つぎのことをつねにおぼえておくべし。
宇宙の自然とはなんであるか。
私の(内なる)自然とはなんであるか。
後者は前者といかなる関係にあるか。
それはいかなる全体のいかなる部分であるか。
また君がつねに自然――君はその一部分である――にかなうことをおこなったりいったりするのを妨げる者は一人もいないということを。
(マルクス・アウレーリウス『自省録』岩波文庫、第二章9)
コスモロジーの授業をすると出てくる典型的な反応に、「聞いたときは、そうだなと思って感動して、元気になるんですけど、一週間経つといつの間にか落ち込んでいるんです。どうしたらいいでしょう?」という質問があります。
私が繰り返し答えるのは、「聞いた、感動した、忘れた、では、コスモロジーはあまりきみの実生活の役に立たない。聞いた、感動した、繰り返し思い出して、自分のものになった、というところまでいく必要があるんだよね」ということです。
古代ローマの哲人皇帝マルクス・アウレーリウスでさえ、「つぎのことをつねにおぼえておくべし」と「自省録」に書き付けて、自分自身に繰り返し言い聞かせる必要があったぐらいですからね。
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