例年以上に時間を取られた採点が終わり、ようやく後は出席簿への転記、成績表への転記という作業――これもそうとうな手間です――が残っているというところまできました。
しかし、採点しながら次のような学生の変化・成長がわかると、繰り返し「大変だったけどやっぱりやってよかったなあ」という感慨をおぼえます(読みやすくするために改行、読点を加えています)。
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〔中間レポートの感想〕
「日本のこと好きですか?」と聞かれたら、私は「はい。」とは言えない。テレビを見ると悪いニュースばかりが流れ決して良い国とは言えないからだ。昔と比べるとやはり日本は腐敗しつつあると感じる。
しかし、私には何か行動を起こし、世の中を変えようなどという考えは全く頭になかった。そして、そのような考えがない自分に対して嫌悪感を感じることもなかった。毎日、自分のことだけを考えることがあたり前だと思っていた。
しかし、この授業で私の理想が死んでいること、自分がエゴイズムの塊であることに気づかされた。自分が腐敗した人間であること、また腐敗していることに18になるまで気づかなかったことが、私にとってとても衝撃的だった。そして、今まで何も疑問を感じることのなかった自分の軽薄な生き方や、考えに不信感を感じるようになった。
正直、初回の授業では先生の言葉に反感を持っていた。しかし、授業を受ける度に、先生が正しいことしか言っていないということを実感するようになった。
以前授業でも言っていたように、先生の授業は「説教」に近いと感じる。そして説教の後は、自分の人間性に毎回へこんでいる私がいる。帰りの電車で今までの自分に対して1人反省会をすることが私の1週間の楽しみになっている。
これからもこの授業を通して様々な衝撃を受けることを期待している。
〔期末テストの感想〕
私は、この授業を受け、自己認識しはじめていると思う。
今まで何も考えていなかった自然や隣の人も皆自分と同じで宇宙の一体となっていると感じると、環境のことや、周りの人のことを真剣に考えたいという気に初めてなった。
自分が感情を持って生まれてきて、宇宙のこと、環境のこと、人について感動できる、(自己感動)ができること、宇宙の一部であることは本当にうれしいと感じました。
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若者のみずみずしい自己反省能力、成長能力に、感動と大きな期待を感じています。
2大学で800名以上の受講生のもちろんすべてではありませんが、10人や20人でない人数がわずか4ヶ月で変わってくれるのです。
こうした若者たちがいるかぎり、まだまだ日本に失望、絶望するのは早すぎる、と改めて勇気づけられています。
成長してくれている教え子たち、希望をくれて有難う! きみたちは、まぎれもなく「希望の星の子」です!!
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