げたかった。
みんな俳優さんとしてお仕事してる人ばっかなのでね、うそー私もこれやるんですか、、とちょっと気が動転して来ました。
 
でも、大事なのは自分の言葉を発すること。
そう思い、心拍数バクバク上がり大変な思いをしてやっと終了しました。
 
皆さんほんとすごくて、何度も涙腺うるうるして一人で泣いてました。
表面的な演技が上手いんじゃなくて、役者としてのオープンさとか覚悟というものがじんじん伝わって来た。歌もこうありたい。
 
 
ステップ10の「インナー・モノローグ」は、セリフにはないけれど私たちの頭の中で終始語られている言葉です。
口に出すのもはばかられるようなこともあるかもしれません。
 
セリフとして口から出るのは、1割もない顕在意識の部分。
残りの9割以上の潜在意識、本当の気持ちはこのインナーモノローグで語られています。
私たちも常にそうですよね。
 
「火傷しちゃった、痛い!」
というセリフがあったとして、状況や登場人物の関係性にもよるけれど
インナーモノローグは
「私がこんなに痛い思いしてるのにぼーっとしてんじゃないわよ、早く助けなさいよ」
「あんたがこんなところにタバコを置いておくからでしょ。いつもそうなんだから」
「昨日も今日もずっと仕事が忙しくて本当に疲れてるの私。どうしてわかってくれないの?バカバカバカ」
などなど。
 
それがキャラクターの「全体の目的」「シーンの目的」に沿っている必要はあるけれど、
ジャッジせず綺麗な言葉を使おうとせず、とにかく埋め尽くす。
 
面白かったですよ。むちゃくちゃエキサイトした。笑
 


ステップが前後しますが、その前のステップに「モーメント・ビフォー(前の瞬間)」というものがあり、これは個人的な体験を使います。
「絶望の体験」、もうそこには行きたくないという感情をシーンの目的をとるための燃料にします。
このイヴァナのワークショップでは、必ず毎回「ここで聞いたこと、知ったことはどんなことがあっても誰にも言いません」という誓約をします。イヴァナ本人による東京ワークショップの時は参加者、傍聴者全員にサインさせたそうです。
そのくらいの重みのある個人的な体験を燃料にしていくんです。
未解決になっている個人的な体験をシーンの中で解決させる(目的を取りに行く)という、ことをします。
今回「ブルー・バレンタイン」の課題のシーンの目的は「Let me go(私を手放して欲しい)」でした。
それぞれがモーメント・ビフォーで使うのは過去の「もうそこには一瞬たりともいたくない」「逃げ出したい」という強烈な体験でした。
 
 
過去のトラウマはどんな人にもあると思います。
そこで「悲しい」「悔しい」「怒り」という感情が湧き出ることもあります。
けれど、感情を出すだけでは何も生まない。その感情を燃料にしていく。
というのがイヴァナのテクニックです。
 
おもしろいもので、すごく嫌なことや辛い経験を「あ、それ使えるね」というタフな言い方を講師のサリーさんはします。
そうそう、そのスタンスなんです。
悲しい、苦しい、辛いと思っているだけでは何も生まない。その感情を使って今この場で解決するんです。
 
今回受講していたメンバーは、実際にLAのイヴァナのマスタークラスを受けた人もいるし、東京ワークショップに参加した人もいるというくらい何度も何度もこのテクニックを学んでいるそうです。
私も一通り終わってみて、さらに学ぶ必要があると感じました。
 
今後、イヴァナのテクニックを歌唱表現に用いるのが私の挑戦です。少し時間がかかると思いますが、とにかく回数をこなしていくというのが目下の目標。
歌って、発声のテクニックももちろん必要ですが、表現のテクニックもものすごく重要だと思います。
俳優と一緒で、人としての重み・リスクをとる生き方をしているか・全てをさらけ出しているかというところは、観客は一瞬で見抜くものです。
 
LAのイヴァナのマスタークラスでは、俳優だけでなくダンサーの方もいらしたそうだし、
ギタリストの方もこのテクニックを音楽表現に用いているとのことでした。
 
今回一番印象に残ったのが
「豊かさを生み出す」という度々出てくるフレーズ。
全てのシーン(例え殺人のシーンでも、別れのシーンでも)において、最後には豊さを生み出す結果にならねばならないというのが鉄則です。
一部だけを切り取って説明するのはとても難しいし、誤解が生まれそうですが
豊かさを生み出すためには、私たちは子どもの無邪気さを取り戻す必要がある
ということだけはよくわかった。
 
「人を喜ばせたい」「みんなの幸せが私の幸せ」「全てに感謝」とか別にしなくていいから。笑
その言葉がみょーに好きだなぁ。
 
人を喜ばせる前に、まず自分の心を本当に喜ばせなさい
それが世界を救うことに繋がると思います。