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先人たちに感謝『海の翼』by秋月達郎

2016年05月11日 | 小説レビュー
~イラン・イラク戦争開始から五年後の一九八五年(昭和六十)三月七日、イラク軍は突如、三月十九日以降にイラン領空を飛ぶ航空機の無差別攻撃を宣言。
自国機の乗り入れのなかった日本は、イラン国内に取り残された在留日本人の救出対策に苦慮する。
タイムリミットが迫るなか、日本人の苦境を知って、救援に動いた国があった…。このトルコ政府の英断の裏には、明治二十三年(一八九〇)九月、日本訪問から帰国中に紀州沖で台風にまきこまれたトルコ軍艦エルトゥールル号遭難の悲劇があった―。
百年の時空を超えた“恩返し”を描いた感動の書き下ろし長篇大作。「BOOK」データベースより


同僚から借りていた本なんですが、とても読みやすくサラサラと読めました。

といっても内容が軽い訳ではなく、いま日本人が忘れていることを思い出させてくれます。

1890年にトルコの使節団を乗せた軍艦「エルトゥールル号」が和歌山県の海岸沿いで難破します。

それを島の住民たちが総出で、自らの命の危険を顧みず、懸命にトルコ人を救出します。その後も県や国を挙げて、手厚い看護ともてなしをします。

その事をトルコの人々は「一生忘れないし、子ども、孫、親戚、友人達に語り継がなければならない!」と、これまた国を挙げて感謝してくれます。

そして100年の時を超えて、世代を超えて「イラン・イラク戦争」の際に、トルコの人々が日本人に対して、とても大きな恩返しをしてくれるという、実話に基づいた素晴らしいお話です。

実際、僕自身もイラン・イラク戦争の際の救出劇のことは全く記憶にありませんでしたあきませんねぇ。

「トルコの人々は親日家が多い」というのは何となく知っていましたが、両国がこんなに深く強い絆で結ばれていたなんて、偉大な先人たちに感謝感謝です!

★★★3つです。
コメント
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