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坂口安吾の魅力たっぷり!『不連続殺人事件』by坂口安吾

2020年02月23日 | 小説レビュー
『不連続殺人事件』by坂口安吾


~戦後間もないある夏、詩人・歌川一馬の招待で、山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。
作家、詩人、画家、劇作家、女優など、いずれ劣らぬ変人・奇人ぞろい。
邸内に異常な愛と憎しみが交錯するうちに、世にも恐るべき、八つの殺人が生まれた!
不連続殺人の裏に秘められた悪魔の意図は何か?
鬼才安吾が読者に挑んだ不滅のトリック!多くのミステリ作家が絶賛する、日本推理小説史に輝く傑作。第2回探偵作家クラブ賞受賞作。「BOOK」データベースより


坂口安吾は、『堕落論』を読んで以来の二作目ですが、やはり中々のアナーキーぶりですね。とても文章が楽しいです。

小説の内容としては、上記の説明にも書いてあるとおり、殺人事件が起こって、真犯人を探すという、アガサクリスティのような、読者がトリックを解いていくという内容なんで、僕好みではないんですが、なんせ坂口安吾なんで、奇妙奇天烈なキャラクター設定やセリフ、描写がとっても面白くて、飽きることなく最後まで読んでしまいました。

クライマックスで、真犯人の発表と、トリックの種明かしが披露されるあたりは、そんなに面白くなかったですが、推理小説好きには堪らない作品だったことでしょう。

そして、オマケのように巻末に収録されている短編『アンゴウ』が泣かせます。これは読んでおいて損はありません。

坂口安吾、とても魅力ある作家さんですよね。また色々と予約しているので、何冊か読んでいきます。

★★★3つです。